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2019-08-30 01:48:35

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診療マル秘裏話  号外Vol.1316 平成30年10月26日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
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目次

1)微小管結合蛋白質の1つMAP4の詳細な構造解明
2)早期に乳ガンを見つけ出す人工知能(AI)開発

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
 
1】 微小管結合蛋白質の1つMAP4の詳細な構造解明

 
 
 
 
 
 
 
 
神戸大学は10月2日、体中の
あらゆる細胞の形を制御する微
小管結合蛋白質の1つ「MAP4」
の詳細な構造を明らかにする事
に成功したと発表しました。こ
の研究は、同大大学院医学研究
科の仁田亮教授、今崎剛特命助
教らの研究グループが、理化学
研究所生命機能科学研究センタ
ーの白水美香子チームリーダー、
同放射光科学研究センターの重
松秀樹研究員、室蘭工業大学の
徳楽清孝准教授らと共同で行っ
たものです。研究成果は、国際
学術雑誌「The Journal of Cel
l Biology 」にオンライン掲載
されています。

MAP4はタウファミリー蛋白質の
1つで、細胞骨格を構成する微
小管や分子モーターであるキネ
シンと複合体を形成します。タ
ウファミリー蛋白質を含む複合
体の形成が破綻すると、心不全
や認知症などさまざまな病態が
引き起こされます。 しかし、
分子構造が柔軟に動くため でし
た。今回研究グループは、試験
管内で微小管、MAP4、キネシン
の三者複合体を再構成し、クラ
イオ電子顕微鏡を用いて、その
三者複合体の精細な立体構造を
7オングストローム分解能で解
析しました。その結果、MAP4は
微小管(αチュブリン、βチュ
ブリン)の長軸に沿って結合し
て微小管を安定化していました。

MAP4と微小管との結合部位は、
両者が強く結合する「アンカー
部位」と弱く結合する「弱結合
部位」の2種類が存在していま
す。一方、分子モーターである
キネシンは、その弱結合部位に
あるMAP4と微小管の結合に対し
て競合阻害の関係にあります。
そのためキネシンが十分量存在
すると、キネシンが弱結合部位
のMAP4を追い出し微小管と結合
します。その結果、MAP4と微小
管はアンカー部位で結合しつつ、
同時にキネシンが弱結合部位で
微小管と結合している事が判明
しました。

さらに詳細に観察すると、MAP4
は微小管とアンカー部位で直接
結合するだけでなく、微小管の
上方で、キネシンとキネシンの
間で折れ重なり、コンパクトな
構造となることにより、この部
分がキネシンと相互作用をして
キネシンをつなぎ留め、キネシ
ンの微小管上の動きを阻害して
いることが明らかになったとい
うことです。

今回の研究成果は、生体内での
MAP4が過度に増加することより
発症する心不全・心肥大などの
新たな治療戦略を立案する上で
重要な示唆を与えるものです。
また、MAP4と非常によく似たア
ミノ酸配列を持つタウも同様の
立体構造をとる可能性が高く、
認知症等を含めた神経変性疾患
の病態解明にもつながる成果で
あるということです。 今後は、
さらに分解能を向上させて精細
な分子構造を観察し、またMAP4
及び微小管の細胞内の微細形態
を解明することによって、心不
全や認知症をはじめとする細胞
の変形を伴う疾患の細胞レベル
の病態解明や創薬への応用につ
ながることが期待されると研究
グループは述べています。

細胞内の構造体の移動について

解説している動画です。

 
 


 
 
 
同様の立体構造立体構造に、
動揺した。笑

 
 
 
 
 
 
 
 
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2】 早期に乳ガンを見つけ出す人工知能(AI)開発

 
 
 
 
 
 
 
 
 
米グーグル系列の英ディープ
マインド社と東京慈恵医大付属
病院(東京都)は10月4日、日
本人約3万人分の乳房のエック
ス線撮影画像から早期に乳ガン
を見つけ出す人工知能(AI)の
開発に乗り出すと発表しました。
同社は囲碁の盤面の画像で学習
させたAI「アルファ碁」を開発
し、2016年に人間のトップ棋士
に勝った実績を持っています。
この技術を乳ガンの早期診断に
生かしたい考えです。

乳ガンは通常、マンモグラフ
ィー(乳房エックス線撮影)等
の画像を医師が見て診断します
が、世界全体で毎年数千例以上
の見落としがあるといわれてい
ます。 日本人は特に、体格や
乳腺濃度の特徴などから、画像
診断が難しいとされています。

同社は現在、英国で約3万人
分の画像を基に、乳ガンの早期
診断AIの開発を始めていますが、
日本人のデータも必要と判断し
ました。東京慈恵医大付属病院
で07~18年にマンモグラフィー
を受けた約3万人分の匿名の画
像を学習させます。

超音波診断の画像約3万人分
と、磁気共鳴画像(MRI)約
3500枚も合わせて学習し、人間
の目が見落としてしまうような
兆候も見つけることを目指して
います。診断精度の検証なども
必要なため、実用化の時期は、
まだ見通せません。 同社と同
病院の共同研究は5年間を予定
しています。

同病院放射線科医の中田典生
准教授は、「日本は世界の中で
も放射線科医の数が少ない。診
断の精度を高めるツールとして
利用できれば、医療の質は飛躍
的に高まる」と期待しています。

日本人の乳ガンによる死亡率
は年々高まっており、厚生労働
省によると16年には年間で約1
万4000人が死亡しています。

高濃度乳腺について解説してい

る動画です。

 
 


 
 
 
秘薬が飛躍的に販売される。


 
 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
身体中のあらゆる細胞の形を
制御する微小管結合蛋白質の1
つ「MAP4」の詳細な構造を明ら
かにする事に成功したと発表し
たのは、偉大な業績です。MAP4
はタウファミリー蛋白質の1つ
で、細胞骨格を構成する微小管
や分子モーターであるキネシン
と複合体を形成するということ
で、タウファミリー蛋白質を含
む複合体の形成が破綻すると、
心不全や認知症などさまざまな
病態が引き起こされます。しか
し、分子構造が柔軟に動くため
に、高分解能で立体構造を解明
した報告はこれまでなかったと
言うのは意外な事実です。MAP4
及び微小管の細胞内の微細形態
を解明することによって、心不
全や認知症をはじめとする細胞
の変形を伴う疾患の細胞レベル
の病態解明や創薬への応用に繋
げて頂きたいものです。
日本人約3万人分の乳房のエ
ックス線撮影画像から早期に乳
ガンを見つけ出す人工知能(AI)
の開発に乗り出すと発表したの
は、素晴らしい試みです。しか
し、マンモグラフィーは、痛み
を伴う割には、乳ガンの検出率
が悪く、女性には、不評の検査
です。そのため、やがて痛みが
ない、PET 検査や超音波検査に
とってかわられるようになると
私は、考えています。こうした
PET 検査や超音波検査について
早期に乳ガンを見つけ出す人工
知能(AI)の開発に着手して欲
しいものです。 超音波診断の
画像約3万人分と磁気共鳴画像
(MRI)約3500枚も合わせて
学習し、人間の目が見落として
しまうような兆候も見つける事
を目指していても実用化のめど
が5年後とは、残念なことです。

質問の兆候を、聴講すること
でつかみとる。笑

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
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