最新号より100号前のメルマガ

  1. Home
  2. 最新号より100号前のメルマガ

2017-12-23 20:57:15

カテゴリー:ブログ



藤田のブログランキングアップにご協力お願いします。
以下のバナーをぽちっとクリックお願いします。



美白·美肌ブログランキングへ

 
 
診療マル秘裏話  Vol.634 平成28年2月4日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
目次

1)ピロリ菌病原蛋白質がエクソソームに内包、全身に運搬
2)日米の医療研究司令塔が、共同研究の覚書調印

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 ピロリ菌病原蛋白質がエクソソームに内包、全身に運搬

 
 
 
 
 
 
 
京都大学は1月8日、ピロリ菌
の病原蛋白質CagAが細胞外小胞
エクソソームに含まれることを
初めて明らかにし、血流に乗っ
て全身に運ばれることを見出し
た研究結果を発表しました。こ
の研究は同大学大学院工学研究
科の秋吉 一成教授らの研究グ
ループによるものです。 研究
成果は、英国のオンライン科学
雑誌「Scientific Reports」に、
英国時間の1月7日付けで公開さ
れました。ピロリ菌は、世界の
総人口の約半数が感染しており、
日本人でも年齢が上がるにつれ
て、感染率が高まるとされてい
ます。中でも、病原蛋白質CagA
を持つピロリ菌(CagA陽性ピロ
リ菌)に感染すると、胃ガンを
始めとする胃粘膜病変を発症し
ますが、日本人が感染している
ピロリ菌のほぼ100%は,このCa
gA陽性ピロリ菌だそうです。
ピロリ菌に感染するとCagAが
胃上皮細胞内の分子と結合し、
ガン化を促進することが知られ
ています。最近の疫学研究では、
ピロリ菌感染は、心疾患や血液
疾患、神経疾患等の胃粘膜病変
以外の様々な全身疾患の発症に
関わることが示唆されています
が、そのメカニズムは明らかに
なっていないということです。
そこで、研究グループは、ピ
ロリ菌由来CagAが、何らかの形
で胃から他の組織や臓器へと運
ばれることによって、胃以外の
部位でさまざまな疾患を発症す
るのではないかと考え、細胞外
小胞エクソソームに注目しまし
た。CagA陽性ピロリ菌によって
細胞内に注入されたCagAがエク
ソソームとして細胞外へ分泌さ
れ、血液を通して離れた組織へ
運ばれるという仮説を立てまし
た。
CagA陽性ピロリ菌に感染した
胃ガン患者さんの血清からエク
ソソームを回収し、液体クロマ
トグラフィー質量分析装置(LC
-MS/MS )を用いてエクソソー
ムに含まれる蛋白質を網羅的に
解析しました。その結果、エク
ソソームに含まれる代表的な蛋
白質とともに、ヒト胃ガン由来
ピロリ菌株が持つCagAと同一の
配列を同定しました。
これにより、CagAが胃のみに
存在するのではなく、エクソソ
ームとして血液中へと運ばれて
いることが明らかになりました。
更に、このエクソソームは、他
の細胞内に、入って生物活性を
発揮することも分かったという
ことです。
この研究成果が、これまでCa
gA陽性ピロリ菌の感染で発症リ
スクが高まるとされていた、非
消化器疾患の病因・病態解明に
向けた第一歩となることが期待
されます。

ピロリ菌について解説している

動画です。

 
 


 
 
 
病院で病因を解明する。笑

 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
2】 日米の医療研究司令塔が、共同研究の覚書調印

 
 
 
 
日米の医療研究の司令塔であ
る日本医療研究開発機構と米国
立衛生研究所(NIH)が11
日、5年間、共同研究を進めて
いくことで合意しました。

同機構の末松誠理事長とNI
Hのフランシス・コリンズ所長
がワシントンで覚書に調印しま
した。

今後、両国とも情報が乏しい
難病患者の遺伝情報などについ
て膨大なデータを共有し、早期
診断や治療法の開発につなげる
そうです。人の脳の機能を解明
するため、動物を使った共同プ
ロジェクトも進めます。研究者
同士の交流や、シンポジウムの
共同開催も実施します。

国が進める医療イノベーショ
ン政策の一環です。同機構は、
新年度、ワシントンのほか、ロ
ンドンやシンガポールにも事務
所を開設します。米国以外の先
進的な研究機関とも連携し、国
内の研究機関と繋げていく予定
だそうです。

末松理事長は、「遺伝情報の
比較などで協力体制を強化した
い」と語りました。 コリンズ
所長は「協力体制は科学的に極
めて重要で、興奮している」と
述べました。 笑

アメリカだけではなくイギリス

とも研究で連携するそうです。

 
 


 
 
協力体制は、強力でした。笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 
 
最近の疫学研究では、ピロリ
菌感染は、心疾患や血液疾患、
神経疾患等の胃粘膜病変以外の
様々な全身疾患の発症に関わる
ことが示唆されているというの
は、ある程度は、知っていまし
た。 それは、血液疾患の中の、
血小板減少性紫斑病がピロリ菌
感染と関係があり、ピロリ菌の
除菌療法が、その治療に役立つ
可能性があると知っていたから
です。更に悪性リンパ腫の一種、
MALTリンパ腫もピロリ菌感染と
関係があり、同じくピロリ菌の
除菌療法が、その治療に役立つ
可能性があると言われていたか
らです。しかし、心疾患や神経
疾患については、余り詳しく知
りませんでした。ピロリ菌の病
原蛋白質CagAが細胞外小胞エク
ソソームに含まれることが初め
て明らかになり、血流に乗って
全身に運ばれるという事実が確
かめられたので、本当に疫学的
調査の結果を裏付ける研究では
ないかと考えています。
日米の医療研究の司令塔であ
る日本医療研究開発機構と米国
立衛生研究所(NIH)が11
日、5年間、共同研究を進めて
いくことで合意したのは、喜ば
しいことです。なお一層の医学
研究の進展が期待されると思い
ます。 慶應大学医学部の医学
部長である末松誠教授が、日本
医療研究開発機構の理事長をさ
れているのは、知っていました
が、日米または、日米欧のこの
ような連携を計画されていると
いうことは、初めて知りました。

親展の手紙で、医療連携進展
が期待される。笑

 
 
 
 
 
 
************************

このメールマガジンは以下の配信システムを利用して
発行しています。
解除の手続きは下記ページよりお願い致します。
「まぐまぐ」www.mag2.com/m/0000121810.html
(イジニイワト)

発行者名  医療法人永徳会 皿沼クリニック院長
藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
運営サイト www.eitokukaisalanuma.or.jp/ ご意見・ご感想・励ましのお便りお待ちしております。
sara2162@atlas.plala.or.jp このマガジンの掲載記事を無断で転載・使用すること
を禁じます。
ただしお友達への転送はご自由はご自由です。
このエントリーをはてなブックマークに追加 
 

コメント

コメント

コメントがありません。お気軽にどうぞ。