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2019-06-23 23:27:59

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診療マル秘裏話  号外Vol.1259 平成30年8月20日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
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目次

1)真菌の感染症に効く薬の開発期間を早める技術
2)IgA が、腸内細菌叢を制御するための新メカニズム

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 真菌の感染症に効く薬の開発期間を早める技術

 
 
 
 
 
 
 
 
千葉大学真菌医学研究センタ
ーの知花博治准教授(沖縄県読
谷村出身)が、真菌の感染症に
効く薬の開発期間を早める技術
を確立しました。人間に感染す
る真菌「カンジダ菌」を活用し
て、薬の開発に使う試薬が真菌
のどの部分に効いているのかを
確認します。試薬の効果を明ら
かにするのは通常、数年ほどか
かりますが知花氏の技術を活用
すれば、1週間程度まで短縮す
ることができるということです。
知花氏は「副作用のない薬を短
時間で生み出せる」としていま
す。

真菌は食品生産の過程などで
活用されている一方で、人間に
感染する「病原性真菌」も存在
します。高齢化などによって免
疫力が低下すると、真菌に感染
して臓器の機能不全などを引き
起こすこともあります。真菌は
人間と同じ真核生物で、真菌を
撃退する薬を使った場合は人間
の体も攻撃する可能性があると
いうことです。知花氏は「真菌
に効く薬は副作用のリスクがあ
って製造が難しい」と説明して
います。

知花氏は遺伝子の組み替えや
操作を行い、約5千種類の遺伝
子タイプを持つカンジダ菌を作
り出しました。遺伝子操作をし
た、約5千種類のカンジダ菌に
試薬を使う事で、菌のどの部分
を攻撃しているかすぐに確認で
きるということです。 試薬が
攻撃している場所が人間と真菌
で共通している部分であれば、
副作用が発生する可能性があり
ます。 真菌のみが持っている
部分を試薬が攻撃していれば、
副作用がない薬の開発につなげ
ることができます。

知花氏は「試薬が真菌のどの
部分に効いているか確認するの
は簡単ではない。約5千種類の
カンジダ菌を使えば確認期間を
短縮できて、副作用がないこと
を明らかにした上で製薬につな
げることができる」と指摘して
います。 9月にはベンチャー
企業を設立して、技術を活用し
ます。知花氏は「これから高齢
化が進むことが予想されるので、
真菌に効く薬の開発は重要とな
ってくる。沖縄のためにも技術
を役立てたい」と強調しました。

開発期間短縮と品質を両立させ

ている医薬品会社の紹介動画で

す。

 
 


 
 
医療機関の確認期間を利用す
る。笑

 
 
 
 
 
 
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2】 IgA が、腸内細菌叢を制御するための新メカニズム

 
 
 
 
 
 
 
 
理化学研究所は、7月24日、
免疫グロブリンA(IgA)が腸内
細菌叢を制御するための新たな
メカニズムを明らかにしたと発
表しました。この研究は、理研
生命医科学研究センター粘膜免
疫研究チームの鈴木敬一朗上級
研究員、シドニア・ファガラサ
ンチームリーダーらの国際共同
研究グループによるものです。
研究成果は、米科学雑誌「Jour
nal of Experimental Medicine」
オンライン版に掲載されていま
す。

人間の体内に1,000 種類以上存
在する腸内細菌は、粘膜バリア
ーの構築、免疫組織の成熟、全
身の代謝調節などに必須の役割
を担っています。腸管内に多量
に分泌されるIgA 抗体は、腸内
細菌の構成や分布の調節に重要
な役割を果たすことが知られて
いますが、IgA がどのようなメ
カニズムで腸内細菌の調節に関
わっているのかは未解明でした。

これまでの研究により、IgA は
腸内で常在細菌の表面をコート
していることが知られていまし
た。また、このコーティングに
は、通常の抗体‐病原菌の結合
様式とは異なり、糖鎖を介する
場合があることが指摘されてい
ます。 そこで、研究チームは
細菌成分を認識しない単クロー
ンIgA(7-6IgA )を作製し、強
い糖鎖修飾を受けたIgA と細菌
間の相互作用を詳しく解析しま
した。

