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2017-10-25 00:35:26

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診療マル秘裏話   号外Vol.739 平成28年12月22日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
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目次

1)全身性エリテマトーデス 発症を抑制するメカニズムを解明
2)熟睡により嫌な記憶が脳内で強化される可能性

 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
1】 全身性エリテマトーデス 発症を抑制するメカニズムを解明

 
 
 
 
 
 
 
東京医科歯科大学の鍔田武志
教授らの研究グループは、産業
技術総合研究所との共同研究で、
自己免疫疾患の一つ全身性エリ
テマトーデス(SLE)の発症
を抑制するメカニズムを解明し
ました。この研究成果は、副作
用のないSLEの治療法開発に
寄与するということです。

SLEでは核酸など核内分子
に対する自己抗体が産生され、
この自己抗体により臓器に障害
をきたします。 核酸には免疫
細胞を活性化する作用があり、
自己抗体産生細胞が活性化し、
SLE発症にかかわる自己抗体
の産生が起こるとされています。
特に、RNAと核蛋白質の複合
体、「Sm/RNP」への自己
抗体(抗Sm/RNP抗体)は
SLEの発症で重要な役割を果
たしますが、Sm/RNPは、
先天免疫レセプター「TLR7」
を介して免疫細胞を活性化する
ことで、抗Sm/RNP抗体の
産生が起こります。

研究グループはBリンパ球が
発現する抑制性の膜分子「CD
72」が、SLE発症に重要な
核内自己抗原Sm/RNPに、
特異的に結合することを確認し
ました。更に、CD72がSm
/RNPによる免疫細胞の活性
化およびSm/RNPへの自己
抗体産生を抑制し、SLE発症
を防止していることを明らかに
しました。

今回、自己抗原Sm/RNP
への免疫応答を抑制する仕組み
の存在を初めて確認しこの抑制
の仕組みにおいてCD72が、
Sm/RNPを検知するレセプ
ターとして働くことが分かりま
した。また、病原体由来の核酸
と自己細胞由来の核酸をTLR
7などの先天免疫レセプターが
単独で区別することは困難です
が、CD72によって、微生物
由来の核酸と自己の核酸が区別
されることを確認しました。

免疫システムに必須の自己と
微生物の区別に関する全く新し
い仕組みを発見したことになり
ます。更に、この仕組みはSL
Eでの自己抗体産生を特異的に
抑制します。この仕組みの増強
に成功すれば、病原体への免疫
応答は抑制せずに、SLEでの
自己免疫応答のみを抑制できる
としています。

全身性エリテマトーデスについて解説

している動画です。



 
 
 
王統の桜桃の木に応答する。


 
 
 
 
 
 
 
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2】 熟睡により嫌な記憶が脳内で強化される可能性

 
 
 
 
 
 
熟睡によって嫌な記憶が脳内
で強化される可能性があるとの
研究結果が29日、発表されまし
た。怒ったまま寝ることを戒め
る古い格言に、科学的な信憑性
を与える結果となっています。

中国と米国の研究チームが英
科学誌ネイチャー・コミュニケ
ーションズ(Nature Communica
tions )に発表した研究論文に
よると、形成されたばかりの悪
い記憶を保持したまま眠りに就
くと、それが脳に深く刻み込ま
れ、後にその記憶を拭い去るの
がより困難になるという事です。

中国・北京師範大学(Beijin
g Normal University )で今回
の研究を実施した論文の共著者、
柳昀哲(Yunzhe Liu)氏は、AF
P の取材に「昔から『怒ったま
ま寝るな』と言われているが、
この忠告が一定、理にかなって
いることを今回の研究は示唆し
ている。床に就く前にまず、け
んかの解決を勧めたい」と語っ
ています。

柳氏らは睡眠が記憶に及ぼす
影響を調べるために、男子学生
73人を、被験者として採用しま
した。2日間にわたり、特定の
画像に好ましくない記憶を関連
付ける訓練を行いました。

