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2020-01-30 00:25:14

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診療マル秘裏話    Vol.744 平成30年3月14日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
目次

1)麻疹ウイルスが体に侵入する際の蛋白質構造を解明
2)コセンテイクス の強直性脊椎炎の効能追加を承認申請

 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 麻疹ウイルスが体に侵入する際の蛋白質構造を解明

 
 
 
 
 
 
九州大の柳雄介教授(ウイル
ス学)らの研究チームは2月20
日、麻疹ウイルスが体内に侵入
する際の蛋白質の構造を解明し
たと発表しました。

麻疹の治療薬の開発につなが
ることが期待されるということ
です。研究成果は、米科学誌の
電子版に近く掲載されます。

麻疹ウイルスは、表面にある
「F蛋白質」の働きによって、
人間の細胞膜と融合することで、
細胞に侵入、増殖します。

柳教授らは、そのF蛋白質の
構造をX線で解析しました。こ
れまで、F蛋白質の働きを弱め
る「阻害剤」はありましたが、
今回の研究で、阻害剤がF蛋白
質のどの部分と結合して作用す
るのかを突き止めました。結合
部分の形状に合わせて阻害剤を
改良することで、感染後のウイ
ルスの増殖を防げる可能性もあ
るということです。

麻疹は、感染力が非常に強く、
患者と同じ空間にいるだけで、
空気感染する可能性があります。
重症化すると脳炎などを起こす
こともあり、世界保健機関(W
HO)の2016年度の統計で
は世界で年間約9万人が死亡し
ています。

麻疹を予防するワクチンは、
ありますが、感染後の治療薬は
まだ開発されておらず、柳教授
は「今回の解析結果で治療薬を
開発する道が開ける」としてい
ます

麻疹の対処法について解説して

いる動画です。

 
 


 
 
懐石料理を解析する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 コセンテイクス の強直性脊椎炎の効能追加を承認申請

 
 
 
 
 
 
ノバルティス ファーマはこ
のほど、「コセンティクス」(
一般名・セクキヌマブ)の強直
性脊椎炎(AS)の効能追加を
承認申請しました。

ASは、多くが40才以下で
発症する脊椎、骨盤の慢性炎症
性疾患です。腰背部痛が臨床的
特徴で進行すると脊椎が強直し
て日常動作が困難になります。
これまでの治療法の非ステロイ
ド性抗炎症薬では消化器官など
の副作用で治療中止があり既存
治療で効果不十分な患者で承認
されている抗TNF-α製剤で
は効果不十分や忍容性不良があ
りました。

ASはIL-17Aが関連す
るサイトカイン経路が重要です。
コセンティクスはIL-17A
の生物活性を中和し抗炎症効果
を発揮します。

強直性脊椎炎の症状と治療につ

いて解説している動画です。

 
 
 


 
 
新興国で奇病が進行する。笑

 
 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
麻疹ウイルスが、体内に侵入
する際の蛋白質の構造を解明し
たと発表したのは、偉大な業績
です。麻疹の治療薬の開発につ
ながることが期待されるという
ことなので、私が生きている内
には、麻疹の治療薬が発売され
ているかもしれません。 麻疹
ウイルスは、表面にある「F蛋
白質」の働きによって、人間の
細胞膜と融合することで、細胞
に侵入、増殖します。そのF蛋
白質の構造をX線で解析しF蛋
白質の働きを弱める「阻害剤」
がF蛋白質のどの部分と結合し
て作用するのかを突き止め阻害
剤を改良することで、感染後の
ウイルス増殖を防ぐことができ
る可能性が出てきたのは、本当
に喜ばしいことです。
「コセンティクス」(一般名・
セクキヌマブ)の強直性脊椎炎
(AS)の効能追加を承認申請
したのは、素晴らしい業績です。
コセンティクスは、元々乾癬の
薬ですが、既存の治療に反応し
ない乾癬に対して用いる治療薬
ということです。乾癬も強直性
脊椎炎もどちらも自己免疫疾患
です。コセンティクスはIL-
17Aの生物活性を中和し抗炎
症効果を発揮すると言うことで
したので、IL-17Aは、乾癬でも
強直性脊椎炎でも病気を増悪さ
せるサイトカインと言うべきで
しょう。その生物活性を中和す
る働きのある抗体製剤ですから
どちらの疾患にも、大変効果が
認められることは、保証されて
いると言っても過言ではないで
しょう。

抗体製剤の新旧交代。笑

 
 
 
 
 
 
 
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