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2019-04-28 23:56:43

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診療マル秘裏話    号外Vol.1211 平成30年6月25日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
 
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目次

1)カルシウムブロッカーが,インフルエンザ感染の特効薬の可能性
2)AIと皮膚科医でAIが正確かつ迅速に皮膚ガン発見

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 カルシウムブロッカーが,インフルエンザ感染の特効薬の可能性

 
 
 
 
 
 
 
 
北海道大学は5月23日、イン
フルエンザウイルス感染の鍵と
なる受容体蛋白質を発見し、高
血圧治療薬「カルシウムブロッ
カー」がインフルエンザ感染の
特効薬になる可能性を見出した
ことを発表しました。この研究
は同大大学院医学研究院の大場
雄介教授、藤岡容一朗講師らの
研究グループによるものです。
研究成果は「Cell Host&Micro
be」に掲載されています。

インフルエンザウイルスの宿
主細胞への侵入メカニズムにつ
いてその侵入メカニズムの全貌
は解明されていません。とくに、
インフルエンザウイルス感染の
最初のステップにおいて、ウイ
ルスの結合の鍵となる宿主側受
容体蛋白質は見つかっていませ
んでした。

研究グループは、インフルエ
ンザウイルス感染において、細
胞外から細胞内へカルシウムイ
オンが流入し、それにより生じ
る細胞内のカルシウムイオン濃
度上昇が感染に重要な役割を果
たすことを報告しています。今
回の研究では、細胞外のカルシ
ウムイオンを細胞内に取り込む
蛋白質「カルシウムチャネル」
に注目して、ウイルスの細胞へ
の侵入との関わりを調べました。

研究グループは、カルシウム
チャネルの機能を抑制する薬で、
高血圧治療にも用いられるカル
シウムブロッカーがウイルスの
細胞への侵入と感染を防ぐかに
ついて検証しました。また、カ
ルシウムチャネルがインフルエ
ンザウイルスと結合するか、こ
の結合がウイルス感染に重要か
検討しました。最終的には、マ
ウスにおいてカルシウムブロッ
カーが、ウイルス感染を抑える
効果があるかについて検証しま
した。

その結果、カルシウムブロッ
カーを培養細胞に処理したとこ
ろ、ウイルスの侵入と感染が抑
えられました。また、インフル
エンザウイルスとカルシウムチ
ャネルが、結合し、この結合が
感染に重要であることが明らか
になったということです。さら
に、カルシウムブロッカーを投
与したマウスではウイルス感染
が抑えられたことから、生体内
でもカルシウムブロッカーの投
与がインフルエンザ感染に効果
的であることが示されたとして
います。

今回の研究により、カルシウ
ムチャネルがインフルエンザウ
イルス感染に鍵となる受容体蛋
白質であることが明らかになり
ました。カルシウムチャネルを
標的とした治療は、ウイルスの
細胞への侵入を防ぎます。最近
問題になっている薬剤耐性株は、
細胞への侵入後に細胞内で作ら
れるため、カルシウムブロッカ
ーによるウイルス侵入阻害は、
ウイルスに薬剤耐性を獲得する
チャンスを与えないと予想され
るということです。 「今回の
研究成果は、新規概念に基づく
創薬や治療へと発展することが
期待される」と研究グループは
述べています。

カルシウム拮抗薬について解説

している動画です。

 
 


 
 
 
八点の作品から発展して大量
の絵画が発見される。笑

 
 
 
 
 
 
 
 
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2】 AIと皮膚科医でAIが正確かつ迅速に皮膚ガン発見

 
 
 
 
 
 
 
 
人工知能(AI)と皮膚科医が
正確かつ迅速に皮膚ガンを発見
する対決を行ったところ、AIに
軍配が上がったとする研究論文
が5月29日、英医学誌「Annals
of Oncology(腫瘍学年報)」
に掲載されました。

ドイツ、米国、フランスの研
究チームはディープラーニング
(深層学習)の一種である畳み
込みニューラルネットワークと
いうAIを使ったシステムに10万
枚以上の画像を示し、皮膚の病
変が良性か悪性か識別できるよ
う学習させ、17か国の皮膚科医
58人と競い合う形でメラノーマ
(悪性黒色腫)か良性のほくろ
かを識別する画像テストを実施
しました。

