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2018-11-23 23:55:08

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診療マル秘裏話   号外Vol.1077 平成30年1月20日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
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目次

1)食物アレルギーに特有なバイオマーカー脂質分子PDGM
2)重症の肝硬変患者らを対象に治療薬の臨床試験

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 食物アレルギーに特有なバイオマーカー脂質分子PDGM

 
 
 
 
 
 
東京大学大学院農学生命科学
研究科の村田幸久准教授の研究
グループは、「食物アレルギー」
に特有なバイオマーカーを尿の
中から発見しました。マーカー
となるのは、プロスタグランジ
ンD2の代謝産物で「PGDM」
と呼ばれる脂質分子です。かゆ
みなどの症状の程度に応じ、濃
度依存的に尿へ排出されていま
した。食物アレルギーの確定に
は、アレルゲン(アレルギーを
引き起す物質)を実際に食べて
みて、症状が出るのを確認する
方法しかありません。より簡単・
安全な方法が求められており、
今回発見した分子を用いること
で、1次スクリーニングのほか、
確定診断への臨床応用が見込ま
れます。

研究グループは、まず動物に
よる基礎研究を実施し、卵白(
アルブミン)に対し食物アレル
ギーを持つマウスを作製しまし
た。卵白投与回数に応じて、尿
中のPGDM濃度が高まる知見
を得ました。

この結果に基づき、東大医学
部の協力を得て、実際に食物ア
レルギー、喘息、アトピー性皮
膚炎、アレルギー性鼻炎の患者
さんを対象に尿のPGDM濃度
を測定した所、食物アレルギー
の患者さんだけにこの脂質分子
の濃度が高まることが確認でき
ました。診断用バイオマーカー
への用途開発の可能性が見いだ
せたとしています。

食物アレルギー検査は、血中
の抗体(IgE)をバイオマー
カーに使う方法が広く知られて
いますが小さな子どもでも採血
する必要があります。そのうえ、
抗体濃度と症状には相関性がな
いケースも多く、確定診断には、
患者さんにアレルゲンと考えら
れる物質を含む食物を食べても
らい、症状の有無を確認する「
経口抗原負荷試験」が医療機関
の標準的な試験となっています。

成果は、英科学雑誌「Sci
entific Report
s(サイエンティフィック・リ
ポーツ)」電子版に、12月15日
掲載されました。

食物アレルギーについて解説し

ている動画です。

 


 
 
 
脂質分子の資質を確認する。


 
 
 
 
 
 
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2】 重症の肝硬変患者らを対象に治療薬の臨床試験

 
 
 
 
 
 
東京都立駒込病院などは来春、
肝臓移植しか治療法がない重症
の肝硬変患者らを対象に治療薬
の臨床試験(治験)を始めます。
肝臓に蓄積し、再生能力を妨げ
る硬い組織(線維)を、溶かす
効果があり肝機能の回復が期待
できるという事です。5年以内
の実用化を目指しています。

主な対象はC型肝炎ウイルス
に感染して肝細胞が壊れ、隙間
にコラーゲンなどでできた線維
が入り込んで肝臓が硬くなった
C型肝硬変のうち、「非代償性
肝硬変」と呼ばれる重症患者さ
んです。初期の状態ならばウイ
ルスを攻撃して進行を抑える薬
がありますが肝臓の大半が線維
に置き換わって重症化すると使
える薬はありません。

同病院肝臓内科の木村公則部
長らは、国内のベンチャー企業
がガンの治療を目指して開発し
た物質に、肝臓の線維を溶かす
効果があることに着目しました。

2014~16年に、重症の
患者さん7人(56~74歳)
らにこの物質を点滴で投与した
ところ、安全性がほぼ確認でき、
4人の肝機能も初期の状態まで
改善しました。免疫細胞が活性
化して肝細胞の周りの線維を溶
かし、血流が戻って細胞の再生
能力や機能が改善した可能性が
あるということです。

来春から実施する治験では、
重症患者さんを中心に約30人
に投与して、詳細に効果を確か
めます。木村部長は「これまで
に重症の肝硬変が初期の状態に
戻る常識外れの効果が見られて
いる。いずれは最重症の患者や
非アルコール性の肝硬変にも使
えるようにしたい」と話してい
ました。

稲垣豊・東海大教授(臓器線
維症)は、「進行した肝硬変を
治せる画期的な治療法で、難治
性の患者にとって大きな福音だ。
ただ、コラーゲンは皮膚や骨に
とっても大事な成分なので、そ
れらへの影響の有無をしっかり
調べる必要がある」と話してい
ます。

【C型肝硬変】 慢性のC型
肝炎患者の1割程度が感染から
平均20年後に発症します。国
内の患者数は推定20万~30
万人。肝機能のレベルで初期の
「代償性」と、腹水がたまった
り、意識障害が出たりする重症
の「非代償性」に分けられます。
非代償性の患者の多くは数年で
亡くなるとされています。

肝硬変について解説している

動画です。

 
 


 
 
書記が初期の肝硬変を患う。

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
「食物アレルギー」に特有な
バイオマーカーを、尿の中から
発見したのは偉大な業績です。
食物アレルギー検査は、血中の
抗体(IgE)をバイオマーカ
ーに使う方法が広く知られてい
ますが、小さな子どもでも採血
する必要があり抗体濃度と症状
には相関性がないケースも多く、
確定診断には、患者さんにアレ
ルゲンと考えられる物質を含む
食物を食べてもらい症状の有無
を確認する「経口抗原負荷試験」
が医療機関の標準的な試験とな
っていることを考えれば、食物
アレルギーだけに反応するバイ
オマーカーがあれば、経口抗原
負荷試験のような危険な検査を
せずに済みます。 早く一般の
検査会社でも行うことが、保険
適応でできるようにして頂きた
いものです。
肝臓移植しか治療法がない重
症の肝硬変患者らを対象に治療
薬の臨床試験(治験)を始める
のは、喜ばしいことです。重症
の肝硬変が、初期の状態に戻る
常識外れの効果が見られている
というのは、これまで根本治療
がなかった患者さんにとっては、
涙が出るほど嬉しいニュースで
あると思います。主な対象はC
型肝炎ウイルスに感染して、肝
細胞が壊れ、隙間にコラーゲン
などでできた線維が入り込んで
肝臓が硬くなったC型肝硬変の
うち、「非代償性肝硬変」と呼
ばれる重症患者さんということ
ですが、B型肝硬変等、ほかの
原因で肝硬変になった場合は、
適応にならないのか等の疑問点
が生じてきます。

線維業界の戦意を挫く。笑

 
 
 
 
 
 
 
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