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2019-02-06 00:31:04

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診療マル秘裏話    号外Vol.1141 平成30年4月5日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
 
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目次

1)最適な睡眠を探る1000人規模の実態調査を開始
2)ループ利尿薬使用がサルコペニア合併リスクと関連性あり

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 最適な睡眠を探る1000人規模の実態調査を開始

 
 
 
 
 
 
 
 
筑波大の研究チームは今年か
ら「最適な睡眠」を探る100
0人規模の実態調査に乗り出し
ます。睡眠時間や安眠の度合い
などのデータを収集したり、人
の睡眠をつかさどる遺伝子を詳
しく調べたりして、睡眠を制御
する仕組みの解明を目指します。

今月3月14日には関連研究費
700万円をインターネットで
集める「クラウドファンディン
グ」も始めます。

チームを率いるのは柳沢正史・
筑波大教授です。動物実験で眠
りと目覚めを制御する神経伝達
物質「オレキシン」や、睡眠の
長さにかかわる遺伝子を発見し
たりしてきました。しかし柳沢
教授は「人で実際にどのような
遺伝子が睡眠に関係しているの
かは謎のままだ」と話していま
す。

計画によると、まず20~60代
の成人男女1000人に1週間、体
の動きを計測する機器を装着し
てもらい、睡眠時間のほか途中
で目覚めたり、再び寝入ったり
するなどの就寝中の様子を記録
します。被験者にアンケートも
行い、睡眠の状況や日中の眠気、
精神的なストレスの状況も調べ
ます。集めたデータを使って働
く世代の睡眠の実態を把握し、
不眠や、生活習慣病の予防法や
治療法につなげます。

調査では、極めて睡眠時間が
短くても健康な「ショートスリ
ーパー」や長時間の睡眠が必要
な人の遺伝子も調べ特異な睡眠
行動の解明も試みます。

チームはすでに500人分の
データを取得しており、残る5
00人分の研究に、クラウドフ
ァンディングによる資金をあて
る考えです。協力者には、寄付
の額に応じて睡眠の解析をした
り、睡眠の悩みに関する相談に
乗ったりします。詳しくは、(
readyfor.jp/projects/ wpi-iiis )を参照して下さい。
必要な睡眠時間について解説し

ている動画です。

 
 


 
 
 
特異な睡眠を解析することが、
得意とする。笑

 
 
 
 
 
 
 
 
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2】 ループ利尿薬使用がサルコペニア合併リスクと関連性あり

 
 
 
 
 
 
 
 
東京医科歯科大学は、保存期
腎不全患者におけるループ利尿
薬使用が、サルコペニア合併リ
スクと関連する可能性があると
発表しました。ループ利尿薬は、
慢性腎臓病患者さんの体液管理
目的で頻用される薬ですが、そ
の適切な利用を推奨する臨床デ
ータとなる可能性があるという
ことです。同研究は、東京医科
歯科大学大学院医歯学総合研究
科腎臓内科学分野の内田 信一
教授と内藤省太郎講師の研究グ
ループによるもので同研究成果
は、2月15日に国際科学誌「PLO
S ONE 」オンライン版で発表さ
れました。

骨格筋の筋量や機能低下の病態
として定義されるサルコペニア
は、慢性腎臓病(CKD )などの各
種疾患や、ポリファーマシー (
多剤併用中の患者における有害
事象の発生) と合併し得ると近
年の研究で示されています。し
かし、透析導入前の保存期CKD
患者さんでは、降圧薬、利尿薬、
経口血糖降下薬、尿酸降下薬等
様々な種類の薬剤が併用されて
いますが、これらがサルコペニ
アとどれだけ関与しているかは、
これまでほとんど明らかではあ
りませんでした。

同研究グループは、保存期CKD
患者の前向きコホートを作成し、
CKD 治療に用いられる薬剤に、
着目しつつサルコペニアのリス
ク因子について調べました。推
算糸球体濾過量(eGFR)60ml/min
/1.73m2未満の高齢者260人を、
解析対象とし、サルコペニアに
関与する因子と考えられる性別、
年齢、CKD 原疾患、内服歴、合
併症のデータを抽出し、サルコ
ペニアと各因子の関連をロジス
ティック回帰分析にて解析しま
した。その結果、年齢、性別、
BMI 、eGFR、糖尿病を共変量と
する多変量解析では、全利尿薬、
ループ利尿薬に有意な関連が認
められ、サルコペニアのリスク
因子である可能性が高いと考え
られました。 その他高齢者、
男性、BMI 低値、糖尿病や、他
の内服薬の多くはサルコペニア
との有意な関連は認めず、尿酸
降下薬は多変量解析においては
1個のモデルで弱い関連を認め
るのみで、サルコペニアのリス
ク因子と考えるには根拠に乏し
い結果となりました。

2017年4月には、ループ利尿薬
はマウスの骨格筋の分化および
肥大を抑制する旨が報告されて
おり、ループ利尿薬はサルコペ
ニアに関与しているのではない
かと考えられていましたが、同
臨床研究により関連が示唆され
た結果となりました。ループ利
尿薬は心疾患や腎疾患の患者さ
んの浮腫などに対して広く用い
られる薬ですが今回の臨床研究
で、その使用によりサルコペニ
ア合併のリスクが上昇する可能
性が示されました。薬剤自体が
サルコペニア合併に関与してい
るかは今後の前向き研究が必要
となりますが、同研究成果は、
患者さんの状態に応じたループ
利尿薬の適正な利用を推奨する
臨床データになり得ると考えら
れるということです。

ループ利尿薬について解説して

いる動画です。安全なお薬とい

うだけで、サルコペニアには触

れられていません。

 
 


 
 
美しい水晶を推奨する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
今年から「最適な睡眠」を探
る1000人規模の実態調査に
乗り出します。睡眠時間や安眠
の度合いなどのデータを収集し
たり、人の睡眠をつかさどる遺
伝子を詳しく調べたりして睡眠
を制御する仕組みの解明を目指
すというのは偉大な業績です。
睡眠については、いまだ分かっ
ていないことが多いとされてい
ます。そのため、クラウドファ
ウンディングで資金を集めて、
寄付をした人に睡眠の相談に乗
るというのは、本当に合理的で
エレガントな手法であると私は
感心しました。
保存期腎不全患者におけるル
ープ利尿薬使用が、サルコペニ
ア合併リスクと関連する可能性
があると発表しました。ループ
利尿薬は、慢性腎臓病患者さん
の体液管理目的で頻用される薬
ですが、その適切な利用を推奨
する臨床データとなる可能性が
あるということです。膠原病の
患者さんで慢性腎臓病を患われ
むくみを何とかして欲しいと頼
まれて、長年ループ利尿薬とカ
リウム保持性利尿薬を処方して
いた患者さんがいらっしゃいま
した。高度るい痩という程、痩
せていて、筋肉が無くなり転倒
を繰り返していました。 現在、
他の病院に転院なさいましたが、
利尿薬の副作用でサルコペニア
が起こっていたとは本当に残念
という他、ありません。

帝王が官吏を管理する。笑

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