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診療マル秘裏話   Vol.652 平成28年6月9日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
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目次

1)脊髄損傷に対する、幹細胞治療についての文献
2)国際的にみて日本は妊産婦の自殺が多い可能性

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
1】 脊髄損傷に対する、幹細胞治療についての文献

 
 
 
 
 
 
米国整形外科学会(AAOS)は
脊髄損傷に対する幹細胞治療に
ついての文献レビューを紹介し
ました。Journal of the Ameri
can Academy of Orthopedic Su
rgeons誌4月号に、掲載されま
した。 同学会関係者は「脊髄
損傷患者への幹細胞治療に関す
る質の高い基礎研究やヒトでの
臨床試験が進行中で、同治療は
実現可能な望みとなっている」
と述べています。

米国では、毎年約23万人が、
生活が、一変するような急性の
脊髄損傷を負っています。幹細
胞移植は、自己複製能と多分化
能を持つ事から脊髄損傷の有望
な治療法と考えられており神経
細胞死の抑制や残存細胞の増殖、
損傷を受けた細胞を置換しうる
といった効果が、期待されてい
ます。

トーマス・ジェファソン大学
のGregory D. Schroeder氏によ
る、各種幹細胞についての研究
結果に基づく評価は、次の通り
です。

1)間葉系幹細胞(MSC )は、
骨髄から採取できる主要な幹細
胞で、細胞死につながる、炎症
反応の亢進を抑制します。脊髄
損傷患者さんへのMSC 治療によ
る機能回復の成績は一定してい
ません。

2)末梢神経系幹細胞は、神経
成長因子を分泌し、細胞増殖を
促進するとともに一時的な細胞
作用を持っています。 有望な
試験成績は限られていますが、
感覚機能を著しく改善した一方
で、運動機能の改善は認められ
なかったとの結果もあります。

3)ES細胞については議論が続
いていますが、この幹細胞は、
復元力が強く、多くの動物実験
によって炎症反応の抑制や細胞
増殖の促進などの効果を持つ事
が示されています。 脊髄損傷
患者さんを対象とした臨床試験
は、倫理面がネックとなりほと
んど発表されていません。

4)成人の皮膚細胞から得られ
る、人工多能性幹細胞(iPSC)
は脊髄損傷治療への応用が研究
され始めた新しい幹細胞ですが、
現在のところ臨床試験の結果は
発表されていません。動物を使
った初期研究では倫理上の問題
を伴わずにES細胞と同様の効果
をもたらす事が示されています。
これは、iPS 細胞と同じものと
考えています。

幹細胞移植とリハビリで、慢性

期の脊髄損傷が治療可能である

ことを示している動画です。

 
 


 
 
書記が初期研究を行う。笑

 
 
 
 
 
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2】 国際的にみて日本は妊産婦の自殺が多い可能性

 
 
 
 
 
 
国内の出生数は年間約100
万人ですが、日本産婦人科医会
によると、40人前後の妊産婦
が出産時に亡くなっています。
お産に伴う危機的な出血が最も
多い原因です。 ところが最近、
この2倍近い数の、自殺がある
可能性が指摘されています。

2005年からの10年間で、
東京23区では、うつ病などで
自殺した妊産婦が63人いたと
いう調査結果が今年4月に発表
されました。内訳は妊娠中が23
人、産後が40人です。出生数に
対する割合でみると、23区で
これまで把握されていた妊産婦
の死亡数の1.5 倍になります。
大阪府での調査でも、自殺する
妊産婦が、把握されている死亡
数の約2倍に上る可能性を示す
データが出ています。

妊産婦の自殺率でみると報告
がある英国やスウェーデンより
も多い事が分かります。 日本
周産期メンタルヘルス学会理事
長の岡野禎治・三重大教授は「
国際的にみて、日本は妊産婦の
自殺が、多い可能性がある」と
指摘しています。

生活環境等社会的要因も関係
しますが、重度のうつ病などに
なったことがあれば産後の再発
もあります。岡野さんは「1カ
月健診よりも前に産後2週間程
で精神状態をチェックした方が
よい」と話しています。お産は、
病気ではないと言いつつも特殊
な身体の状態であることは、明
らかですので周囲も気にかけて
見守りたいものです。

産後うつについて解説している

動画です。

 
 


 
 
清新な精神状態で、誠心を持
って政審に臨む。笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
脊髄損傷に対する幹細胞治療
についての文献レビューを紹介
しているのは、本当に素晴らし
いことです。しかも幹細胞別に
整理されているとは、驚きまし
た。 私の大先輩の慶応大学の
生理学の教授の岡野 栄之教授
が有名ですが、最近では、札幌
医大付属病院でも、臨床試験が
行われているようです。医療が
進歩して、脊髄損傷の患者さん
が確実に救うことができる世の
中となって欲しいものです。
妊産婦の自殺程、悲惨なもの
は、ありません。生まれてくる
新しい命まで犠牲になるという
ことですから妊産婦さんの責任
は、重大です。 元々うつ病の
ある方は、要注意ですので精神
カウンセリングを受けることを
お奨めします。それに加えて周
産期、特に、受攻期と呼ばれる
妊娠4週から9週にかけては、気
をつけましょう。 この期間は、
精神神経科の薬が中止しなけれ
ばならないので、尚更、症状が
悪化しやすいと考えることが、
できます。

飛散した破片が、事件の悲惨
さを語る。笑

 
 
 
 
 
 
 
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藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
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