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2020-03-23 23:32:21

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診療マル秘裏話  号外Vol.1494 令和1年5月21日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
目次

1)高齢化進展で脆弱性骨折患者は増加し対策急務
2)再生不良性貧血既存治療効果ナイ人に使用可新薬

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
 
1】高齢化進展で脆弱性骨折患者は増加し対策急務

 
 
 
 
 
 
 
骨粗鬆症で骨がもろくなった
り、筋力低下で転びやすくなっ
たりすることで起こる「脆弱性
骨折」と言われる骨折がありま
す。中でも高齢者の大腿骨近位
部(脚の付け根)の骨折は命に
関わることがある他、寝たきり
を招くなどQOL(生活の質)
低下にもつながる問題です。高
齢化の進展で脆弱性骨折の患者
さんは増加しており対策が急務
となっています。 「高齢者の
骨折は世界中で起こっている大
きな問題。特に女性にとっては
深刻だが、治療や予防の効果的
な取り組みが行われていない国
は少なくない」。こう指摘する
のは、英・ロンドン大整形外科
名誉教授で、「脆弱性骨折ネッ
トワーク(FFN)」事務局長
のデビッド・マーシュ博士です。
2011年にマーシュ博士が立ち上
げたFFNは脆弱性骨折の最善
の治療と適切な2次骨折予防が
提供されるための研究と提言を
行っている団体です。

適切な予防や治療が行われて
いない国には日本も含まれます。
日本の問題の一つは、骨折後に
すぐに手術ができないことです。
骨折後の手術は36時間以内が
望ましいのですが、日本では、
手術の待機期間は、平均4.4 日
です。

また、日本では手術後「免荷
(めんか)」といって荷重をか
けずに骨が付くのを待つ期間を
設けることがあります。若い人
は問題ないのですが、高齢者で
は長期間体を動かさないと、筋
力が低下し歩くのが難しくなり
ます。実際、大腿骨近位部骨折
の場合、術後1年で骨折前と同
じように歩くことができた人は
4分の1にとどまり、半数で介助
が必要となっています。

日本FFN理事長で福島県立
医科大外傷学講座の松下隆主任
教授は「手術までに無駄に時間
がかかることで筋力が何年分も
落ちてしまう。高齢者ではすぐ
に歩ける治療と早期のリハビリ
テーションが何より必要だが、
態勢が十分といえないのが現状
だ」と指摘しています。寝たき
りの原因ともなる大腿骨近位部
骨折ですが、ここを骨折した人
の半数は、別の部位を骨折した
経験がある事が分かっています。

多いのは、橈骨(とうこつ)
遠位端(手首のすぐ上)や肩の
すぐ下、脊椎等の骨です。この
うち橈骨遠位端骨折は、つまず
いてとっさに手をつくなどして
起きることが多いとされていま
す。また、脊椎は、腰が痛いな
どの症状で調べたら骨折してい
たというもので、最近は「いつ
のまにか骨折」とも呼ばれてい
ます。これらの部位の骨折は、
一度目であれば死亡率に影響す
ることはほとんどありません。

「大事なのは骨折の連鎖を止
めること。そのためには、最初
の骨折時に徹底的に介入し、そ
の後の骨折が起こらないように
する必要がある」と松下主任教
授は言っています。2次骨折予
防には、最初の骨折後のフォロ
ーアップが大事です。英国では
脆弱性骨折の新規患者さんをデ
ータベースにのせ、2年間フォ
ローする態勢ができています。

骨折後のフォローには、外科
医だけでなく高齢者特有の疾病
に対応できる老年病専門医や、
理学療法士など多職種の専門家
が集まったリハビリテーション
チームが協力する「多職種連携
治療」が不可欠です。こうした
態勢があるのは日本では富山市
民病院と新潟リハビリテーショ
ン病院の2カ所のみです。日本
FFNは、多職種連携治療の日
本中での普及を目指し、骨折後
の歩行能力の再獲得に力を入れ
ます。松下主任教授は「多くの
研究で、2次骨折予防の取り組
みの効果が明らかになっている。
日本全国どこでも適切な治療が
受けられる態勢作りをすすめて
いきたい」と話しています。2
次骨折予防に大切なのは、骨粗
鬆症の治療と転倒予防の取り組
みです。

骨粗鬆症の治療は、薬と栄養、
運動で骨を強くし、たとえ転ん
でも折れない骨を目指します。
薬は飲み続けることで骨密度や
骨強度が増加していくので自己
判断で中断しないことが必要で
す。栄養は、骨の主成分である
カルシウムの摂取はもちろん、
骨作りを助けるビタミンDとビ
タミンKもしっかり摂取しまし
ょう。ビタミンDは太陽の紫外
線の働きでも作られます。

