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2019-07-27 22:48:38

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診療マル秘裏話  号外Vol.1288 平成30年9月23日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
 
目次

1)アデノウイルスを用いたガン治療薬の臨床試験
2)オイル生産性を56倍に向上させた藻類株の育種

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 アデノウイルスを用いたガン治療薬の臨床試験

 
 
 
 
 
 
 
オンコリスバイオファーマは
遺伝子改変したアデノウイルス
を用いたガン治療薬について、
承認申請前の臨床試験を2019年
に始めます。これまで新薬開発
がほとんど進んでいない「食道
ガン」を治療対象にし、早けれ
ば21年に厚生労働省に申請する
計画です。まず手術や化学療法
が向かない患者さん向けに展開
し、さらに第1選択薬とするた
めの別の臨床試験も米国で来年
始まります。第1選択薬になれ
ば売上高1000億円規模に育つ可
能性があります。

オンコリスが、開発するガン
治療薬「テロメライシン」は、
ガン細胞内で増殖活性が高くな
るよう遺伝子改変した腫瘍溶解
性ウイルスです。 ガン細胞に
ウイルスが入り込むと増殖し、
ガン細胞を破壊します。 正常
細胞では活性が低く、安全性が
高いのも特徴です。 食道ガン
治療では内視鏡の管に長細い注
射針を通してガンに直接投与し
ます。手術、放射線に次ぐ第3
のガン局所療法と注目されてい
ます。

テロメライシンの技術開発元
である岡山大学や国立ガン研究
センターは7月の日本臨床腫瘍
学会で、食道ガンに対する放射
線との併用治療の医師主導臨床
研究の結果を報告しました。手
術や化学療法が向かない患者さ
ん13人に投与し、8例でガンが
完全に消え、3例でガンが30
%以上小さくなるという、高い
効果が確認されました。

テロメライシンの商業化を担
うオンコリスは、この医師主導
臨床研究と同じ内容の第1相臨
床試験を実施中で、年内に終え
る予定です。来年始める第2相
試験は30~40人を対象に行
い、放射線単独治療と効果を比
べます。第2相の結果に基づい
て承認申請を目指し、医薬品医
療機器総合機構と試験内容を詰
めています。 先駆け審査指定
制度など優先的に審査を受けら
れる仕組みも活用し、22年頃
の発売を計画しています。

食道ガンは手術によってガン
を取り除く治療が行われますが、
手術時間は、約8時間以上を要
し高齢者など体力の弱い患者に
は向きません。手術できなけれ
ば放射線や、化学療法が行われ
ます。一定の治療効果をあげて
いるものの、副作用の問題から
治療を中断するケースも多いと
されています。新薬が望まれる
分野ですがこれまであまり開発
は進んでいません。

そこでオンコリスは、食道が
んのそれぞれの病期に応じテロ
メライシンを使えるよう開発し
ます。最も進行している「ステ
ージ4」にはガン免疫薬「ペン
ブロリズマブ」(米製薬メルク
の「キイトルーダ」)と併用す
る医師主導治験を国立ガン研究
センター東病院が実施し、米国
ではコーネル大学などが18年
中に開始します。 ステージ1
では標準治療の化学放射線療法
に上乗せする第1選択薬として
の可能性を探るため、ガン治療
の研究機関である米NRGオン
コロジーが来年から治験を始め
ます。

創薬ベンチャーのオンコリス
は、実用化に向け製薬大手との
提携を計画しています。日米で
の医師治験の結果を商業化に結
びつけるには臨床試験が欠かせ
ないため、提携によって資金力
を確保する狙いもあります。岡
山大の臨床研究結果を受けて交
渉が進みつつあり、「年内に交
渉相手を絞り、19年中にアラ
イアンスに結びつけたい」(浦
田泰生社長)という考えです。

同社では、テロメライシンを
皮膚ガンの一種であるメラノー
マや肝細胞ガンなどでも開発し
ていますが、まず高い治療効果
が確認できている食道ガンでの
実用化に経営資源を集中します。
食道ガンを突破口として、その
後、頭頸部ガンや口腔ガン、胃
ガン、直腸ガンなど消化器系が
んに治療対象を広げる開発戦略
を構想しています。

テロメライシンを扱うオンコリ

スについての動画です。

 
 


 
 
高僧が高層ビルの構想を立て
る。笑

 
 
 
 
 
 
 
 
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2】 オイル生産性を56倍に向上させた藻類株の育種

 
 
 
 
 
 
