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2017-04-06 00:31:29

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診療マル秘裏話   号外Vol.566 平成28年6月4日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
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目次

1)慢性血栓塞栓性肺高血圧症の病因蛋白質を発見
2)iPS 細胞などを使う臨床研究のデータベースの運用

 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 慢性血栓塞栓性肺高血圧症の病因蛋白質を発見

 
 
 
 
 
 
東北大学は5月9日、国の指定
難病の「慢性血栓塞栓性肺高血
圧症」の病因蛋白質としてトロ
ンビン活性化型線溶阻害因子(T
AFI)を同定したと発表しました。
この研究は、同大大学院医学
系研究科循環器内科学分野の
下川宏明教授の研究グループに
よるものです。研究成果は米国
心臓協会(AHA)の学会誌「Art
eriosclerosis, Thrombosis, a
nd Vascular Biology 」誌の電
子版に4月21日付けで掲載され
ています。慢性血栓塞栓性肺高
血圧症は、肺動脈に器質化血栓
が生じることで血液が流れにく
くなり肺動脈へかかる圧が上昇
する「肺高血圧症」と呼ばれる
状態になる疾患です。致死的で
ありながら、息切れ等の非特異
的な症状しかなく見逃されてい
ます。
肺動脈内の血栓は血栓を溶解・
分解する線溶系の作用により、
除去されることが一般的ですが、
慢性血栓塞栓性肺高血圧症では
肺動脈内に血栓が形成されても
溶解されずに残存、器質化しま
すが、その原因は不明でした。
今回、研究グループは、血漿
中及び血小板中に存在し、血栓
を溶解・分解する線溶系を抑制
する蛋白質であるTAFI(Thromb
in-activatable fibrinolysis
inhibitor)に着目しました。
慢性血栓塞栓性肺高血圧症の
患者さんでは、この線溶系が、
低下していることを示したとい
うことです。さらに、血漿中及
び血小板中のTAFIが著しく増加
しており、慢性血栓塞栓性肺高
血圧症患者さんの線溶系の低下
の原因であることも明らかにし
ました。TAFIの増加は慢性血栓
塞栓性肺高血圧症患者の治療後
も継続しており、TAFIの抗原量
を増加させる一塩基多型(SNPs)
が確認されたことから、TAFIが
慢性血栓塞栓性肺高血圧症患者
さんの病因蛋白質である可能性
が示されました。また、TAFIの
活性阻害薬を用いると慢性血栓
塞栓性肺高血圧症で認められた
線溶系の低下が改善したという
ことです。今回の研究成果は、
慢性血栓塞栓性肺高血圧症の
病因蛋白質を世界で初めて明ら
かにしたきわめて重要な報告で
す。 非特異的な症状しかなく
診断が困難な慢性血栓塞栓性肺
高血圧症において、新たな診断
法や治療薬の開発へつながる事
が期待されます。

肺動脈血栓塞栓症について解説

している動画です。



病因を病院で明らかにする。


 
 
 
 
 
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2】 iPS 細胞などを使う臨床研究のデータベースの運用

 
 
 
 
 
 
日本再生医療学会(理事長=
澤芳樹・大阪大学医学部長)は
今年秋にも、iPS細胞(人工
多能性幹細胞)などを使う臨床
研究のデータベースの運用を始
めます。
過去の研究成果を蓄積し研究
者や企業が新たな効果や副作用
の分析に生かせる仕組みを作り、
再生医療の実用化を推進します。

再生医療は、病気や事故で失
った体の機能を、細胞を移植す
るなどして回復させます。 iPS
細胞を神経や目の細胞に変えて、
脊髄損傷や角膜の病気の治療に
使う臨床研究が、計画されてい
ます。 ただ、研究に参加した
患者さんの症状や検査の詳しい
情報は研究機関がそれぞれ保有、
別の機関が分析に生かすのは難
しいとされてきました。

データベースは、患者さんの
同意を得た上で、治療の概要や、
治療前後での血圧、心拍数など
の検査値を収集します。蓄積さ
れたデータの利用を、希望する
研究者は、学会に申請します。
再生医療製品を開発するメーカ
ーの閲覧も可能にします。

再生医療の可能性について解説

している動画です。



 
新生企業のデータベース閲覧
申請。笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
国の指定難病の「慢性血栓塞
栓性肺高血圧症」の病因蛋白質
としてトロンビン活性化型線溶
阻害因子(TAFI)を同定できたの
は素晴らしい成果といえます。
今まで全く原因が分からず治療
法もない国指定の難病で、この
ような成果が得られたことは、
本当に喜ばしい限りです。他の
国指定の難病も、病気の原因を
特定できると良いのにと思いま
した。この成果は慢性血栓塞栓
性肺高血圧症の新たな診断法や
治療薬の開発へつなげて頂きた
いと思います。
iPS 細胞(人工多能性幹細胞)
などを使う臨床研究のデータベ
ースの運用を始めることで過去
の研究成果を蓄積し、研究者や
企業が、新たな効果や副作用の
分析に、生かせる仕組みを作り、
再生医療の実用化を推進して頂
きたいと思います。

分析結果の文責を担う。笑

 
 
 
 
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藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
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