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2017-04-07 02:21:44

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診療マル秘裏話   号外Vol.567 平成28年6月5日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
目次

1)敗血症の発症を促進する新しい免疫細胞を発見
2)脳の神経細胞で蛋白質の分布や動きを観察する

 
 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 敗血症の発症を促進する新しい免疫細胞を発見

 
 
 
 
 
 
筑波大学は5月6日、敗血症の
発症を促進する新しい免疫細胞
を世界で初めて発見したと発表
しました。この研究は、同大医
学医療系・生命領域学際研究セ
ンターの渋谷彰教授、本多伸一
郎研究員らと、東京大学医科学
研究所の三宅健介教授らの共同
研究グループによるものです。
成果は英科学誌「Nature Commu
nications」に,5月5日付けでオ
ンライン公開されています。
敗血症は、細菌による感染を
発端として細菌が産生する毒素
が全身に広がり、多臓器不全、
血圧低下、ショックなどの症状
を引き起こす重篤な全身疾患で
す。特に、大腸菌を代表とする
グラム陰性菌の成分であるリポ
多糖(LPS )は、敗血症性ショ
ックを引き起こす原因です。
現在、敗血症の発症数は腹膜
炎や肺炎、術後感染等から世界
的に増えつつあります。
日本では正確な患者数の統計
はありませんが、米国では毎年
およそ100 万人の患者が発症し、
その20~30%が死亡しています。
集中治療が必要な患者の死因と
しては、最多の疾患で、新たな
治療法の確立が待たれているの
が現状です。
辺縁帯B細胞は、脾臓の辺縁
帯に存在し、脾臓の全免疫細胞
中のおよそ2~3%にあたる、ご
く少数の特殊なB細胞です。こ
れまで抗体を産生することによ
って、血液中に侵入した細菌の
感染防御に働く細胞として知ら
れていましたが、その他の機能
については知られておらず、謎
の部分が多く残されていました。
今回の研究では辺縁帯B細胞
が生体内で果たしている機能を
明らかにするために、辺縁帯B
細胞のみを、欠損したマウスを
作製しました。実験を行ったと
ころ、今までの常識とは逆に、
敗血症においては辺縁帯B細胞
がその発症を促進させる細胞で
あることを発見したということ
です。
さらにはその際、辺縁帯B細胞
から産生されるインターロイキ
ン6(IL-6)が、敗血症の発症
を促進する因子である事を発見
しました。そこで、IL-6の働き
を阻害する抗体を投与したとこ
ろ、敗血症による死亡率を顕著
に減少させることに成功したと
いうことです。
同研究で、これまで細菌感染
に対して防御すると考えられて
きた辺縁帯B細胞がIL-6の産生
を介して、敗血症を悪化させる
ことが初めて明らかになりまし
た。これは、細菌の種類や敗血
症になるほどの量によっては、
その働きが異なることを示唆し
ているものと推察されます。
同研究では、更にIL-6の機能
を阻害する抗体が敗血症を誘導
したマウスの生存率を、顕著に
改善することが示されたことか
ら、今後はヒトの敗血症でも辺縁
帯B細胞が同様な働きを示し、
IL-6の機能を阻害する抗体が
有効であることを明らかにして
いくことが必要だ。」と研究グ
ループは述べています。

敗血症の診断に使うプロカルシトニン

について解説されている動画

です。



 
 
昨日の機能を確認する。笑

 
 
 
 
 
 
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2】 脳の神経細胞で蛋白質の分布や動きを観察する

 
 
 
 
 
 
マウスの脳の神経細胞で蛋白
質の分布や動きを、生きたまま
観察できる技術を、米マックス
プランク・フロリダ神経科学研
究所の安田涼平ディレクターら
のチームが開発し、12日付の米
科学誌セル電子版に発表しまし
た。

細胞の中で、観察したい蛋白
質を作る遺伝子に、目印となる
別の蛋白質の遺伝子をくっつけ、
追跡できるようにしました。脳
以外では確立した手法ですが、
神経細胞に遺伝子を組み込むの
が難しく開発が遅れていました。
チームは「統合失調症など神経
の病気の研究に役立つ」として
います。

マウスの神経細胞を光で刺激し

て、うつ病の治療ができたとい

うニュース動画です。



 
 
確立した手法の確率。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
辺縁帯B細胞は、脾臓の辺縁
帯に存在し、脾臓の全免疫細胞
中のおよそ2~3%にあたる、ご
く少数の特殊なB細胞で、これ
まで抗体を産生することによっ
て血液中に侵入した細菌の感染
防御に働く細胞として知られて
いたということは、初耳でした。
更に、この辺縁帯B細胞が敗血
症を促進するなど、夢にも考え
たことがありませんでした。IL
-6の機能を阻害する抗体が敗血
症を誘導したマウスの生存率を、
顕著に改善することが示された
ことから、人でも敗血症の治療
でIL-6の機能を阻害する抗体を
安全性を確認した上で使うべき
であると考えました。
マウスの脳の神経細胞で蛋白
質の分布や動きを、生きたまま
観察できる技術が開発されたの
は、喜ぶべきことであると思い
ます。統合失調症等神経の病気
の研究に、役立てて頂き、その
研究から更に人の神経の病気の
治療法までたどり着けると素晴
らしいと思いました。統合失調
症は、まだ治療法が確立されて
いません。そのような治療法が
確立されていない疾患の新治療
に結びつけて頂きたいものです。

監察官が、しげしげと観察し
た。笑

 
 
 
 
 
 
 
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