転倒予防では生活環境の整備
が大事です。高齢者は畳のへり
や戸口の踏み段など室内の段差
につっかかって転倒することが
多いとされています。段差が見
えやすいように蛍光テープを貼
ったり、スリッパをやめてかか
とのある部屋履きにしたりなど
の工夫が必要です。

高齢者に多い骨折について解説

している動画です。

 
 


 
 
蛍光テープを携行する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 再生不良性貧血既存治療効果ナイ人に使用可新薬

 
 
 
 
 
 
 
骨髄の中で血液をつくる造血
幹細胞が減少することで、血液
中の白血球、赤血球、血小板と
いった血球が少なくなる再生不
良性貧血という病気があります。
国内の患者数は約1万1000人で、
国の指定難病となっています。
この病気の特徴と最新の治療法
について、NTT東日本関東病
院血液内科(東京都品川区)の
臼杵憲祐部長に聞きました。再
生不良性貧血は先天性と後天性
に分けられますが、成人の再生
不良性貧血のほとんどは後天性
です。薬剤や、化学物質などが
原因で発症するケースもありま
すが、多くは原因不明です。臼
杵部長は、「免疫の異常により、
本来自分を守るはずのTリンパ
球が誤って自分の造血幹細胞を
攻撃してしまい、血液が再生さ
れにくくなると考えられていま
す」と説明しています。

主な症状として息切れ、動悸
(どうき)、めまい、だるさ等
の貧血症状と、感染症に伴う発
熱、皮膚の点状出血、鼻出血、
歯肉出血といった出血傾向が表
れます。治療せずに放置すると、
重症化してしまい、自ら血液を
再生できなくなるため早期診断・
治療が重要となります。

「かつては、治療により造血
機能が回復した患者さん以外は
長期生存が難しく、重症患者の
約半数が半年で亡くなるといわ
れていました。現在は、感染症
に対する抗生物質のほか、輸血
などの支持療法の進歩などもあ
り、完治できないケースでも90
%近くで長期生存が期待できま
す」と臼杵部長は言っています。
病気の重症度は、血球の減少の
程度や必要となる輸血の頻度に
より5段階に分けられます。こ
の重症度や年齢に応じて治療法
を選択します。

治療法には、シクロスポリン
などの薬による免疫抑制療法や
完治を目指す造血幹細胞移植と
いった造血機能の回復を目指す
治療と、さまざまな症状を抑え
る輸血等の支持療法があります。

2017年には25年ぶりの新薬と
して、既存治療で効果が十分得
られない患者さんに使用できる
「エルトロンボパグ」が登場し
ました。この薬について、臼杵
部長は「詳細な作用メカニズム
は不明ですが、血小板だけでな
く、赤血球や白血球などにもな
る造血幹細胞自体を増やす薬剤
です。免疫抑制療法が効かず、
輸血の対象となる患者さんの約
4割に効果があります。投与中
止後も造血が維持されて、輸血
が不要になる患者さんもいます」
と評価しています。

その上で、臼杵部長は「長期
使用による効果や安全性につい
てまだ十分に検証されたとは言
えず、慎重に使用すべきです」
と指摘しています。有効性の高
い治療薬が選択肢に加わった事
は、患者さんにとって朗報とい
えるでしょう。

再生不良性貧血の症状と治療に

ついて解説している動画です。

 
 


 
 
新調した靴を履いて、身長を
慎重に測定する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
骨粗鬆症で骨がもろくなった
り、筋力低下で転びやすくなっ
たりすることで起こる「脆弱性
骨折」と言われる骨折があり、
中でも高齢者の大腿骨近位部(
脚の付け根)の骨折は命に関わ
ることがある他、寝たきりを招
くなどQOL(生活の質)低下
にもつながる問題です。高齢化
の進展で脆弱性骨折の患者さん
は増加しており対策が急務とな
っていることは、由々しき事態
だと思います。2次骨折予防に
は、最初の骨折後のフォローア
ップが大事で、英国では脆弱性
骨折の新規患者さんをデータベ
ースにのせ、2年間フォローす
る態勢ができているのは羨まし
い限りです。
再生不良性貧血は先天性と後
天性に分けられますが、成人の
再生不良性貧血のほとんどは後
天性です。薬剤や、化学物質等
が原因で発症するケースもあり
ますが、多くは原因不明という
ことで、原因が分からない病気
を治療することほど、難しい事
はありません。また再生不良性
貧血は、骨髄異形成症候群と似
て否なる病気です。骨髄異形成
症候群は、白血病の前段階であ
り、それを再生不良性貧血と誤
って診断することがままあるの
です。骨髄液採取や骨髄生検で
は、全く区別がつかないことが
多いことを申し述べておきます。

政権が生検の実施を勧める。


 
 
 
 
 
 
 
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