その後、被験者にその画像を
再び見せ、好ましくない連想を
よみがえらせるか、またはそれ
に逆らって記憶を呼び起こさな
いようにするか、どちらか一方
の指示を出しました。

実験は2回行われ、1回は記憶
の関連付けの訓練後30分後に、
もう1回は被験者が一晩眠った
後に、それぞれ実施しました。
実験中はずっと被験者の脳活動
をスキャンして記録しました。

その結果、被験者らは、睡眠
後に記憶を抑圧する方がはるか
に難しいと感じることが分かり
ました。また脳スキャンでは、
好ましくない記憶が長期記憶に
関連する脳の部位に保存されて
いる可能性が高いことが判明し
ました。

睡眠は新たに獲得された情報
が脳内で保存、処理され、短期
記憶から長期記憶のネットワー
クへと移動する仕組みに影響を
及ぼすことが知られています。

研究チームによると、好まし
くない、トラウマ(心的外傷)
となるような出来事の記憶は、
好ましい記憶や、どちらでもな
い経験の記憶よりも長期間残る
場合が多いそうです。しかし、
これらの記憶はある程度、意識
的に制御することが可能です。

悪い記憶を抑圧できない事は、
抑うつや、心的外傷後ストレス
障害(PTSD)など多くの精神医
学上の問題と関連しています。

今回の最新研究が行われるま
で「記憶の抑圧は睡眠の前後ど
ちらがしやすいのか、あるいは
しにくいのか、分かっていなか
った」と柳氏は指摘しました。

このようなプロセスに関する
理解を深めることで、PTSDなど
の疾患に対する治療の向上につ
ながる可能性があります。「例
えば、トラウマ的な経験をした
直後の睡眠剥奪により、トラウ
マとなる記憶の強化を防ぎ、そ
の形成を阻止する機会を提供で
きる可能性がある」と、論文の
執筆者らは記しています。

嫌な記憶を忘れる方法について

解説している動画です。



 
 
 
今日から強化月間。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
自己免疫疾患の一つ、全身性
エリテマトーデス(SLE)の
発症を抑制するメカニズムを、
解明したのは偉大な業績です。
Bリンパ球が発現する抑制性の
膜分子「CD72」が、SLE
発症に重要な核内自己抗原Sm
/RNPに、特異的に結合する
ことを確認し、更に、CD72
がSm/RNPによる免疫細胞
の活性化およびSm/RNPへ
の自己抗体産生を抑制し、SL
E発症を防止しているという事
が分かったので、この仕組みの
増強に成功すれば、病原体への
免疫応答は抑制せずに、SLE
での自己免疫応答のみを抑制で
きることが判明しました。現在、
SLEの治療は、副腎皮質ステ
ロイドホルモンなどの免疫自体
を抑制する薬剤を投与するので
病原体への免疫応答を抑制して
しまい、感染症などの副作用が
生じてしまいます。病原体への
免疫応答は抑制せずに、SLE
での自己免疫応答のみを抑制で
きれば、ほとんど副作用は起こ
らないということになります。
熟睡によって嫌な記憶が脳内
で強化される可能性があるとの
研究結果が発表されたのは恐る
べきことだと私は、考えていま
す。嫌な体験をした時は、寝て
忘れてしまいなさいと両親から
教わったことがあるからです。
寝て忘れるどころか、嫌な記憶
が強化されるということであれ
ば、無理やり寝ないで起きてい
て、強化されるのを防いだ方が
合理的でしょう。私が教わった
ようにしてしまった結果、PTSD
を発症してしまったとすれば、
本当に、残念としか言いようが
ありません。特に、戦争からの
帰還兵の場合、睡眠に逃げれば、
逃げる程、強烈なフラッシュバ
ックに襲われて、大変な目に遭
うと考えられます。人殺しをし
なくてよくなった分、自分がな
すべきことをしっかり持ってい
ないとランボーのようになって
しまうのではないでしょうか?

医療機関が帰還兵を受け入れ
る。笑

 
 
 
 
 
 
 
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