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2019-05-17 00:11:44

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診療マル秘裏話    号外Vol.1226 平成30年7月13日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
 
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目次

1)進行性膵臓ガンに対する、新たな治療法を開発
2)胚が子宮内膜に浸潤する着床メカニズムを解明

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
1】 進行性膵臓ガンに対する、新たな治療法を開発

 
 
 
 
 
 
 
 
 
名古屋大学は6月18日、細胞
外分泌型蛋白質のTFF1が、膵臓
ガンの発生に大きく関与してい
ることを明らかにしたと発表し
ました。この研究は、同大学大
学院医学系研究科腫瘍外科学の
梛野正人教授と、山口淳平助教
らの研究グループによるもので
す。研究成果は、米科学雑誌「
Journal of Clinical Investig
ation 」オンライン速報版で、
掲載されました。

膵臓ガンは、5年生存率が10%
程度の難治性悪性腫瘍です。良
性腫瘍が悪性化することで発生
すると考えられていますが、そ
の発ガンメカニズムは解明され
ていません。進行性膵臓ガンに
対する治療については、近年の
化学療法の発展により,FOLFIRI
NOX、ジェムシタビン+nab パク
リタキセルなど有効な抗ガン剤
治療法が開発されていますが、
いずれも平均生存期間は1年未
満と満足な結果とはいえません
でした。

今回研究グループでは、胃粘膜
で豊富に生産される分泌型蛋白
質のTFF1(Trefoil Factor Fam
ily1)に着目しました。TFF1は、
胃潰瘍などの消化管の粘膜の再
生を促進していることが明らか
にされてきており、合わせて、
抗ガン作用を有することも指摘
されています。一般に、膵臓が
んではKRASなどのガン遺伝子変
異が起きると良性腫瘍が発生し、
これを長期間放置すると増殖・
浸潤・転移する能力を獲得して
ガンになると考えられています。

研究グループが膵臓ガンにおけ
るTFF1の作用を確認したところ、
TFF1は膵臓ガン細胞の上皮間葉
転換(EMT )を抑制し、膵臓が
んの浸潤・転移する能力を弱め
ることが判明しました。また、
遺伝子改変マウスを用いてTFF1
と膵ガン発生の関係を調べたと
ころ、TFF1は膵ガンの良性腫瘍
であるPanIN が悪性度を増して
ガン化することを妨げているこ
とが分かったということです。

今回の研究の結果により、TFF1
が膵ガンの前ガン病変のPanIN
やIPMNが浸潤性膵ガンに変化す
るのを妨げていることが判明し
ました。TFF1の抗ガン作用を応
用すれば膵臓ガンの発生を抑止
する予防的治療の開発につなが
る可能性があり、同時に進行性
膵臓ガンに対する新たな治療法
を開発できる可能性がある、と
研究グループは述べています。

膵臓ガン等のワクチンについて

解説している動画です。

 
 


 
 
癲癇発作に転換する。笑

 
 
 
 
 
 
 
 
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2】 胚が子宮内膜に浸潤する着床メカニズムを解明

 
 
 
 
 
 
 
東京大学医学部附属病院は6
月19日、胚が子宮内膜に浸潤す
る着床のメカニズムを解明する
研究結果を発表しました。この
研究は、同大医学部附属病院女
性診療科・産科の廣田泰講師、
藤田知子特任研究員らと、同循
環器内科の武田憲彦助教、同大
大学院医学系研究科産婦人科学
講座の藤井知行教授、大須賀穣
教授らによるものです。 研究
成果は、「Journal of Clinica
l Investigation 」オンライン
版にて公開されました。

着床は、子宮内に入ってきた胚
が子宮内膜と接着する過程(胚
接着)と、その後に胚が、子宮
内膜に入り込む過程(胚浸潤)
を経て成立します。着床の成立
には、これらの過程において子
宮と胚の精妙な相互作用が必須
と考えられてきましたが、その
仕組みの詳細はこれまで明らか
にされていませんでした。また、
着床障害は、生殖医療の大きな
課題とされていますが、有効な
診断・治療法は確立されていま
せんでした。

研究グループは、低酸素で誘導
される転写因子である、低酸素
誘導因子(HIF )を子宮特異的
に欠損したマウスを作成しまし
た。HIF の構成要素のうち、着
床期の子宮での発現が報告され
ているHIF1αおよびHIF2αに着
目し検討しました。

その結果、HIF が子宮内膜で作
用して胚浸潤の過程を調節して
いること、子宮内膜間質のHIF、
とくにHIF2αが重要な働きを持
っており、子宮内膜管腔上皮を
はがして子宮内膜間質を露出さ
せ胚が子宮内膜間質に入り込み
やすくすると同時に、子宮内膜
間質が胚とじかに接することに
よって胚が生存できるよう働き
かけていることを明らかにしま
した。

今回の研究結果から、子宮の中
で起こる着床の仕組みが解明さ
れ、着床障害による不妊の一因
が明らかとなりました。研究グ
ループは、「今後ヒト子宮内膜
におけるHIF の作用を検討する
ことで、今回の研究が着床障害
の新規診断・治療法の開発につ
ながっていくことが期待される」
と述べています。

排卵から受精を経て着床までの

アニメ画像です。

 
 


 
 
 
新規診断・治療法で心機一転
治療に邁進する。笑

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
 
細胞外分泌型蛋白質のTFF1が、
膵臓ガンの発生に大きく関与し
ている事を明らかにしたと発表
したのは偉大な業績です。TFF1
は膵臓ガン細胞の上皮間葉転換
(EMT )を抑制し、膵臓ガンの
浸潤・転移する能力を弱める事
が判明し、TFF1は膵ガンの良性
腫瘍であるPanIN が悪性度を増
してガン化することを妨げてい
ることが分かったということで
すから、TFF1の抗ガン作用を応
用すれば膵臓ガンの発生を抑止
する予防的治療の開発につなが
る可能性があり、同時に進行性
膵臓ガンに対する新たな治療法
を開発できる可能性があるとい
うことです。 膵臓ガンの治療
に飛躍的な進歩をもたらす可能
性があります。ものの本によっ
ては、膵臓ガンの5年生存率は、
5~10%ということですから、
20人または、10人に一人しか生
き残れないガンの新治療法が、
見つかる可能性が大きいという
事です。数年後には、膵臓ガン
なんて怖くないといえるように
なってほしいものです。
胚が子宮内膜に浸潤する着床
のメカニズムを解明する、研究
結果を発表したのは素晴らしい
業績です。今回の研究結果から、
子宮の中で起こる着床の仕組み
が解明され着床障害による不妊
の一因が明らかとなったことで
これまで全く手がつけられなか
った着床障害による不妊が治療
可能となる方向性が見えてきま
した。同時に、流産すべき障害
をもつ胎児が、着床してしまう
可能性があります。遺伝子欠損
マウスで、その物質が欠損した
らどうなるかを見る方法が確立
されているので、その方法に則
って低酸素誘導因子(HIF )を
子宮特異的に欠損したマウスを
作成したのはエレガントな手法
と言えます。子宮への受精卵の
着床という神秘的な過程まで、
科学のメスが入ったのは、まさ
に驚天動地と言えましょう。こ
れからどこまでも、医学医療の
進歩が日進月歩で、達成される
でしょうが、その度に、人体の
精妙さに驚かされることになり
そうです。

至急、子宮内の状態の悪化に
伴い、帝王切開を行う。笑

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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