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2017-09-02 00:50:40

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診療マル秘裏話   号外Vol.694 平成28年10月30日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
 
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目次

1)アルツハイマー病飲むワクチンとオリゴマー 除去抗体の組合せ
2)フルフェナム酸がガンの転移と抗ガン剤の耐性を抑制

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 アルツハイマー病飲むワクチンとオリゴマー 除去抗体の組合せ

 
 
 
 
 
 
順天堂大学は10月5日、新た
に開発したアルツハイマー病の
飲むワクチンが、脳炎や消化器
症状などの副作用を示さない事
を、サルで確認したと発表しま
した。同時に、老人斑が消失す
る反面、毒性物質オリゴマーが
増加することを発見したとして
います。この研究は同大学大学
院 医学研究科・認知症診断・
予防・治療学講座の田平武客員
教授、神経学講座の服部 信孝
教授ら、および佐賀大学などの
共同研究グループによるもので
す。研究成果は「Journal of A
lzheimer’s Disease 」オンラ
イン版に掲載されています。
アルツハイマー病のワクチン
療法は、副作用である自己免疫
性脳炎が起こったために、治験
が中止になっています。この時、
ワクチンの免疫反応により老人
斑アミロイドを除去することに
は成功しましたが、臨床的有効
性は、確認できず、神経細胞死
はむしろ増加していました。こ
れを受けて、抗体療法の第3相
試験が実施され、やはり老人斑
アミロイドの除去には成功しま
したが、有効性は認められなか
ったということです。研究グル
ープは、効率の良い腸管免疫の
アプローチに着目し、脳炎を起
こさない飲むワクチンを開発し
ました。この飲むワクチンによ
る効果が、マウスで認められた
ため、ヒトに応用する前にサル
で、安全性と有効性を確認する
研究を行いました。 この飲む
ワクチンを老齢サルに投与し、
安全性を確認する実験を行った
結果、従来のワクチン療法で見
られた副作用の脳炎や、消化器
症状などは起こらず、この点で
の安全性は確認されました。次
に、有効性を調べるために脳の
病理変化を調べたところ、老人
斑が減少していることが確認さ
れました。さらに、生化学的に
調べると、脳の可溶性のアミロ
イドが増加していることが新た
に分かりました。そこで、脳の
抽出液を電気泳動により詳しく
調べたところ、毒性を有するオ
リゴマーが増加していることを
発見しました。以上の結果から、
ワクチンにより老人斑アミロイ
ドが融解することで、老人斑は
消失しましたがその反面で毒性
のあるオリゴマーが増加したも
のと考えられます。 これが、
これまでのワクチン療法、抗体
療法の治験がうまくいかなかっ
た理由と考えられるとしていま
す。これまで、アルツハイマー
病に対するワクチン療法では、
老人斑はよく消えるのに臨床的
有効性が見られないどころか、
神経細胞死がむしろ増加してい
るという問題がありました。今
回の研究で明らかになった飲む
ワクチンによる、オリゴマーの
増加を示す結果は、その現象の
裏付けとなり、新たな治療法の
開発につながると研究グループ
は述べています。今後は、飲む
ワクチンとオリゴマー抗体によ
る後療法を組み合わせることで、
実際にオリゴマーの増加を伴う
ことなく老人斑が減少すること
を確認し安全性と有効性を精査
した後に、ヒトでの治験を行う
予定としています。なお、この
飲むワクチンとオリゴマー抗体
による後療法の組み合わせにつ
いて、研究グループはオリゴマ
ー除去抗体と合わせて、特許を
出願しました。

認知症の予防について解説して

いる動画です。



 
 
 
両方の療法を組み合わせる。


 
 
 
 
 
 
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2】 フルフェナム酸がガンの転移と抗ガン剤の耐性を抑制

 
 
 
 
 
 
