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2019-09-22 21:38:02

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診療マル秘裏話  号外Vol.1337 平成30年11月19日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
 
 
目次

1)精神的ストレスで腸管上皮細胞の特定の糖鎖が減少
2)肺ガン脳転移の病状進行或は死亡リスクを73%低減

 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 精神的ストレスで腸管上皮細胞の特定の糖鎖が減少

 
 
 
 
 
 
 
 
農業・食品産業技術総合研究
機構は、10月24日、精神的スト
レスを負荷したマウスでは小腸
の内壁を覆う腸管上皮細胞の特
定の糖鎖が減少することを初め
て明らかにしたと発表しました。
この研究は、農研機構畜産研究
部門の塩谷繁部門長らの研究グ
ループが、産業技術総合研究所、
茨城大学、東京大学と共同で行
ったものです。研究成果は「Sc
ientific Reports」に掲載され
ています。

消化管の機能が精神的ストレス
により異常をきたすことはよく
知られています。これは、心理
的な苦痛により引き起こされる
ストレスが、交感神経系や内分
泌系を介して脳から腸に伝達さ
れ、腹痛・下痢・膨満感などの
不快な反応を引き起こすためと
されています。逆に、腸管の受
けた不快な感覚は脳に伝達され、
さらにストレス症状を悪化させ
ます。また、精神的ストレスは
消化管の機能に悪影響をもたら
すとともに、腸内細菌叢も変動
させますが、そのメカニズムに
ついてはよく分かっていません。
このような脳と腸・腸内細菌の
機能的な関係は「腸内細菌-腸
-脳相関」と呼ばれています。

小腸の内壁を覆う腸管上皮細胞
は、表面に糖鎖を発現していま
す。 この糖鎖は、腸内細菌や
食品成分が腸管上皮細胞に付着
する部位を提供しています。糖
鎖の分子構造は複雑であり、従
来からの質量分析法等では構造
の解析が困難でした。

今回の研究では、レクチンマイ
クロアレイ技術を用いて、精神
的ストレスが、腸管上皮細胞の
糖鎖に与える影響を、網羅的に
解析しました。その結果、マウ
スにおいて腸管上皮細胞のフコ
ース結合糖鎖(フコシル化糖鎖)
が、精神的ストレス(社会的敗
北ストレス)負荷により減少す
ることが明らかになりました。

精神的ストレス負荷によるフコ
シル化糖鎖の減少が観察された
のは、小腸下部の腸管上皮のみ
で、小腸上部や大腸の腸管上皮
では、フコシル化糖鎖の減少が
認められなかったという事です。
このことは腸管上皮細胞の糖鎖
にフコースを付加する「フコー
ス転移酵素」の遺伝子発現が、
精神的ストレス負荷により、小
腸下部で特異的に低下した結果
からも裏付けられました。

精神的ストレスがさまざまな腸
管機能や腸内細菌叢に変動をも
たらす詳細なメカニズムは、明
らかになっていません。糖鎖の
末端に付加されるフコースは、
腸管上皮細胞における腸内細菌
の付着部位であるとともに、腸
内細菌の栄養源としても利用さ
れることが報告されており、フ
コシル化糖鎖の減少は腸内細菌
叢の変動をもたらすと考えられ
ます。今回の成果について研究
グループは、「精神的ストレス
の負荷によって腸内細菌叢が変
動する『腸内細菌-腸-脳相関』
のメカニズムの解明につながる
と期待される」と述べています。

精神的ストレスと胃腸の病気の

関係について解説している動画

です。

 
 


 
 
庁内の人の腸内細菌叢を調査
する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 肺ガン脳転移の病状進行或は死亡リスクを73%低減

 
 
 
 
 
 
 
 
武田薬品工業は、同社の非小
細胞肺ガン治療薬「ALUNB
RIG」(ブリガチニブ)をク
リゾチニブと比較する第3相A
LTA-1L試験の追加データ
を発表しました。ファーストラ
イン治療の同試験では、未分化
リンパ腫キナーゼ(ALK)阻
害剤未治療の局所進行性・転移
性ALK陽性非小細胞肺ガンの
成人患者を対象に実施しました。
ALK阻害剤のブリガチニブは
頭蓋内病変における無増悪生存
期間(PFS)と客観的奏功率
(ORR)がクリゾチニブより
好成績で、ベースラインで脳転
移を持つ患者さんの病状進行あ
るいは死亡リスクを73%低減
させました。データは欧州臨床
腫瘍学会で発表されました。

肺ガンの転移について解説して

いる動画です。

 
 


 
 
リスクの低減を提言する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
農業・食品産業技術総合研究
機構は、10月24日、精神的スト
レスを負荷したマウスでは小腸
の内壁を覆う腸管上皮細胞の特
定の糖鎖が減少することを初め
て明らかにしたと発表したとい
うのは画期的な業績です。精神
的ストレスが、腸に影響する事
の端的な表現は、「断腸の思い」
です。今回の成果について研究
グループは、「精神的ストレス
の負荷によって腸内細菌叢が変
動する『腸内細菌-腸-脳相関』
のメカニズムの解明につながる
と期待される」と述べているの
で、是非、『腸内細菌-腸-脳
相関』のメカニズムの解明を目
指して頂きたいものです。
武田薬品工業は、同社の非小
細胞肺ガン治療薬「ALUNB
RIG」(ブリガチニブ)をク
リゾチニブと比較する第3相A
LTA-1L試験の追加データ
を発表したということですが、
ALK阻害剤のブリガチニブは
頭蓋内病変における無増悪生存
期間(PFS)と客観的奏功率
(ORR)がクリゾチニブより
好成績で、ベースラインで脳転
移を持つ患者さんの病状進行あ
るいは死亡リスクを73%低減
させたというのが具体的な試験
の追加データだったようです。
ベースラインで、脳転移を持つ
患者さんの病状進行、あるいは
死亡リスクを73%低減させた
というのは、ものすごい結果で
あると認識しています。頭蓋内
病変に対する適応を即座に認め
て頂きたいと考える次第です。

新興国での脳転移を持つ患者
さんの病状進行が問題となる。


 
 
 
 
 
 
 
 
 
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