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2017-04-17 03:32:13

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診療マル秘裏話   号外Vol.575 平成28年6月14日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
 
 
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目次

1)ヒトの妊娠高血圧腎症を忠実に再現可の動物モデル
2)SGLT2阻害薬カナグリフロジン の下肢切断リスク上昇

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
1】 ヒトの妊娠高血圧腎症を忠実に再現可の動物モデル

 
 
 
 
 
 
 
東北大学は5月18日、ヒトの
妊娠高血圧腎症を忠実に再現で
きる動物モデルを確立した、と
発表しました。この研究は、同
大大学院薬学研究科高橋信行准
教授らの研究グループによるも
のです。研究成果は、米科学誌
「PLOS ONE」に5月17日付けで
掲載されています。
かつては、妊娠中毒症ともよ
ばれた妊娠高血圧腎症は、妊娠
にともなって高血圧をきたす尿
蛋白を伴う疾患です。国内では
毎年約2万人が発症し、脳出血
などによる母体死亡、胎児死亡、
未熟児発生をもたらします。そ
の主因は、胎盤の血流不足によ
る血管内皮障害と考えられてい
ますが、詳細は不明です。
治療に使われる降圧薬も胎児
奇形の危険などの理由により、
妊婦に禁忌となるものが多く、
投与が可能な降圧薬でも、血管
内皮障害を改善しないため降圧
により胎児血流がさらに減少し、
胎児の生命に危険が及ぶことが
あり、出産による妊娠の中断が
必要となることも少なくありま
せん。
妊娠高血圧腎症の病態が不明
であり、有効な薬物療法が確立
していない理由として、ヒトの
妊娠高血圧腎症を、再現できる
動物モデルがなかったことが挙
げられます。そのために研究の
進展が遅いと考えられます。
そこで研究グループは、ヒト
の妊娠高血圧腎症に、特徴的な
病態を忠実に再現できるマウス
モデルを作成に着手しました。
妊娠中期から後期に子宮に至る
動静脈をナイロン糸と共に縫合
糸でしばり、その後、ナイロン
糸を取り除いて、血流を適度に
減少させることにより、ヒトの
妊娠高血圧腎症に特徴的な高血
圧、蛋白尿、流産早産及び胎児
低体重、血管内皮障害を忠実に
再現できるマウスモデルを作成
することに成功しました。
また、今回の研究では、胎児の
生存・発育には、子宮への血流
が重要であり子宮動静脈の血流
改善を指標として、妊娠高血圧
腎症における流産・早産、胎児
発育不全を改善する新たな手段
の開発が可能であることが確認
されました。このモデル動物を
利用することで、疾患原因を明
らかにし、その新たな予防法や
治療法の開発が進んでいくこと
が期待されます。

妊娠高血圧症候群について解説

している動画です。



 
 
子宮への血流を至急改善する。


 
 
 
 
 
 
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2】 SGLT2阻害薬カナグリフロジン の下肢切断リスク上昇

 
 
 
 
 
 
 
米食品医薬品局(FDA)は5月
18日、SGLT2 阻害薬カナグリフ
ロジン(米国での販売名Invoka
na,Invokamet:日本での商品名
カナグル)による下肢切断リス
ク上昇に、関する安全性情報を
発出しました。現在進行中の同
薬を用いた臨床試験CANVAS(Ca
nagliflozin Cardiovascular A
ssessment Study) の独立デー
タ監視委員会が、試験開始から
1年時点の中間解析において、
同薬群でプラセボ群に比べ下肢
切断の割合が約2倍に増加して
いたことを報告しました。 FDA
は同薬が下肢切断リスクを上昇
させるとは結論しておらず関連
を引き続き調査すると、してい
ます。

今回の安全性情報によると、
カナグリフロジン群の下肢切断
例のほとんどは足趾部の小切断
でした。データ監視委員会は、
同試験開始から1年時点の中間
解析におけるプラセボ群の下肢
切断リスクは1000患者当たり3
例に対し、カナグリフロジン群
では100mg/日で同7例、300mg/
日で同5例と推計しています。
なお、別の同薬に関連した臨床
試験CANVAS-Rでは平均追跡期間
9カ月の時点で下肢切断リスク
の上昇は見られていません。同
委員会は総合的な判断に基づき、
臨床試験の続行を、勧告してい
ます。

FDA は、同薬使用と下肢切断
リスク上昇の関連は、判断でき
ないとしており患者さんの自己
判断で同薬使用を中止しない事、
医療関係者には、添付文書に従
った処方を行う様求めています。
また、同薬使用中、足に痛みや
圧痛、腫れや潰瘍、感染の症状
が生じた場合には、医療機関を
受診するよう注意喚起を行って
います。痛みがないのが壊疽な
ので、感染の症状としての悪臭
などの方が適当と思われます。

SGLT2阻害薬について解説して

いる動画です。



 
換気の注意喚起を怠らない。


 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
ヒトの妊娠高血圧腎症を忠実
に再現できる動物モデルが確立
されたのは、本当に素晴らしい
業績と言えましょう。 ヒトの
妊娠高血圧腎症の原因などが分
かっていない状態で腎症を忠実
に再現できる動物モデルがあれ
ば、それを使って様々な治療薬
を試して、効果判定できること
は、言うまでもないでしょう。
SGLT2 阻害薬は、比較的安全
な薬ですが、浸透圧利尿作用で
脱水症、熱中症になる可能性が
あります。それとは別に、今回
発表された壊疽による下肢切断
リスクがあるとなれば、販売に
影響する由々しき事態と言える
でしょう。ただ別の同薬に関連
した臨床試験CANVAS-Rでは平均
追跡期間9カ月の時点で、下肢
切断リスクの上昇は見られてお
らずカナグリフロジン群の下肢
切断例のほとんどは足趾部の小
切断であることから、本当にリ
スクが上昇するのかどうか知り
たいと思うことは、いけない事
でしょうか? いずれにしても、
臨床試験を続行して頂きたいと
考えております。

続稿の執筆を続行する。笑

 
 
 
 
 
 
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