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2019-10-14 00:41:20

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診療マル秘裏話  号外Vol.1355 平成30年12月10日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
 
目次

1)遺伝子治療は異常遺伝子の働き補う遺伝子導入
2)しつこく繰り返す霜焼けは膠原病の可能性あり

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
1】 遺伝子治療は異常遺伝子の働き補う遺伝子導入

 
 
 
 
 
 
 
米科学誌サイエンスが読者の
投票で選んだ2017年の革新
的科学ニュースのトップは遺伝
子治療でした。遺伝子の異常で
筋肉が萎縮し生後約1年で呼吸
ができなくなって人工呼吸器が
必要になる「脊髄性筋萎縮症(
せきずいせいきんいしゅくしょ
う)(SMA)1型」の子ども
15人に遺伝子治療を実施したと
ころ、全員が20カ月後に生存
しており、高濃度治療を受けた
12人中11人は自力で座ったりし
ゃべったりできたのです。

国立成育医療研究センターの
小野寺雅史・成育遺伝研究部長
は「最新の治療薬でも4カ月に
1度、髄液中に投与する必要が
あります。遺伝子治療なら1回
の投与で最低約2年は効果が続
くとわかりました。患者さんに
は大きなメリットです」と言い
ます。

遺伝子治療は、異常のある遺
伝子の働きを補う遺伝子を体内
に入れる治療です。半世紀近く
前に概念が提唱され、1990年、
重い免疫不全になる「ADA欠
損症」の女児に、世界で初めて
実施されました。当初は、主に
遺伝病を対象に試験的に実施さ
れていました。

それがここ数年、欧米では医
薬品として公的に承認を受けて
実施される治療が増えています。
対象も、遺伝病からガンなどに
広がり承認申請を目指した臨床
試験(治験)も増えています。

背景には、治療のために追加
する遺伝子の「運び屋」である
ベクターの改良があります。

遺伝子治療には、患者の細胞
を体外に取り出し、ベクターを
使って治療のための遺伝子を組
み入れてから体内に戻す方法と、
治療のための遺伝子を組み込ん
だベクターを直接、体内に注射
などで入れる方法があります。
いずれも、ベクターには、無毒
化したウイルスを使うことが多
いです。

初期のベクターは、遺伝子が
患者さんの細胞に入り込む効率
が悪く、効果が出ませんでした。
1999年から実施された別の重い
免疫不全症の遺伝子治療では、
治療効果は、高まりましたが、
患者さん20人中5人が白血病
を発症し1人が亡くなりました。
ベクターが入り込んだ部位の遺
伝子が異常に活性化し、白血病
を起こしたのです。

「その後の研究で入った部位
の遺伝子を異常に活性化しない
等、より安全なベクターが開発
されました。神経や筋肉の細胞
など特定の細胞に感染しやすい
ベクター等もでき、病気の種類
によりどのベクターを使えばい
いかわかってきました」と大阪
大学の金田安史・医学系研究科
長(遺伝子治療学)は、説明し
ます。

欧米ではすでに7種類の遺伝
子治療が、承認を受けました。
遺伝病だけでなく、患者さんの
免疫細胞に遺伝子操作を加えて
ガンを攻撃する力を高める「C
AR―T細胞療法」2種類も急
性リンパ性白血病などを対象に
承認されました。

国内ではまだ承認はありませ
んが、海外企業のほか、日本の
企業が血管新生を促す「HGF」
の遺伝子を入れる治療を、承認
申請中です。足の血管が詰まっ
て潰瘍(かいよう)ができる「
下肢閉塞性動脈硬化症(かしへ
いそくせいどうみゃくこうかし
ょう)」が対象です。ベクター
には輪状のDNA、プラスミド
を使います。

開発に関わった、大阪大学の
森下竜一寄付講座教授(臨床遺
伝子治療学)によると血管新生
が必要以上に続くのはよくない
ので、入れた遺伝子が、1カ月
程度で無くなるベクターを使う
そうです。

日本遺伝子細胞治療学会理事
長の藤堂具紀・東京大学医科学
研究所教授(脳腫瘍(のうしゅ
よう)外科)は単純ヘルペスウ
イルスを使い、脳腫瘍の一種、
膠芽腫(こうがしゅ)に対する
治験を実施中です。「欧米に比
べ国内では開発中の遺伝子治療
も研究者もかなり少ない。一因
は、様々な規制が足かせになり、
多くの時間と労力がかかるから
です。遺伝子治療は今後、大き
な分野になります。制度の見直
しや人材育成が重要です」と訴
えます。

