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2018-08-14 00:11:58

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診療マル秘裏話   号外Vol.990  平成29年10月10日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
 
目次

1)RSウイルス感染症は実は大人や高齢者も注意が必要
2)ASD患者睡眠障害にはメラトニンサプリやメラトニン 型眠剤

 
 
 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 RSウイルス感染症は実は大人や高齢者も注意が必要

 
 
 
 
 
 
 
先週、国立感染症研究所は乳
幼児に肺炎などを引き起こす「
RSウイルス」の患者数が9月3
日までの1週間で急増し、調査
以来最多になったと発表しまし
た。このRSウイルス、2歳
になるまでにほぼ100%発症
するといわれていますが、実は
大人や高齢者も注意が必要です。

そもそもRSウイルス感染症
とはどんな病気なのでしょう。

専門家「年齢によっても違う
んですけど、簡単だと鼻風邪く
らい。さらに進んで来ると気管
支炎とか肺炎とか、せきが息苦
しくなって呼吸が早くなってき
ます」「インフルエンザのよう
な飛まつだけでなく、ものを介
してうつることがある」(川崎
市 健康安全研究所・岡部信彦
所長)

そのため、手洗いやうがいは
もちろん。子どもが使ったおも
ちゃなどをアルコール消毒する
ことも効果的だという。実は、
この病気は、幼少期には何度も
発症します。

専門家「幼稚園や保育園とか
小学校に入るようになってくる
と、鼻風邪くらいで終わっちゃ
う。免疫が強くなるんですね。
免疫のない1歳くらいまでの子
どもは注意をしなくてはいけな
い」

感染するごとに体内に免疫が
でき、大人がかかっても鼻風邪
程度で済むようになる。ところ
が、大人は軽いもので済むので
すが、その大人が感染源となっ
て、乳幼児にうつし、肺炎など
重症化する可能性もあります。

更に、専門家「高齢者でも、
RSウイルス感染によって重症
になる方がいることがわかって
きた」「推測になりますけど、
頑丈な免疫が、加齢と共に落ち
てくる可能性がある」

2014年には茨城県の介護
施設でRSウイルスの集団感染
が発生し、肺炎で2人が死亡し
ました。ある介護施設では消毒
や清掃を専門に行う職員を採用
し、手すりなどの共有部分から、
100室を超える入居者の部屋
も、毎日アルコール消毒をして
いるということです。  また、
3年前から秋冬のマスク着用を
始め、昨年度は、感染症ゼロを
達成したということです。

RSウイルスについて、専門
家はこんなことも言っています。

専門家「RSウイルスは子ど
もの病気、冬の病気であるとい
うのがだんだん崩れてきている」

実は、ワクチンや予防薬はな
く、まだまだ研究者でも分から
ないことが多い病気だという事
です。子どもや高齢者にうつさ
ないためにも、手洗い等を十分
に行いたいものです。

RSウイルスについて解説して

いる動画です。

 
 


 
 
私設の施設で集団感染。笑

 
 
 
 
 
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2】 ASD患者睡眠障害にはメラトニンサプリやメラトニン 型眠剤

 
 
 
 
 
 