その結果、卵白を構成する主要
な蛋白質であるオボアルブミン
(OVA)を認識する7-6IgA が、
ヒトの主要な腸内細菌であるBa
cteroides thetaiotaomicron(
B.theta )と糖鎖を介して結合
することを発見しました。また、
7-6IgA は大腸粘液の中でB.the
taの機能未知遺伝子の発現を誘
導することもわかり、この遺伝
子由来の蛋白質を、「粘液関連
機能因子(Mucus-Associated F
unctional Factor;MAFF)」と
名付けて詳しく解析しました。

すると、B.theta はMAFFの働き
を介して、Firmicutes門に属す
る他の細菌種と相互作用し、腸
内細菌叢全体の構成や代謝機能
を変化させることが判明しまし
た。さらに、マウスの腸炎モデ
ルを用いた実験では、B.theta
を定着させなかったマウスとMA
FFオペロンを欠損したB.theta
株を定着させたマウスが激しい
腸炎を発症したのに対し、野生
型のB.theta を定着させたマウ
スでは腸炎発症に強い抵抗性を
示しました。これにより、MAFF
が炎症性腸疾患の発症を予防す
る機能を持つことが明らかにな
ったということです。

今回の研究により、これまで知
られていなかったIgA の働きが
明らかとなりました。 しかし、
この過程には腸内細菌の粘液内
への局在に加え、異なる細菌種
との相互作用が関与しているた
め、いまだ疑問点が多く残され
ています。今後は、MAFFがどの
ような分子を認識して細菌間の
相互作用を発揮するのかなどが、
解明すべき重要な項目となりま
す。これらの研究を積み重ねる
ことが、炎症性腸疾患の新たな
予防法・治療法の開発に繋がる
ものと期待されます。

腸内細菌の代謝物による、免疫

機構制御について解説している

動画です。

 
 


 
 
 
家庭で仕事の過程を復習する。


 
 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
真菌の感染症に効く薬の開発
期間を早める技術を確立したの
は素晴らしい業績だと思います。
リーキーガット症候群という、
聞きなれない病気がありますが、
リーキーガットとは「腸に穴が
開く」という意味で(大きな穴
が開くのではなく腸の慢性炎症
により腸の粘膜が破れてしまい
小さな穴がいくつもあるという
感じです。本来なら腸内にとど
まるはずの毒素や食物の粒子が
腸壁から漏れだし血液に乗って
体全体に流れてしまいます。腸
の免疫機能が正常に機能しない
ために、あらゆる病気にかかり
やすくなってしまいます。その
原因にカンジダが、最有力とさ
れています。効果的な抗真菌剤
が開発されれば、リーキーガッ
ト症候群が完治する日も来るの
ではないかと期待しています。
現状では、糖質の摂取を制限す
るであるとか、天然のハーブを
(内容は、秘密)使って治療す
る方法であるとかを私のクリニ
ックでは、採用しています。
免疫グロブリンA(IgA)が腸
内細菌叢を制御するための新た
なメカニズムを明らかにしたと
発表したのは、偉大な業績です。
免疫と腸内細菌叢の関係は古く
から研究されてきました。でも
明確な成果を上げることはでき
なかったと記憶しています。上
記のリーキーガット症候群や、
本来、小腸内の細菌は少ない筈
であるのに小腸内で細菌が異常
に増殖した、腸内細菌異常増殖
症候群‐Small Intestinal(小
腸) Bacteria (バクテリア‐
細菌)Overgrowth(増殖)が起
こることが非常に増えて来てお
り、西洋医学は、これらの病気
に無力であると言われてきまし
た。今回の研究によりこれまで
知られていなかったIgA の働き
が明らかとなりましたが、しか
し、この過程には、腸内細菌の
粘液内への局在に加え、異なる
細菌種との相互作用が関与して
いるため、いまだ疑問点が多く
残されています。今後は、MAFF
がどのような分子を認識して、
細菌間の相互作用を発揮するの
かなどが解明すべき重要な項目
となるので、これらの研究を積
み重ねることで、炎症性腸疾患
の新たな予防法・治療法の開発
に繋げて頂き、汚名返上して頂
ければ、幸いです。

庁内で、最近話題の腸内細菌。


 
 
 
 
 
 
 
 
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