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診療マル秘裏話  Vol.638 平成28年3月3日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
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目次

1)非小細胞肺ガンに対する、ガンワクチン療法の治験
2)cnm 遺伝子保有株が脳内炎症と脳出血発症関与

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
1】 非小細胞肺ガンに対する、ガンワクチン療法の治験

 
 
 
 
 
 
東京大学医科学研究所 附属
病院、神奈川県立ガンセンター、
国立ガン研究センター東病院の
3機関は8日、非小細胞肺ガン
に対するガンワクチン療法の多
施設共同医師主導治験を開始し
たと発表しました。肺ガン細胞
で高頻度に発現する複数の抗原
を標的とする、ガン治療用ワク
チンの第2相(P2)となりま
す。2年間を通じ、無再発生存
期間を指標に、プラセボ群との
比較によりガンワクチンの有効
性を評価します。

同治験では、手術で、ガンの
完全切除がなされ、その後、術
後補助化学療法を実施した非小
細胞肺ガン患者さんが対象です。
60例を予定しているそうです。

同療法に使うガン治療用ワク
チンはガンペプチドワクチンで、
細胞傷害性T細胞(CTL)を
誘導することにより抗腫瘍効果
を発揮します。

投与した腫瘍抗原分子のペプ
チドが樹状細胞に取り込まれ、
その細胞表面に形成されるエピ
トープペプチドと主要組織適合
遺伝子複合体(MHC)クラス
1,分子の複合体が、CTLに
認識されることによりその腫瘍
抗原に、特異的CTLを誘導し
ます。このCTLは、同様にエ
ピトープペプチドとMHCクラ
ス1,複合体が細胞表面に提示
されている標的腫瘍細胞に対し
て細胞傷害活性を示します。

ガンワクチン療法について解説

している動画です。

 
 


 
 
 
定時で、タイムカードを提示
した。笑

 
 
 
 
 
 
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2】 cnm 遺伝子保有株が脳内炎症と脳出血発症関与

 
 
 
 
 
国立循環器病研究センターは
2月5日、むし歯の原因菌として
知られている細菌(いわゆるミ
ュータンス菌)のうち、血管壁
のコラーゲンと結合することで
血管の傷口に集まって血小板の
止血作用を阻害する性質を持つ
cnm 遺伝子保有株が脳内で炎症
を引き起こし、脳出血の発症に
関与することを明らかにしたと
発表しました。
この研究は、国循脳神経内科
の殿村修一レジデント、猪原
匡史医長らの研究チームと大阪
大学大学院歯学研究科口腔分子
感染制御学講座の、野村良太准
教授らの研究チーム、京都府立
医科大学院医学研究科地域保健
医療疫学の栗山長門准教授らの
共同研究チームによるものです。
研究成果は、Nature誌系列の
オンライン誌「Scientific Rep
orts」に、2月5日に掲載されま
した。
脳出血は全脳卒中の20%程度
を占め、比較的発症の年齢が若
く症状が重篤となりやすい疾病
です。 その主要な危険因子は、
過度な塩分摂取及び高血圧や糖
尿病など生活習慣病といわれて
います。 昨今の各方面による
啓発の効果もあり食生活の改善
に対する一般市民の認知は進ん
でいるにもかかわらず、脳出血
を発症する患者数は減少してい
ません。
一方近年の医学の進歩により、
口腔や胃腸などの常在菌と全身
の病気との関連が明らかにされ
つつあります。むし歯や歯周病
などの歯の病気についても、口
腔内の細菌は血管の中に進入し、
脳や心臓など全身の血管の病気
を引き起こすのではないかとい
われてきていました。
猪原匡史医長らの研究チーム
は脳卒中で国循に入院した患者
さんから同意を得て唾液を採取
し、その中に含まれるミュータ
ンス菌を培養しました。その中
でcnm 遺伝子保有株の有無や働
きと、脳出血や脳MRI 画像で見
られる脳の変化との関係を調査
しました。
その結果、cnm 遺伝子保有株
が唾液中から検出された患者さ
んでは、そうでない患者さんと
比較して脳出血を発症している
割合が高く、更に脳のMRI 画像
で観察できる微小な脳出血の跡
も多いことが、明らかになりま
した。生活習慣や年齢の影響に
よって硬くなった脳血管に対し
てミュータンス菌が傷害を起こ
すことで、脆弱になった血管が
裂け脳出血発症に至るのでは、
ないかと報告しています。
今回の研究で、ミュータンス
菌と脳出血との関係を明らかに
できたことは、脳卒中の新たな
予防法の開発に寄与するものと
考えられます。今後、日常の口
腔清掃や歯科治療によってミュ
ータンス菌など口内細菌の量を
減少させることや、医療の現場
で病原性の高い細菌を選択的に
なくすような方法を確立する事
で、脳出血等の予防につながる
可能性があります。
研究グループは、脳血管・脳
神経内科と歯科が連携し、いわ
ば「脳口連関」を明らかにする
ことで脳卒中などの重篤な疾患
の予防法・治療法に寄与する可
能性を念頭に置き、研究開発を
継続していきたいとしています。

ミュータンス菌について解説し

ている動画です。

 
 


 
 
 
歯科しか治療方法のない病気。


 
 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
非小細胞肺ガンに対するガン
ワクチン療法の多施設共同医師
主導治験を開始したというのは、
非小細胞肺ガンの患者さんにと
っては、大きな福音となること
でしょう。ペプチドワクチンは、
抗ガン剤の治療や手術療法に較
べて、身体の負担が少ないと考
えられるからです。しかしここ
でも、抗ガン剤の治療や手術が
あらかじめなされている、患者
さんが対照というのは、一寸、
残念な気がします。抗ガン剤の
治療や手術の治療の副作用が、
この治療の効果に影響する可能
性が高いと考えられるからです。
できれば、前治療の影響を受け
ない形での治療成績が得られる
ことを望みます。
むし歯の原因菌として知られ
ている細菌(いわゆるミュータ
ンス菌)のうち、血管壁のコラ
ーゲンと結合することで血管の
傷口に集まって、血小板の止血
作用を阻害する性質を持つcnm
遺伝子保有株が脳内で炎症を引
き起こし、脳出血の発症に関与
することが分かったのは、偉大
な業績であると思います。ぜひ
この研究成果を生かして脳卒中
などの重篤な疾患の予防法・治
療法に寄与することを切に望み
ます。

盛夏の製菓を売り出すという
成果。笑

 
 
 
 
 
 
 
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