幼年期の神経の発達時に起こ
る疾患に着目してみたいと思い
ます。特に、自閉症やアスペル
ガー障害などの自閉スペクトラ
ム症(ASD )では、高い割合で
不眠等の睡眠障害が見られます。
これらの症状は体内時計の乱れ
と関係しているのでしょうか。
ここでは、原因とその対処方法
を考えてみたいと思います。自
閉症、アスペルガー障害などを
統合して自閉スペクトラム症と
呼びます。国内では100人に1人
の割合、欧米では60~70人に1
人の割合で発症し、女性よりも
男性で4、5倍多い疾患です。20
年ほど前は、1000人に1人程度
の割合だったのに対し、近年は
親の発達障害に対する認知度が
上がったことで医療機関などへ
の相談が増えたことも手伝い、
急速に患者数が増えています。
ASDは、3歳くらいまでに症状
が表れる発達障害です。大きく
分けて社会性の欠如や対人障害
▽言葉の発達遅れ▽常同的、反
復的な行動‐の三つの症状があ
ります。例えば、他の子と一緒
に遊ぶことがうまくできず、あ
ることにこだわり、その行動を
何度も繰り返す、といった症状
が特徴です。ASD の患者は、上
述の症状の他に、てんかん発作
や睡眠障害が併発することが多
くあります。ASD の原因として、
神経の異常な興奮、活性化があ
り、その活性化が高すぎるとて
んかん発作を引き起こします。
一方で、ASDの子供の50~80%で
睡眠障害が見られます。特に不
眠症状を訴えることが多く、寝
つきの悪さ、夜間の覚醒が続き
ます。 それによって慢性的な
睡眠不足に陥ってしまい、両親
もその対応のために睡眠が取れ
ず、苦労するケースが多いよう
です。また、睡眠不足はASD の
行動異常をさらに悪化させてし
まい、負の連鎖を引き起こしま
す。ASD で見られる不眠症状の
原因は、睡眠誘発ホルモンであ
るメラトニンの分泌不足です。
また、メラトニンの素になるセ
ロトニンも減少しています。メ
ラトニンは夜寝る前に分泌が始
まり、寝ている間に分泌のピー
クが見られます。メラトニンや
セロトニンの不足がどうして起
こるのかはまだよく分かってい
ません。また、体内時計の乱れ
が予想されますが、実際に体内
時計に異常があるか否かは明ら
かになっていません。 ただし、
メラトニン分泌は、光によって
抑制されます。夜間に起きてし
まい照明をつけたりテレビを見
たりする事でさらに分泌が抑制
されてしまいますので、注意が
必要です。有効な治療方法は、
メラトニンのサプリメントまた
はメラトニン型の睡眠薬(商品
名ロゼレム)です。 どちらも
ASD 患者の睡眠障害を改善する
ことが報告されています。ただ、
メラトニンのサプリメントは、
国内では販売が許可されていま
せん。ロゼレムは、メラトニン
受容体に直接作用し、サプリメ
ントに比べ持続時間(半減期)
も長いです。いくつかの報告で
はこれらの処方により睡眠障害
だけではなく、ASD で見られる
行動異常も改善したと報告され
ています。また、メラトニンサ
プリメントや、メラトニン型の
睡眠薬は、既存の睡眠薬と違っ
て健忘やふらつきなどの副作用
が少なく、依存性も低いので、
安心して服薬できます。ASD を
発症する原因は、まだ完全には
理解されていませんが、最近の
研究でいくつかの特定の遺伝子
が関係していることが分かって
きています。例えば、遺伝要因
がある一卵性の双子では、50~
80%の割合で2人同時に自閉症
を発症します。また発症に関与
しているとみられる特定の遺伝
子を変異させたマウスの行動を
調べると、人間の患者でも見ら
れたようなコミュニケーション
能力の欠如(マウス同士でコン
タクトを取らない)、繰り返し
行動(毛づくろいが多い)とい
った症状が見られます。
しかし、発症に関わると考え
られる遺伝子は数多くあり、一
つの遺伝子変異によって遺伝す
る病気として説明するには不完
全です。また疾患を引き起こす
のは、母親や子の生活環境です。
特に、高齢出産、妊娠期の飲酒
や喫煙などが子のASD 発症リス
クを増加させることが分かって
います。
このように最近、ASD に関わ
る遺伝子群が明らかになりつつ
あり、またそれらの遺伝子群を
操作したモデルマウスも数多く
報告されています。今後、これ
らの動物実験から、疾患発症の
原因解明、さらには治療方法の
開発が行われると期待できます。
一方でこれらの遺伝子は多岐に
わたり、「遺伝要因×環境要因」
の相互作用が疾患発症のキーフ
ァクターになっています。
前述したように、睡眠障害が
ASD の異常行動を悪化させる事
が分かっています。 そのため、
夜間の光環境や生活リズムを整
えることも、発症の環境要因を
排除する一つの手段といえるで
しょう。

発達障害児の睡眠について解説

している動画です。アロマを使

うのは、私も賛成します。

 
 


 
 
 
滝のある場所は、多岐に渡る。


 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
2014年には茨城県の介護
施設でRSウイルスの集団感染
が発生し、肺炎で2人が死亡し
たことからRSウイルスは侮れ
ない感染症であることが分かり
ます。免疫力が下がる高齢者で
は、日和見感染を起こす可能性
があるので、普段から免疫力を
下げない生活習慣を行う必要が
あるようです。RSウイルスの
感染症は、子供の病気と思わず
免疫力が落ちているのではない
かと疑ってかかることが必要と
言えましょう。
メラトニンのサプリメント又
はメラトニン型の睡眠薬(商品
名ロゼレム)のどちらも、ASD
患者の睡眠障害を改善すること
が報告されていて、いくつかの
報告では、これらの処方により
睡眠障害だけではなく、ASD で
見られる行動異常も改善したと
報告されているそうなのでこの
病気の人で睡眠障害がみられた
場合は、副作用の少ない上記の
ような処方を考慮することが、
望ましいと考えられます。また
夜間の光環境や生活リズムを整
えることも、発症の環境要因を
排除する一つの手段と言えまし
ょう。

夜間に薬缶を沸かす。笑

 
 
 
 
 
 
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