結果、画像から正確に皮膚が
んと診断できた割合は皮膚科医
が平均で86.6%だったのに対し、
AIのシステムは95%に達し、研
究チームによると「畳み込みニ
ューラルネットワークがほとん
どの皮膚科医をしのいだ」とい
うことです。

テストに参加した皮膚科医の
大半は5年以上の経験を持つベ
テランで、他は19%が経験2~5
年、29%が経験2年未満でした。

論文の第一著者であるハイデ
ルベルク大学(Heidelberg Uni
versity )のホルガー・ヘンス
ル(Holger Haenssle)氏は、
「畳み込みニューラルネットワ
ークが見落としたメラノーマの
数は少なく、皮膚科医より検知
能力が高いということになる」
と指摘しています。また「良性
のほくろをメラノーマと誤って
診断することも少なかった」と
いい、「不必要な手術を減らす
ことにつながるかもしれない」
との考えを示しました。

ただ、患者や皮膚の病変に関
する情報をさらに与えると皮膚
科医の診断結果も向上したとい
い、AIは皮膚ガンをより早く、
かつ簡単に診断し、手術による
早期の除去を可能にする便利な
技術となり得ると研究チームは
結論付けています。

研究チームによると、世界各
国で年間およそ23万2000人がメ
ラノーマを発症し、死者は5万5
500 人に上るということです。

皮膚ガンの症状について解説し

ている動画です。

 
 


 
 
 
荒城の月の演奏を練習で向上
させた。笑

 
 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
インフルエンザウイルス感染
の鍵となる受容体蛋白質を発見
し、高血圧治療薬「カルシウム
ブロッカー」がインフルエンザ
感染の特効薬になる可能性を見
出したことを発表したのは偉大
な業績です。インフルエンザの
特効薬としてはタミフル、リレ
ンザ、イナビルなどのノイラミ
ニダーゼ阻害薬が有名ですが、
このノイラミニダーゼ阻害薬は
他の細胞にインフルエンザウイ
ルスが感染せず、感染細胞だけ
にとどまるという働きしかしま
せん。それに対し、最近発売さ
れたアビガンやゾフルーザは、
インフルエンザウイルスの増殖
を抑制します。ただし、アビガ
ンは、国家備蓄に回されており、
ゾフルーザは、今年の春発売さ
れたばかりの新薬なので、効果
の程は、まだ分かりません。カ
ルシウムブロッカーは、ノイラ
ミニダーゼ阻害薬に近いけれど
も、予防的に投与すると感染を
起こさない点で有用ではないか
と考えています。また降圧効果
が副作用になることも忘れては
なりません。
人工知能(AI)と皮膚科医が
正確かつ迅速に皮膚ガンを発見
する対決を行ったところ、AIに
軍配が上がったということは、
AIに人間が勝てないことを示し
ていると思います。当然沢山の
画像を学習したAIに皮膚科医が
かなうはずがないと思いました。
囲碁や将棋でもAIに勝てなくな
っているのですから、皮膚科医
が勝てなくても別に恥じること
はないと思います。重要なこと
は勝負ではなく、AIを利用して
いかに皮膚ガンを正確に見つけ
て、根治的治療に漕ぎつけるか
であると思います。スクリーニ
ングにAIを用いることで、診断
の精度を上げて、不必要な手術
をすることなく、必要な手術は
行うようになれば、皮膚科医の
価値は上がるものと考えます。
将棋の藤井聡太7段が、第31
期竜王戦ランキング戦5組決勝
で石田直裕五段(29)に勝利
した際の「△7七同飛成」につ
いて「部分的には人間の方が深
く読める局面もあると個人的に
は考えていた」と言っている様
に情報を与えられれば、皮膚科
医の診断能力も向上しています。
AIの診断結果を尊重し、患者や
皮膚の病変に関する情報をさら
に得ることで、よりよい皮膚科
診療がなされることを期待した
いと思います。

村長さんの意見を尊重する。


 
 
 
 
 
 
 
 
 
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