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2017-09-27 01:13:56

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診療マル秘裏話   号外Vol.715 平成28年11月24日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
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目次

1)好塩基球に発現する蛋白分解酵素がアレルギー誘導
2)脊髄小脳変性症患者のiPS 細胞で、病気を再現

 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 好塩基球に発現する蛋白分解酵素がアレルギー誘導

 
 
 
 
 
 
東京医科歯科大学は10月26日、
好塩基球に、選択的に発現する
蛋白分解酵素であるmMCP-11 の
欠損マウスを、作製・解析した
結果、mMCP-11 が慢性アレルギ
ー炎症の誘導に重要な役割を果
たすことを明らかにしたと発表
しました。この研究は、同大学
大学院医歯学総合研究科免疫ア
レルギー学分野の山西吉典講師、
烏山一教授(副学長・理事)の
グループによるものです。研究
成果は「Blood 」オンライン版
に10月27日付で掲載されていま
す。

 
アトピー性皮膚炎、喘息、花粉
症などのアレルギーは、日本国
内において、約3~4割もの人が
罹患し、その数は年々増加傾向
を示していますが、根本的な治
療法・予防法は未だ確立されて
いません。白血球の0.5%を占め
る希少な免疫細胞である好塩基
球が、アレルギー反応において、
他の免疫細胞(アレルギー反応
の主役ともいえる肥満細胞やT
細胞など)とは異なるユニーク
かつ重要な役割を果たしている
ことが最近の研究で分かってき
ました。研究グループは、これ
までにマウスの慢性アレルギー
皮膚炎症モデルを用いて、好塩
基球がIgE 依存的慢性アレルギ
ー炎症を引き起こす主役である
ことを突き止めています。

今回は、好塩基球のみが選択的
に産生・放出する蛋白分解酵素
のひとつであるmMCP-11 に着目
しました。mMCP-11 は通常、好
塩基球の内部に貯蔵されていま
すが、アレルゲンなどで好塩基
球が刺激を受けると外部に放出
されることが分かっています。

 
研究グループはmMCP-11 欠損マ
ウスを作製して解析しました。
IgE 依存的慢性アレルギー炎症
を誘発すると、mMCP-11 の存在
する野生型マウスに比べて皮膚
の腫脹・血管透過性亢進・炎症
性細胞(好塩基球、好酸球、好
中球、マクロファージ)浸潤と
いった炎症兆候が半減していま
した。人工的に作製したmMCP-1
1 をマウスの耳に皮内注射する
と皮膚の腫脹と炎症性細胞浸潤
が起こったということです。

加えて、試験管内で好塩基球、
好酸球、マクロファージを mMC
P-11で刺激すると細胞の走化性
が高まり、mMCP-11 の存在する
ほうへと細胞が引き寄せられる
現象が観察されました。 この
細胞の走化現象は血清中に存在
する何らかの蛋白質が蛋白分解
酵素であるmMCP-11 によって、
切断されその切断後の分解産物
が誘発因子となって引き起こさ
れることが判明しました。分解
産物は最終的に好塩基球、好酸
球、マクロファージの細胞表面
に存在するG蛋白質共役受容体
に作用して、これら細胞の走化
性を高めることも明らかとなり
ました。

これらの結果から、好塩基球が
蛋白分解酵素mMCP-11 を使って、
これまで知られていなかった全
く新しいメカニズムで、炎症性
細胞を炎症部位に呼び寄せて、
慢性アレルギー炎症を引き起こ
すことが明らかとなりました。
また同研究では、ヒト好塩基球
に存在する類似の蛋白分解酵素
β-tryptase にも、同様の細胞
走化作用があることも確認しま
した。今回の研究成果を起点と
して、好塩基球の産生・放出す
る蛋白分解酵素を標的としたア
レルギー疾患の新規治療法・予
防法開発への道筋が拓けること
が多いに期待されると、研究グ
ループは述べています。

慢性鼻炎について解説している

動画です。



 
研究成果を起点として機転の
効いた対応をする。笑

 
 
 
 
 
 
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2】 脊髄小脳変性症患者のiPS 細胞で、病気を再現

 
 
 
 
 
 
小脳の神経の変化や減少によ
り運動障害などが起きる難病「
脊髄小脳変性症」の患者さんの
細胞から作製した人工多能性幹
細胞(iPS 細胞)を使い、同変
性症と同じ異常な神経細胞を作
ることに理化学研究所多細胞シ
ステム形成研究センター(神戸
市)などが成功しました。

京都大や広島大との共同研究
で、成果は11月1日付の米科学
誌電子版に掲載されました。

小脳の病気をiPS 細胞で再現
したのは初めてとしており、セ
ンターの六車恵子専門職研究員
は「治療薬の候補物質を探すの
に役立てたい」と話しています。

脊髄小脳変性症についての動画

です。



 
 
際限なく、神経難病を再現。


 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
好塩基球に、選択的に発現す
る蛋白分解酵素であるmMCP-11
が慢性アレルギー炎症の誘導に
重要な役割を果たすことが明ら
かになったのは、偉大な業績と
言えましょう。これまで好塩基
球という細胞の機能自体が判明
していなかったので細胞の機能
が明らかになると同時に、蛋白
分解酵素が慢性アレルギー炎症
の誘導に働くことが分かった訳
ですから、医学の進歩は、日進
月歩という他ないと思われます。
難治性の慢性アレルギー疾患の
治療に直接的に効果がある薬剤
の開発がなされることを、切に
希望したいと思います。
小脳の神経の変化や減少によ
り運動障害などが起きる難病「
脊髄小脳変性症」の患者さんの
細胞から作製した人工多能性幹
細胞(iPS 細胞)を使い、同変
性症と同じ異常な神経細胞を作
ることに成功したのは、画期的
な業績と言えましょう。現在、
脊髄小脳変性症には、根本的な
治療が存在せず、患者さんに対
する治療は、対症療法のみとな
っています。この細胞を創薬に
用いて、一刻も早く臨床で使え
る根本療法の薬剤を開発して頂
きたいものです。脊髄小脳変性
症だけではなく、その他の難病
特に、希少難病と言われている
病気の再現から創薬に繋げて頂
きたいと思います。

神経の変化や減少から起こる
現象。笑

 
 
 
 
 
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