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2018-01-03 00:11:21

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診療マル秘裏話    号外Vol.799 平成29年3月2日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
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目次

1)マウス の実験で意欲障害の原因の脳内部位を特定
2)くも膜下出血に繋がる脳動脈瘤進行を薬で抑制

 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
1】 マウス の実験で意欲障害の原因の脳内部位を特定

 
 
 
 
 
 
 
慶應義塾大学は、2月2日、マ
ウスを用いた実験で意欲障害の
原因となる脳内の部位を特定し
たと発表しました。この研究は、
同大学医学部 精神・神経科学
教室の田中謙二准教授、三村將
教授、生理学教室の岡野 栄之
教授、北海道大学大学院 医学
研究科の渡辺雅彦教授、防衛医
科大学校の太田宏之助教、生理
学研究所の佐野 裕美助教らの
共同研究グループによるもので
す。研究成果は、総合科学雑誌
「Nature Communications 」に
掲載されました。

認知症などの神経変性疾患、
脳血管障害や脳外傷などの脳の
障害では、いずれも高い頻度で
意欲障害が認められます。いわ
ゆる、「やる気がない」という
症状であり、リハビリテーショ
ンの阻害因子として、患者さん
本人のQOL を低下させるのみな
らず、介護者の意欲を削ぐ要因
にもなります。

うつ病の意欲障害には、抗う
つ薬という治療の選択肢があり
ますが、損傷脳の意欲障害には
どの薬が有効で、何が無効か等
治療薬選択について全く分かっ
ていません。そのひとつの要因
として、損傷脳の意欲障害が、
どのようなメカニズムによって
発生するのか全く分かっていな
いため、候補薬さえも挙げられ
ない状況です。

研究グループは脳の特定部位
である、線条体の損傷によって
意欲障害を起こす頻度が、高い
臨床結果を参考にして、線条体
を構成するひとつの細胞集団、
ドパミン受容体 2型陽性中型
有棘ニューロン(D2-MSN)に、
注目しました。実験者が任意の
タイミングでD2-MSNを除去する
ことができる遺伝子改変マウス
を作出し、意欲評価の実験を行
いました。マウスの意欲の評価
には、比率累進課題と呼ばれる
餌報酬を用いた行動実験を用い
ました。 あらかじめマウスに
課題を学習させておき、マウス
の意欲レベルを調査しました。
その後、D2-MSNだけに神経毒を
発現させて徐々に細胞死させた
としています。

その結果、線条体の腹外側の
障害で、かつ、その領域のわず
か17%の細胞死によって、意欲
障害が起こることが分かりまし
た。 研究グループは、神経毒
以外の方法、すなわちオプトジ
ェネティクスによる、D2-MSNの
機能抑制、オプトジェネティク
スによるD2-MSNの破壊という2
つの異なる方法によっても腹外
側線条体のD2-MSNが意欲行動に
必須であることを見出しました。

今回の研究により、損傷脳の
意欲障害のモデル動物が樹立で
きました。今後は、このモデル
動物を用いて、意欲障害を改善
する薬剤を探索することができ
ると、研究グループは述べてい
ます。

つまらない、やる気が起きない

時の対処法について解説されて

います。

 
 


 
 
尊称で呼ぶことで名誉の損傷
を防いだ。笑

 
 
 
 
 
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2】 くも膜下出血に繋がる脳動脈瘤進行を薬で抑制

 
 
 
 
 
 
破裂すると、くも膜下出血に
つながる脳動脈瘤の進行を薬で
抑えられる事を、京都大の青木
友浩・特定准教授(脳神経外科)
らがラットを使った研究で確認
しました。現在は外科的な治療
法しかありませんが、薬の開発
につながる可能性があります。
2月8日、米科学誌サイエンス・
シグナリングに発表します。

脳動脈瘤は、脳の血管にこぶ
ができる病気で国内の推定患者
数は330万~550万人です。
破裂を防ぐには、開頭してこぶ
の根元をクリップで留めたり、
カテーテルを血管に入れてコイ
ルで、こぶを塞いだりします。
血管内の炎症が、発症に関わっ
ていると考えられていましたが、
詳しい仕組みは不明でした。

青木さんらは、白血球の一種
である、マクロファージという
細胞の表面にある蛋白質に着目
しました。この蛋白質が炎症を
起こす物質を活発化させ、動脈
瘤を作ることを突き止めました。
血流が増えて血管の内壁が刺激
されると、マクロファージが集
まって炎症を起こすと見られる
ということです。

この蛋白質の働きを妨げる薬
を、人工的に脳動脈瘤の状態に
したラットに飲ませると、こぶ
周辺のマクロファージが減り、
こぶは大きくなりませんでした。
ただ、今回使った薬は、ほかの
病気の治療用として臨床試験中
に副作用が認められため、今後、
同じ作用で、安全性が高い薬の
開発をめざすということです。

青木さんは「治療薬の標的と
してこの蛋白質が有望である事
が分かった。この蛋白質の作用
を抑える薬ができれば、動脈瘤
の破裂や手術後の再発の予防に
使える可能性がある」と話して
います。

脳動脈瘤の最新治療についての

動画です。

 
 


 
 
 
コンゴ-で今後の話をする。


 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
マウスを用いた実験で、意欲
障害の原因となる脳内の部位を
特定したと発表したのは偉大が
業績です。認知症等の神経変性
疾患、脳血管障害や脳外傷など
の脳の障害では、いずれも高い
頻度で意欲障害が認められ、い
わゆる「やる気がない」という
症状であり、リハビリテーショ
ンの阻害因子として、患者さん
本人のQOL を低下させるのみな
らず、介護者の意欲を削ぐ要因
にもなることから、その原因の
解明と対処法は、長く待ち望ま
れたものでした。線条体の腹外
側の障害で、かつ、その領域の
わずか17%の細胞死によって、
意欲障害が起こることが分かり、
更に今回の研究により損傷脳の
意欲障害のモデル動物が樹立で
き、このモデル動物を用いて、
意欲障害を改善する薬剤を探索
することができるということで
すから、今後の研究に期待した
いと思います。
破裂すると、くも膜下出血に
つながる脳動脈瘤の進行を薬で
抑えられる事をラットを使った
研究で確認したのは素晴らしい
業績です。ただ興味があるのは、
脳動脈瘤だけではなく、大動脈
瘤でも、おなじ機序が働くので
はないかと思われることです。
そうした可能性も、動物実験で
確かめて頂きたいと思います。
この蛋白質の働きを妨げる薬を、
人工的に脳動脈瘤の状態にした
ラットに飲ませると、こぶ周辺
のマクロファージが減り、こぶ
は大きくならなかったことが、
分かったのも大きな発見です。
この実験で使った薬に不備があ
ったことは、残念ですが、今後、
同じ作用で、安全性が高い薬の
開発や発見がなされれば、患者
さんにとっては大きな希望とな
ることは、明らかでしょう。

喜望峰で、航路の希望を言う。


 
 
 
 
 
 
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