北海道大学は10月5日、風邪
薬の成分である非ステロイド系
抗炎症薬のフルフェナム酸が、
ガンの転移と抗ガン剤に対する
ガンの抵抗力を抑える事を発見
したと発表しました。この研究
は、同大学大学院 医学研究科
腫瘍病理学分野の田中伸哉教授
らと、腎泌尿器外科の篠原信雄
教授らの共同研究によるもので
す。研究成果は「Scientific R
eports」誌に掲載されました。
日本では、毎年約2万人が膀胱
ガンに罹患しており、そのうち
8,000 人が死亡しているといわ
れています。膀胱ガンは何度も
再発を繰り返すのが特徴で、深
さが浅いガンと膀胱の壁の筋層
に到達する深い浸潤ガンに分け
られます。浅いガンは、予後が
良好ですが、浸潤ガンは肺など
に転移しやすく予後不良です。
浸潤ガンの治療には通常、シス
プラチンなどの抗ガン剤が用い
られますが、薬剤耐性の獲得と
遠隔臓器への転移が予後不良の
原因となるとされています。そ
のため薬剤耐性を解除し、転移
を抑えることが必要とされてい
ました。同研究では、ヒト膀胱
ガン細胞UM-UC-3 を蛍光でラベ
ルをしてマウスの膀胱に移植し、
膀胱ガンモデルマウスを作成し
ました。移植から45日後に、肺
転移、肝臓転移、骨転移が確認
されたため原発巣としての膀胱、
転移先としての肺、肝、骨から
それぞれガン細胞を取り出して
原発巣と比べ転移したガン細胞
でのみ高い発現を示す分子につ
いて、mRNAマイクロアレイ法を
用いて網羅的に検討しました。
その結果、転移したガン細胞で
はアルドケト還元酵素が3倍か
ら25倍に増加している事を発見
しました。転移巣でのアルドケ
ト還元酵素の増加は実際の膀胱
ガン患者の手術症例25例の病理
組織でも認められたということ
です。抗ガン剤治療では、死滅
したガン細胞の周囲で炎症が起
こり、炎症性物質インターロイ
キン1が放出されます。これに
より、ガン細胞内でアルドケト
還元酵素の量が増加し解毒作用
が増強されて薬剤耐性を獲得し
ます。さらに同研究で、アルド
ケト還元酵素がガン細胞の動き
を司ることが明らかになりまし
た。フルフェナム酸はこのアル
ドケト還元酵素を阻害するため、
フルフェナム酸を膀胱ガン細胞
に投与するとガン細胞の動きが
止まり、抗ガン剤の効果が回復
することがわかったということ
です。同研究から、風邪薬など
の安価な薬の成分でも思わぬ抗
ガン作用があることが明らかと
なり、将来のガン治療現場への
定着が期待されると、研究グル
ープは述べています。

ガン転移を既存薬で抑制という

ニュース動画です。



 
 
行火が安価で売っていた。笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
新たに開発したアルツハイマ
ー病の飲むワクチンが、脳炎や
消化器症状などの副作用を示さ
ない事をサルで確認したと発表
し、同時に、老人斑が消失する
反面、毒性物質 オリゴマーが
増加することを発見したという
のは、本当に正直な報告だと感
じました。その上で、飲むワク
チンとオリゴマー除去抗体と組
み合わせることでオリゴマーに
よる毒性を排して、治療を成功
させようとする方針には感心致
しました。組合せ療法が動物の
実験で成果を上げて、順調に、
臨床試験までたどり着くことを
期待して止みません。
風邪薬の成分である非ステロ
イド系抗炎症薬のフルフェナム
酸が、ガンの転移と抗ガン剤に
対するガンの抵抗力を抑える事
を発見したと発表したのは喜ば
しいことです。 しかしながら、
安価な抗炎症薬で、抗ガン剤の
治療を復活させようとするのは、
ナンセンスではないかと考えて
います。私なら転移をこの薬で
抑える方でのみ使いたいと考え
ています。抗ガン剤の耐性が無
くなったとは言え、抗ガン剤に
よる治療は、副作用が強く患者
さんが耐えられない可能性が高
いと思われます。同時に増殖の
スピードが遅いガン幹細胞に対
しては、無力ですので、労多く
して、成果が少ない治療という
評価がなされることでしょう。

ガン幹細胞の大勢が、抗ガン
剤耐性となる。笑

 
 
 
 
 
 
 
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