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2018-09-24 00:27:17

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診療マル秘裏話   号外Vol.1025  平成29年11月20日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
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目次

1)骨格筋再生・修復におけるカテプシンKの役割と機序
2)iPS細胞から運動神経の束を作ることに成功

 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 骨格筋再生・修復におけるカテプシンKの役割と機序

 
 
 
 
 
 
 
名古屋大学は10月24日、骨格
筋再生・修復におけるcathepsi
n K(カテプシンK)の役割とそ
の機序を明らかにしたと発表し
ました。この研究は、同大大学
院医学系研究科地域在宅医療学・
老年科学の小笠原真雄大学院生、
同大未来社会創造機構モビリテ
ィ部門人間・加齢特性グループ
の成憲武特任准教授らの研究チ
ームによるものです。研究成果
は「Journal of Cachexia, Sar
copenia and Muscle」に掲載さ
れています。

カテプシンK は、リソソームで
スカベンジャーとして働くシス
テイン・プロテアーゼのひとつ
です。これまで、心血管系では、
カテプシンK が細胞増殖、線維
化と組織リモデリングへ関与す
ることが報告されていますが、
骨格筋におけるカテプシンK の
役割は明らかになっていません。

また、加齢による骨格筋疾患(
サルコペニア)は、骨格筋蛋白
の合成と分解のアンバランスや
筋肉修復機能低下などが生じる
ことより発症すると考えられて
いますがその詳細に関して不明
な点が多いそうです。サルコペ
ニアには、骨格筋障害を伴って
いることがあり、治療にはプロ
テアーゼ介入へのアプローチが
必要です。

研究グループは筋障害後の骨格
筋細胞アポトーシスと炎症反応
におけるカテプシンK の役割に
着目しヘビ毒による骨格筋障害
モデルを用いて機序解明を目指
しました。カテプシンK 遺伝子
欠損あるいは選択的なカテプシ
ンK 阻害剤投与が、骨格筋障害
モデルにおいて骨格筋保護効果
を果たすかを検討したところ、
カテプシンK 活性の抑制が、骨
格筋アポトーシスならびに炎症
を抑制することを介して、骨格
筋のリモデリングや、線維化の
抑制を示すことを世界で初めて
明らかにしたということです。

今回の研究成果により、サルコ
ペニアや、フレイルへの新たな
治療戦略として、カテプシンK
を新たな標的とした治療の開発
が進むことが期待されると研究
グループは述べています。

骨格筋について解説している

です。

 
 


 
 
鬼の居ぬ間に洗濯を選択する。


 
 
 
 
 
 
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2】 iPS細胞から運動神経の束を作ることに成功

 
 
 
 
 
 
ヒトのiPS細胞(人工多能
性幹細胞)から運動神経の束を
作ることに成功したと、東京大
生産技術研究所のチームが、米
科学誌「ステムセル・リポーツ」
(電子版)に発表しました。体
内により近い状態が再現できた
ことで、運動神経の異常で起こ
る難病「筋萎縮性側索硬化症(
ALS)」などの病気の治療薬
開発につながる可能性があると
いうことです。

運動神経は、体の各筋肉が動
くよう脳から出される電気信号
が通る細胞で、通り道に当たる
部分を「軸索」と呼びます。ヒト
iPS細胞から運動神経の軸索
を作ることはできますが、体内
により近い状態の軸索の束を作
ることはこれまでできていませ
んでした。

チームは、ヒトのiPS細胞
から作った運動神経を約1万個
集めて球状組織を作製しました。
独自に開発した装置内で培養し
たところ、球状組織から伸びた
数千本の軸索が接着し、25日
間で太さ0.05~0.1ミリ
の束になりました。

作製した運動神経の軸索の束
を調べた所、体内の運動神経と
同様に電気信号を伝えることを
確認しました。酸化させやすい
水溶液に漬けると、機能が低下
する様子も観察できました。A
LSは、運動神経が細胞死する
難病で、その一因に酸化ストレ
スが挙げられています。

チーム代表の池内与志穂講師
(分子細胞工学)は「体内によ
り近い状態の軸索の束ができた
ことで、ALS発症のメカニズ
ムの解明や治療薬の開発が期待
できる」と話しています。

ALSについて研究している研究

室についての紹介動画です。

 
 


 
 
球状組織を窮状に鑑み、作成
する。笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
骨格筋再生・修復におけるca
thepsin K(カテプシンK)の役
割とその機序を明らかにしたと
発表したのは、偉大な業績です。
運動によって、骨格筋の筋細胞
が破壊され、再生することによ
って筋繊維が太くなることが分
かっています。ところが運動し
ているにも関わらず、筋細胞が
再生しないため、筋繊維が太く
ならず、サルコペニアになると
考えられている病態もあるよう
です。食後の血糖値の上昇が著
しい場合、筋細胞の再生を促す
ホルモンが肝臓からでなくなっ
てしまうそうです。今後の研究
で、サルコペニアの機序とその
治療法の確立がなされることを
期待したいと思います。
ヒトのiPS細胞(人工多能
性幹細胞)から運動神経の束を
作ることに成功したのは、素晴
らしい業績です。ヒトiPS細胞
から運動神経の軸索を作ること
はできても体内により近い状態
の軸索の束を作ることはこれま
でできておらず、壁となってい
ました。この壁をブレイクスル
ーできたのは喜ばしいことです。
体内により近い状態が再現でき
たことで、運動神経の異常で起
こる難病「筋萎縮性側索硬化症
(ALS)」などの病気の治療
薬開発につながる可能性を追究
して頂きたいものです。

際限なく、状況を再現する。


 
 
 
 
 
 
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