最近の号外Vol.863メルマガ

  1. Home
  2. 最近の号外Vol.863メルマガ

2018-03-19 00:29:13

カテゴリー:ブログ



藤田のブログランキングアップにご協力お願いします。
以下のバナーをぽちっとクリックお願いします。



美白·美肌ブログランキングへ

 
 
診療マル秘裏話    号外Vol.863 平成29年5月15日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
目次

1)ループ利尿薬使用でサルコペニア型肥満を促進
2)心筋梗塞や脳卒中の危険因子の糖尿病認知不足

 
 
 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 ループ利尿薬使用でサルコペニア型肥満を促進

 
 
 
 
 
 
東京医科歯科大学は4月14日、
ループ利尿薬のターゲットでも
あるNa-K-Cl 共輸送体(NKCC)
が、骨格筋の形成、肥大の制御
因子である事を発見したと発表
しました。この研究は、同大大
学院医歯学総合研究科腎臓内科
学分野の内田信一教授、萬代新
太郎大学院生らの研究グループ
によるものです。 研究成果は、
国際科学誌「Scientific Repor
ts 」に4月18日付けで掲載され
ています。

骨格筋量や筋力が低下した状態
を指すサルコペニアは、心疾患、
腎疾患、ガンといった疾患によ
り発症しますが、加齢によって
も進行することが知られていま
す。一般的に20~30歳と比較す
ると70歳までに筋力は30~40%
減少し、50歳以降、毎年1~2%
程度筋肉量は減少すると言われ
ています。サルコペニアを治療
することは、介護や寝たきりの
予防、寿命自体の延長につなが
ることが期待され、近年注目さ
れていますが、その病態は十分
に解明されておらず、運動療法
や食事療法以外に、有効な治療
法が確立していません。

NKCCは細胞膜でナトリウム、カ
リウム、クロールイオンを輸送
する膜蛋白質で、腎臓や血管に
おいて血圧や尿からの塩分排泄
調節に関与します。NKCCの阻害
剤であるループ利尿薬は、心疾
患、腎疾患といった浮腫性疾患
や高血圧に対し広く一般的に用
いられる有効な治療薬です。以
前から哺乳類の骨格筋では、特
にクロールイオンの膜輸送機能
が加齢や腎不全によって低下す
ることや、運動により増加する
ことが知られていますが、それ
を司る、骨格筋NKCC1 の骨格筋
細胞の分化や肥大における役割
はこれまで知られていませんで
した。

研究グループは、骨格筋分化モ
デル細胞であるC2C12 マウス骨
格筋細胞において、分化誘導を
行うと、NKCC1 の蛋白発現量が
複数の分化マーカー遺伝子群と
ともに経時的に増大することを
発見しました。さらに、ループ
利尿薬であるブメタニド、フロ
セミドを使用しNKCC1 を阻害す
ると、筋管細胞の癒合の程度や
筋形成の指標であるfusion ind
ex、分化マーカー遺伝子群の蛋
白、mRNA発現量がいずれも抑制
されることを示しました。これ
により、ループ利尿薬が筋形成
の抑制に関与している可能性が
示唆されます。また、自発的な
回し車運動モデルマウスを用い
6週間の運動トレーニングを行
ったところ、運動を行ったマウ
スでは骨格筋のNKCC1 発現量の
増加、筋線維断面積の増大を認
めました。その一方で、ブメタ
ニドの高用量(10mg/kg/日)、
および利尿作用を伴わない低用
量(0.2mg/kg/日) の腹腔内連
日投与を同時に行ったマウスに
おいては運動による筋肥大効果
が抑制されることがわかったと
いうことです。

NKCC1 が骨格筋の分化・肥大の
制御因子でありサルコペニアの
病態に関与することが明らかと
なり、サルコペニアの新しい治
療戦略への応用が期待されます。
また、ループ利尿薬が、骨格筋
形成、肥大を抑制する方向に、
作用している可能性が明らかと
なりました。人での検討を待つ
必要がありますが、今回の研究
成果は疾患の必要度に応じたル
ープ利尿薬の適切な使用を推奨
する基礎データになるもの、と
研究グループは述べています。

利尿薬の作用部位とその作用に

ついて解説している動画です。

 
 


 
 
推奨する水晶球。笑

 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
2】 心筋梗塞や脳卒中の危険因子の糖尿病認知不足

 
 
 
 
 
 
心筋梗塞や脳卒中の危険因子と
して高血圧はよく知られていま
すが、糖尿病もその一つと知っ
ているのは成人の半数に満たな
い事が厚生労働省研究班の調査
で分かりました。

2010年の国民健康・栄養
調査の参加者のうち全国の約3
千人に、選択肢から「心筋梗塞
または脳卒中の原因として正し
いと思うもの」を選んでもらい
ました。すると、高血圧は86
%、高コレステロール血症は7
3%が選びましたが、糖尿病を
選んだのは45%にとどまりま
した。

糖尿病の高血糖状態は、動脈
硬化を招き、心筋梗塞や脳梗塞
のリスクを高めます。研究班長
の三浦克之・滋賀医大教授は「
予防のために正しい知識を広め
る必要がある」と話しています。

心筋梗塞や、脳梗塞のリスクを

簡単な血液検査で調べることが

できると解説している動画です。

糖尿病の人はこの検査やる価値

あるかも知れません。ただ自費

診療で12,000円は高い気がしま

す。検査の実施は、自己責任で

お願いします。

 
 


 
 
午前中の家事の選択肢として
洗濯を宣託により選ぶ。笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 
ループ利尿薬のターゲットでも
あるNa-K-Cl 共輸送体(NKCC)
が、骨格筋の形成、肥大の制御
因子である事を発見したと発表
したのは、画期的なことです。
ループ利尿薬を使い続ければ、
続けるほど筋肉は破壊されサル
コペニア型肥満がおこるという
可能性が出てくるので、ループ
利尿薬内服中の患者さんは気を
つける必要があります。頻繁に
転倒、骨折を繰り返すようなら
内分泌代謝内科で診察を受けた
方が良さそうです。
心筋梗塞や脳卒中の危険因子
として高血圧はよく知られてい
ますが、糖尿病もその一つと知
っているのは成人の半数に満た
ないというのは、糖尿病につい
ての認識が甘すぎるということ
に尽きると思います。糖尿病の
初期は、ほとんど症状がなく、
そのまま放置している人が多い
ようです。健康診断などで指摘
されて初めて、どんな病気かを
考えるようになるのですが、そ
こで症状がほとんどないので、
とりあえず医者に行くのをやめ
ようと思ってしまう人が多いよ
うです。合併症の網膜症を発症
してはじめて、これは医者に行
かないと失明してしまうという
危機感に駆られる人が多いよう
です。ぜひ健康診断で指摘され
たら、症状はなくても、必ず内
分泌代謝内科を受診するように
して下さい。

機器の精度に危機感を覚える。


 
 
 
 
 
 
 
************************

このメールマガジンは以下の配信システムを利用して
発行しています。
解除の手続きは下記ページよりお願い致します。
「まぐまぐ」www.mag2.com/m/0000121810.html
(イジニイワト)

発行者名  医療法人永徳会 皿沼クリニック院長
藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
運営サイト www.eitokukaisalanuma.or.jp/ ご意見・ご感想・励ましのお便りお待ちしております。
sara2162@atlas.plala.or.jp このマガジンの掲載記事を無断で転載・使用すること
を禁じます。
ただしお友達への転送はご自由はご自由です。
このエントリーをはてなブックマークに追加 
 

コメント

コメント

コメントがありません。お気軽にどうぞ。