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2018-10-22 00:44:00

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診療マル秘裏話   号外Vol.1049 平成29年12月18日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
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目次

1)女性脳と男性脳の切り替えスイッチの役割の蛋白質
2)Rhoキナーゼ活性が冠攣縮性狭心症患者のバイオマーカー

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 女性脳と男性脳の切り替えスイッチの役割の蛋白質

 
 
 
 
 
 
東北大学(東北大)は、ショウ
ジョウバエの脳回路の雌雄差の
研究を通じて、遺伝子のオン・
オフを司る1つの蛋白質が、女
性脳と男性脳の切り替えスイッ
チである事を突き止めたと発表
しました。

同成果は、同大大学院生命科学
研究科の山元 大輔 教授の研究
グループによるものです。詳細
は、英国科学誌「Nature Commu
nications」 (オンライン版)に
掲載されました。女性と男性は、
同じものを見たり聞いたりして
も、受け止め方が異なります。
これは脳の回路の組み立て・働
き方が異なることが原因である
と考えられていますが、どのよ
うな仕組みによって脳の違いが
生じるかは明らかにされていま
せんでした。

今回研究グループは、脳内で性
フェロモンの検出に携わってい
るmAL という脳細胞が雄に固有
の突起(雄型突起)を持つことに
着目してこの突起の有無を左右
する遺伝子を探しました。その
結果、TRF2と呼ばれる雌雄共通
のスイッチ蛋白質が、その鍵を
握っていることが分かりました。

TRF2は、雌の脳では雄型突起を
抑制する遺伝子の読み取りをオ
ンにして、脳細胞を雌型にしま
す。雄の脳では、雄型突起抑制
遺伝子の読み取りを低下させる
雄化蛋白質、フルートレス・エ
ム(FruM)の援軍として働いて、
抑制遺伝子をほぼ完全にオフに
します。その結果、雄型突起は
雄の脳細胞だけに作られます。

こうして、TRF2の遺伝子読み取
りに対する働きに二面性があり、
雄化蛋白質、FruMのない時には
オン・スイッチ、FruMのある時
にはオフ・スイッチとして働く
こと、そしてこの二面性によっ
て、脳が雌型になるか雄型にな
るかが決まる事が分かりました。

研究グループは同成果に関して、
TRF はヒトの遺伝子の読み取り
でも大きな働きをしていること
から、ヒトの脳の性分化におい
ても重要な機能を持っていると
考えられると説明しています。

男性脳と女性脳について解説し

ている動画です。

 
 


 
 
 
黄泉の国から来たという読み。


 
 
 
 
 
 
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2】 Rhoキナーゼ活性が冠攣縮性狭心症患者のバイオマーカー

 
 
 
 
 
 
 
東北大学は11月21日、「スイ
ッチ蛋白質」Rho キナーゼの活
性が冠攣縮性狭心症患者の長期
的な予後を予測するバイオマー
カーであることを世界で初めて
明らかにしたと発表しました。
この研究は、同大大学院医学系
研究科循環器内科学分野の下川
宏明教授、高橋潤講師、二瓶
太郎医師らの研究グループによ
るものです。研究成果は、欧州
心臓病学会(ESC)の学会誌「E
uropean Heart Journal 」にオ
ンライン掲載されています。

冠攣縮性狭心症は冠動脈を構成
する血管平滑筋が一過性に過剰
に収縮することで、心筋が虚血
状態になり胸痛等の症状が現れ
る疾患です。研究グループはこ
れまでの基礎的・臨床的研究か
ら、血管平滑筋の収縮を促進す
るスイッチ蛋白質であるRho キ
ナーゼの活性化が冠攣縮の発生
機序において極めて重要な役割
を果たしていることを報告して
おり、末梢血白血球のRho キナ
ーゼ活性が冠攣縮性狭心症患者
さんの診断や疾患の評価に有用
なバイオマーカーとなることも
明らかにしました。

一方、冠攣縮性狭心症患者の治
療後の予後に関する研究は、主
に1980年代から日本や欧米で行
われており、様々な予後因子が
挙げられてきました。日本では、
冠攣縮研究会が実施した多施設
共同研究から院外心停止の既往、
喫煙、安静時狭心症などの複数
の予後因子が同定されています。
しかし、冠攣縮性狭心症患者さ
んの長期的な予後を予測するバ
イオマーカーは未だ確立されて
いませんでした。

研究グループは、東北大学病院
循環器内科において、アセチル
コリンを用いた冠攣縮誘発試験
に基づいて、冠攣縮性狭心症を
確定診断した後、患者さんの末
梢血白血球中のRho キナーゼ活
性を測定し、長期予後との関連
を検討しました。2011年12月か
ら2014年5月までの間に174名が
冠攣縮性狭心症と診断、末梢血
白血球のRho キナーゼ活性が測
定され、その後の経過が観察さ
れました。

診察時の検査では、冠攣縮性狭
心症患者さんのRho キナーゼ活
性は、冠攣縮性狭心症でない患
者さんと比較して有意に高い事
が判明しました。また、Rho キ
ナーゼ活性が高い値を示した患
者群では、低い値を示した患者
群や冠攣縮性狭心症でない患者
群と比較して、冠攣縮発作によ
る不安定狭心症や心臓死がより
多く発生していました。さらに、
冠攣縮性狭心症の指標となるJC
SAリスクスコアに、末梢血白血
球Rho キナーゼ活性の測定結果
を組み合わせることで、冠攣縮
性狭心症患者の予後をさらに明
確に判別できることを見出した
ということです。

研究グループは今回の研究成果
について、新たな長期予後のバ
イオマーカーの発見によって、
診断時点で長期予後不良患者を
選別することが可能となり、ハ
イリスク患者や難治性患者にお
ける治療戦略の改善につながる
ことが期待される、と述べてい
ます。

狭心症について、解説している

動画です。

 
 


 
 
選挙の報道では、現時点では、
次点でした。笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
脳回路の雌雄差の研究を通じ
て、遺伝子のオン・オフを司る
1つの蛋白質が、女性脳と男性
脳の切り替えスイッチである事
を突き止めたのは、偉大な業績
です。蛋白質がスイッチになっ
ているなんて本当に意外ですね。
性同一障害では、このスイッチ
がうまく働かないため、身体は
男性でも、女性脳になってしま
ったり、身体は女性でも男性脳
になってしまったりすることが
起こるのかも知れません。
「スイッチ蛋白質」Rho キナ
ーゼの活性が、冠攣縮性狭心症
患者の長期的な予後を予測する
バイオマーカーである事を世界
で初めて明らかにしたのは素晴
らしい業績です。バイオマーカー
であることが分かれば、冠攣縮
性狭心症の予後の予測がつき、
この疾患治療のめどがついたと
言えるのではないでしょうか?
冠攣縮性狭心症は、動脈硬化性
狭心症と異なり全ての冠状動脈
が収縮して起こります。この病
の治療は、魚の油であるEPA
が有効であることが知られてい
ます。

冠攣縮性狭心症は、Rho キナ
ーゼの測定で一巻の終わり。笑

 
 
 
 
 
 
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