最新号より100号前のメルマガ

  1. Home
  2. 最新号より100号前のメルマガ

2019-01-30 23:54:05

カテゴリー:ブログ



藤田のブログランキングアップにご協力お願いします。
以下のバナーをぽちっとクリックお願いします。


病院・診療所ランキング

 
 
診療マル秘裏話    Vol.692 平成29年3月15日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
 
目次

1)加齢に伴う記憶低下のメカニズムの一因を解明
2)多発性硬化症の経口薬が薬価収載、発売となる

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 加齢に伴う記憶低下のメカニズムの一因を解明

 
 
 
 
 
 
 
千葉大学 大学院の伊藤元之
教授、殿城亜矢子助教の研究グ
ループは、加齢に伴う記憶低下
の一因を突き止めました。血糖
値を調節するインスリンとその
類似分子が、脳内の記憶維持に
関与していました。インスリン
と類似分子の機能には脂肪細胞
の中へと情報を伝えるシグナル
伝達系が存在しますが、この仲
介を担うインスリン受容体の働
きが、重要な役割を持っていま
した。加齢にともなって同受容
体の発現力が低下し伝達系が鈍
ると記憶が低下します。情報伝
達機能を活性化させる食品素材
の開発により、認知症の予防が
期待されます。

研究グループは、糖尿病など
のインスリンの調節異常が記憶
低下や認知症のリスクファクタ
ーとなる可能性が、示唆される
研究報告をもとに、ショウジョ
ウバエを使って、インスリンの
記憶を制御する、メカニズムの
解明を開始しました。

ショウジョウバエは老化する
と記憶能力が低下し、においと
電気刺激を条件付けすると学習・
記憶能力を簡単に計測できます。

ヒトの場合は体内で分泌され
るインスリンを筋肉細胞、脂肪
細胞、神経細胞などさまざまな
組織に発現するインスリン受容
体が受け止めると、各細胞内に
シグナルが伝達され、それぞれ
の細胞の調節に働いていると言
われています。

ショウジョウバエではインス
リン産生細胞からインスリンと
インスリン様成長因子(IGF)
と呼ばれる8種類のペプチドが
分泌され体内に存在します。こ
れらが各種細胞に発現するイン
スリン受容体に結合して、機能
分担していることが知られてい
ます。研究グループは、インス
リンや各ペプチドの働きと記憶
能力に、焦点を絞った実験系を
構築し詳細に調べた所、「Di
lp3」というIGFのペプチ
ドが記憶維持に必要であること
を突き止めました。

同ペプチドと脂肪細胞に発現
するインスリン受容体との結合
が引き金となり、脂肪細胞内に
シグナル伝達し活性化すること
が記憶維持に重要でした。ショ
ウジョウバエでは老化にともな
いペプチドDilp3が特異的
に発現低下します。人為的に同
ペプチドを過剰に発現させると、
記憶能力が向上しました。ヒト
でも同ペプチドに似た分子があ
ると考えられ、その発現を誘導
できる食品素材などが開発でき
れば認知症予防に役立つ可能性
があります。

眠っている記憶力を呼び戻す

動画です。

 
 


 
 
研究成果は、2月15日、国際
雑誌「Cell Report
s」に公開されました。

 
 
 
 
 
発現を誘導できる食品素材に
ついて発言する。笑

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
 
2】 多発性硬化症の経口薬が薬価収載、発売となる

 
 
 
 
 
 
 
バイオジェン・ジャパンは、
多発性硬化症(MS)の経口薬
「テクフィデラカプセル120g、
240 mg」(一般名・フマル酸
ジメチル)が2月15日付で薬価
収載されたと発表しました。22
日から発売します。

適応は「多発性硬化症の再発
予防及び身体的障害の進行抑制」
です。1回120mgを1日2
回投与することから開始し、1
週間後には1回240mg、1
日2回投与に増量します。経口
剤で治療開始時に入院の必要は
ありません。MSの新規経口剤
では、田辺三菱製薬とノバルテ
ィスの「イムセラ」「ジレニア」
に続く治療薬となります。

多発性硬化症について解説して

いる動画です。

 
 


 
 
製薬会社が誓約する。笑

 
 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 
 
加齢に伴う記憶低下の一因を
突き止め、血糖値を調節するイ
ンスリンとその類似分子が脳内
の記憶維持に関与していること
を解明し、加齢にともなって、
インスリン受容体の発現力が、
低下し、伝達系が鈍ると記憶が
低下することが分かったのは、
本当に大きな進歩と言えましょ
う。情報伝達機能を活性化させ
る食品素材の開発により、認知
症の予防が期待されることも、
認知症治療に多大な進歩をもた
らすと期待されます。
多発性硬化症(MS)の経口
薬が薬価収載されたのは、喜ぶ
べきことでしょう。多発性硬化
症の疫学は、完全には解明され
ていません。ただし、欧米に多
く、日本でも西洋風の食事をす
る程、発症しやすくなると考え
られています。日本古来の食事
を手本として、自分たちの食事
をもう一度見直してみることが
必要であると思います。戦時中
および戦後の食糧難の時代は、
銀シャリ(精白米)が憧れだっ
たせいで、猫も杓子も白米を食
べることが当たり前になってし
まっています。しかし古来日本
は、普段は雑穀米(麦飯含む)
を食べ、お祭りのときだけ白米
を食べていた事実を、しっかり
直視する必要があるようです。

勅使が天皇陛下を直視した。


 
 
 
 
 
 
 
************************

このメールマガジンは以下の配信システムを利用して
発行しています。
解除の手続きは下記ページよりお願い致します。
「まぐまぐ」www.mag2.com/m/0000121810.html
(イジニイワト)

発行者名  医療法人永徳会 皿沼クリニック院長
藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
運営サイト www.eitokukaisalanuma.or.jp/ ご意見・ご感想・励ましのお便りお待ちしております。
sara2162@atlas.plala.or.jp このマガジンの掲載記事を無断で転載・使用すること
を禁じます。
ただしお友達への転送はご自由はご自由です。
このエントリーをはてなブックマークに追加 
 

コメント

コメント

コメントがありません。お気軽にどうぞ。