ガンの遺伝子治療について解説

している動画です。

 
 


 
 
実子に遺伝子治療を実施する。


 
 
 
 
 
 
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2】 しつこく繰り返す霜焼けは膠原病の可能性あり

 
 
 
 
 
 
 
冬になると、手足の指先が真
っ赤に腫れ、強いかゆみに悩ま
される人も多くなります。こう
した霜焼けは減少傾向にありま
すが、聖路加国際病院(東京都
中央区)皮膚科の新井達部長は
「霜焼けに似た紅斑が出る別の
病気の可能性もあります。繰り
返す場合には皮膚科を受診して
みてほしい」と呼び掛けていま
す。霜焼けは手足の指や耳たぶ
などに現れる皮膚症状で、寒さ
により静脈の血の巡りが悪くな
りその結果、血管や汗腺の周囲
にリンパ球による炎症反応が引
き起こされます。新井部長は「
真冬よりも1日の気温変動幅が
10度以上になる初冬や初春に起
こりやすいのが特徴です」と説
明しています。ただ、最近では、
気密性の高い住宅が増え、暖房
で室内全体を暖かくできるよう
になったこともあって、霜焼け
は減っています。

しかし、台所を預かることも
多い中高年女性には、霜焼けは
依然、悩みの種です。「冷え性
や暖房が苦手、手荒れを気にし
て家事でお湯を使わない人は要
注意です」

高齢者にも霜焼けは多く発生
します。特に日ごろからあまり
歩かない人の場合は、静脈の働
きが低下して膝から下の血行が
悪くなりやすいことが分かって
います。視力が低下して体も硬
くなり、霜焼けができやすい足
先を見る機会が減るため、痛み
が強くなってからようやく受診
するケースが少なくありません。
一般的な霜焼けなら、ステロイ
ド剤で炎症を抑えながら、血の
巡りを改善するビタミンEや「
ヘパリン類似物質」を含む塗り
薬などを使います。なかなか治
らない場合、傷が崩れ潰瘍にな
ってしまった場合でも新井部長
は「保険適用外ですが、血管を
開く作用と末梢(まっしょう)
循環を改善する『プロスタグラ
ンジンE1製剤』もあります」
と強調しています。

注意が必要なのは別の病気の
可能性もあることです。「幼少
時から霜焼けを繰り返す場合は
『シェーグレン症候群』、紅斑
が手の甲まで広がる場合は『全
身性エリテマトーデス』の可能
性があります」と新井部長は言
っています。
シェーグレン症候群は目や口
の渇き、全身性エリテマトーデ
スは関節症状や皮疹が特徴で、
いずれも膠原(こうげん)病の
一つです。こうした場合は膠原
病の専門医と連携しながら治療
を行い、皮膚科では紅斑の改善
を目指すことになります。

膠原病について解説している

動画です。

 
 


 
 
 
紅斑が広範囲にできる。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
遺伝子治療は、異常のある遺
伝子の働きを補う遺伝子を体内
に入れる治療で、半世紀近く前
に概念が提唱され、1990年、重
い免疫不全になる「ADA欠損
症」の女児に、世界で、初めて
実施されたという事です。当初
は、主に遺伝病を対象に試験的
に実施されていましたが、それ
がここ数年、欧米では医薬品と
して公的に承認を受けて実施さ
れる治療が増えています。対象
も、遺伝病からガンなどに広が
り承認申請を目指した臨床試験
(治験)も増えているという事
ですが、ガンの場合、ガン抑制
遺伝子を導入して、ガン細胞に
アポトーシス(計画的細胞死)
を起こさせることで治療効果を
上げています。
冬になると、手足の指先が真
っ赤に腫れ、強いかゆみに悩ま
される人も多くなります。こう
した霜焼けは減少傾向にありま
すが、聖路加国際病院(東京都
中央区)皮膚科の新井達部長が
「霜焼けに似た紅斑が出る別の
病気の可能性もあります。繰り
返す場合には皮膚科を受診して
みてほしい」と呼び掛けている
のは、正しい呼びかけだと私は、
思います。私が診た霜焼けの症
例では膠原病の人はいませんで
したが、膠原病が隠れている時
は、通常の治療に反応せずなか
なか治療効果が上がらないこと
が多いと推測されます。病気の
症状の背景に大きな病気がある
場合は、症状が簡単に収まらな
いことが多いからです。ただ単
なる霜焼けと侮らず、皮膚科を
受診しましょう。

症例を集めることを奨励する。


 
 
 
 
 
 
 
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