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2017-10-20 00:02:51

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診療マル秘裏話   号外Vol.735 平成28年12月17日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
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目次

1)クモ膜下後遺症の原因の脳の血管収縮のメカニズム
2)脳卒中後のリハビリ 効果を促進する作用を持つ薬

 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
1】 クモ膜下後遺症の原因の脳の血管収縮のメカニズム

 
 
 
 
 
 
 
岡山大大学院 医歯薬学総合
研究科の西堀正洋教授(薬理学)、
伊達勲教授(脳神経外科学)ら
のグループは、くも膜下出血後
に生じ、重い後遺症の原因にも
なる脳の血管収縮のメカニズム
をラットの実験で解明し、独自
開発していた脳梗塞の治療剤が
症状を劇的に改善させることを
突き止めました。新たな治療法
の開発につながる成果と期待さ
れ、24日、英科学誌サイエンテ
ィフィック・リポーツに論文を
発表しました。

くも膜下出血は主に脳動脈瘤
(りゅう)が破裂して起き発症
者は年間約3万6千人との報告が
あります。4割ほどは発症から1
週間~10日をピークに、血管が
収縮して狭くなる症状が出ます。
そのうち約2割では死亡したり、
体のまひなど重篤な後遺症が出
たりするとされています。

グループは体内の多様な炎症
に関わる蛋白質で、長年研究し
ている「HMGB1 」と、くも膜下
出血後の、血管収縮との関係を
分析しました。くも膜下出血を
発症させたラットの実験で血管
壁の細胞からHMGB1 が放出され、
血管の収縮と炎症を促している
仕組みを解き明かしました。HM
GB1 の働きを抑える独自開発の
抗体を投与すると、血管収縮等
に関連する遺伝子の発現が抑え
られました。

この抗体は、脳梗塞の治療剤
としてや動脈硬化の予防に有効
なことも確認しています。西堀
教授は「脳血管障害を中心に、
汎用(はんよう)性の高い治療
薬として活用できる可能性があ
る。ヒトへの投与に向けて研究
を進めたい」と話しています。

脳動脈瘤の最新治療についての

動画です。



 
 
抗体がクラス交替する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 脳卒中後のリハビリ 効果を促進する作用を持つ薬

 
 
 
 
 
 
 
横浜市立大の高橋教授は動物
が外的刺激を受けると神経伝達
物質であるグルタミン酸の受け
手であり、細胞内にあるAMP
A受容体が細胞表面に移動(シ
ナプス移行)し、その数が増え
て脳細胞の反応が増強すること
を明らかにしています。

富山化学は高橋教授との共同
研究で、T-817MAがAM
PA受容体のシナプス移行を、
特異的に促進することを見いだ
しました。他の研究グループの
動物試験では、脳機能がリハビ
リテーションで回復する際にダ
メージを受けた個所の周辺領域
で、AMPA受容体のシナプス
移行が起きていることが分かっ
ています。富山化学と高橋教授
はAMPA受容体シナプス移行
を促進するT-817MAが脳
卒中後の、リハビリテーション
効果を促進させる作用を持つの
ではないかと仮説を立てました。

富山化学と高橋教授は、共同
研究で、T-817MAの投与
によりマウスの運動機能をリハ
ビリテーションで依存的に劇的
に回復できる事、カニクイザル
の上肢麻痺を劇的に回復できる
ことを確認しています。また、
T-817MAは、軸索形成を
誘導する因子である蛋白質CR
MP2に結合することで、AM
PA受容体のシナプス移行を、
促進させることも明らかにしま
した。

脳卒中後のリハビリテーショ
ン効果を促進させる薬剤はなく、
上市できれば、画期的医薬品(
ファースト・イン・クラス)の
薬剤になることが期待されます。
今後は、富山化学が中心となり
企業治験を開始するために準備
を進めています。 T-817
MAはADを適応症に、第2相
臨床試験(P2)段階にあり、
すでにヒトでの安全性は、確認
ずみです。脳卒中後リハビリテ
ーション効果促進の適応でも、
P2から臨床開発を着手できる
可能性があります。

脳梗塞などによる片麻痺の上肢

リハビリ機器:パワーアシスト

ハンドの使い方についての動画

です。



 
 
ある知見から企業治験を行う。


 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
くも膜下出血後に生じ、重い
後遺症の原因にもなる脳の血管
収縮のメカニズムを、ラットの
実験で解明し、独自開発してい
た脳梗塞の治療剤が症状を劇的
に改善させることを突き止めた
のは、偉大な業績です。HMGB1
の働きを抑える独自開発の抗体
を投与すると血管収縮等に関連
する遺伝子の発現が抑えられた
ということですからそのメカニ
ズムまで分かってしまって後は、
人への応用だけとなっているの
は、大変興味深く感じました。
早期の臨床試験の実施をお願い
したいものです。
T-817MAの投与により
マウスの運動機能をリハビリテ
ーションで依存的に劇的に回復
できる事、カニクイザルの上肢
麻痺を劇的に回復できることを
確認したというのは本当に驚く
べき成果と言えましょう。劇的
に回復という表現に期待して、
この薬についても、早期の臨床
試験をお願いしたいと思います。
今、現在、当クリニックにおい
ても、交通事故などの後遺症で
長らく苦しんでいる人がいるの
で、そういった人達には大きな
福音となることでしょう。ただ
動物実験で見つからなかった副
作用が、臨床試験で出ないこと
を祈るばかりです。

実子で臨床試験を実施する。


 
 
 
 
 
 
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