 
東京工業大学は,藻類で”オイ
ル生産 “と”細胞増殖”を両立さ
せることにより、オイル生産性
を、野生株(親株)と比べ56倍に
向上させた藻類株の育種に成功
したと発表しました。

同成果は同大科学技術創成研究
院化学生命科学研究所の福田智
大学院生(研究当時)、平澤英里
大学院生(研究当時)、今村壮輔
准教授らの研究グループによる
ものです。詳細は、英科学雑誌
「Scientific Reports」に掲載
されました。

国連が掲げる、持続可能な開発
目標(SDGs)にはクリーンで持続
可能なエネルギーの利用の拡大、
地球温暖化への具体的なアクシ
ョンなどが盛り込まれています。
そうした中、微細藻類によるオ
イル生産は、SDGsを達成するた
めの重要な技術と考えられてい
ますが、微細藻類が、オイルを
生産する条件には、栄養の欠乏
といった、細胞の増殖には適さ
ないものが含まれることが問題
視されてきました。そのため”オ
イル生産 “と”細胞増殖”を同時
に実現することは藻類バイオ燃
料生産実現において解決すべき
課題と位置づけられてきました。

まず、同グループでは、藻類オ
イルが、蓄積する条件における
遺伝子の発現に注目しました。
各種条件で共通して発現が上昇
した2つの遺伝子GPAT1とGPAT2
を見出し、これらを単細胞紅藻
シゾン細胞内で、人為的に過剰
発現させオイル蓄積量への変化
を観察しました。その結果、GP
AT1 過剰発現株において、オイ
ル非蓄積条件である栄養充足条
件下にもかかわらず、オイルの
高蓄積を確認したとしています。
また、このGPAT1 過剰発現株の
増殖スピードは親株と同じであ
ることも確認され、これにより、
GPAT1過剰発現株は”オイル生産”
と”細胞増殖”が両立する株であ
ると考えることができ、オイル
生産性は、最大で従来の56倍に
増加していたということです。
今回、GPAT1 過剰発現株におい
て”オイル生産”と”細胞増殖”の
両立が可能であることが観察に
より明らかとなりましたが研究
グループは今後、そのメカニズ
ムを詳細に解明することによる
さらなるオイル生産性の向上が
期待されるとしています。

原発事故のあった福島県南相馬

市で藻類のバイオマス燃料(石

油)が、作られていることを示

す動画です。

 
 


 
 
 
走塁に成功したのは、クロレ
ラを始めとする藻類を摂取した
おかげ。笑

 
 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
 
オンコリスバイオファーマは
遺伝子改変したアデノウイルス
を用いたガン治療薬について、
承認申請前の臨床試験を2019年
に始めることは、喜ばしいこと
です。ガン治療薬「テロメライ
シン」はガン細胞内で増殖活性
が高くなるよう遺伝子改変した
腫瘍溶解性ウイルスでガン細胞
にウイルスが入り込むと増殖し、
ガン細胞を破壊します。 正常
細胞では活性が低く、安全性が
高いのも特徴ということで食道
ガン治療では内視鏡の管に長細
い注射針を通して、ガンに直接
投与するということです。手術、
放射線に次ぐ、第3のガン局所
療法と注目されているのも本当
に素晴らしいとしか言いようが
ありません。東大医科研のグル
ープが脳腫瘍のみならず、悪性
胸膜中皮腫に、ウイルス療法の
臨床試験をしているのと同じく
注目に値します。
東京工業大学が,藻類で”オイ
ル生産 “と”細胞増殖”を両立さ
せることにより、オイル生産性
を、野生株(親株)と比べ56倍に
向上させた藻類株の育種に成功
したと発表したのは素晴らしい
業績です。化石燃料は、やがて
枯渇するというのが地球物理学
者の定説となっていますが枯渇
前に、バイオテクノロジーで、
石油に相当する油を効率的にで
きるようになれば、エネルギー
問題の解決の糸口となるかも知
れません。バイオ燃料の先駆者
であるトウモロコシでは、食料
としてのトウモロコシの値段が
異常に上昇するという副作用が
ありました。それで時のブッシ
ュ政権が揺らいだと言われてい
ます。 その後のオバマ政権で、
シェールシェル石油が米国内で
の生産を始めましたが、シェー
ルシェル石油は、深刻な地下水
の汚染を招き、これも失敗だっ
たとされています。それら失敗
に較べれば、藻類で油を作ると
いうのは問題が少ないように思
われます。

政権担当者が生検の処置を受
ける。笑

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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