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2017-03-18 02:08:22

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診療マル秘裏話  号外Vol.549 平成28年5月16日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
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目次

1)被災地片付け作業で怪我から破傷風発症に注意
2)北海道厚真町の工事作業員宿舎の食堂で食中毒

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
1】 被災地片付け作業で怪我から破傷風発症に注意

 
 
 
 
 
 
 
23日はボランティアが続々
と被災地(熊本・大分)に入り
ました。被害を受けた家屋など
の片付け作業では、けがをして
破傷風になることがないように
注意する必要があります。

土壌や汚泥の中には強い毒性
を持つ破傷風菌がいます。けが
をした傷口から体内に入ると3
~21日の潜伏期間をへて筋肉
に障害を引き起こします。食べ
物をのみ込みづらくなったり、
けいれんを起こしたりし、重症
化すると呼吸困難で死亡する事
もあります。東日本大震災では
50~80代の男女10人で感染
が確認されました。

予防の第一は、けがをしない
ことです。肌を露出しないよう
に長袖と長ズボンを着用し厚手
のゴム手袋をはめ、底の厚い靴
をはくことです。

破傷風の発症を防ぐワクチン
もあります。 東京医科大病院
渡航者医療センターの濱田篤郎
教授は「ボランティア活動を考
えている人は被災地に行く前に
接種してほしい」と話していま
す。 ただ、接種費は全額自己
負担となります。

接種できる医療機関は、厚生
労働省検疫所のウェブサイト
(http://www.forth.go.jp/)
や日本渡航医学会のウェブサイ
ト(http://www.tramedjsth.jp
/)に掲載されています。

けがをしてしまったら、傷口
を清潔な水で洗い、絆創膏など
で傷口を保護します。 傷口が
化膿(かのう)したり、破傷風
のような症状が出たりしたら、
すぐに医療機関を受診すること
です。破傷風菌は、嫌気性菌で
すので、浅い傷では、通常感染
しません。釘を踏んでしまった
とか。深く刃物で切って怪我を
した時などが危険であると言わ
れています。それゆえ肌を露出
しないように長袖と長ズボンを
着用し厚手のゴム手袋をはめ、
底の厚い靴をはくことが重要と
なる訳です。

破傷風の恐ろしさを解説してい

る動画です。



 
 
鱧の下処理を鋭利な刃物で行
う。笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 北海道厚真町の工事作業員宿舎の食堂で食中毒

 
 
 
 
 
 
 
苫小牧保健所は23日、胆振
管内厚真町の工事作業員宿舎の
食堂「幌内宿舎食堂NS」で、
食事をした作業員58人が、腹痛
などの食中毒症状を発症したと
発表しました。保健所は食堂を
運営する飲食店業「エヌ・エス・
フードシステム」 (札幌市、
山田勝彦社長)を同日から5日
間、営業停止処分としました。

保健所によると、14日に食堂
で食事をした20代~70代の
男性作業員が下痢や腹痛の症状
を訴え、このうち9人の便から
ウエルシュ菌が検出されました。
51人が町内の医療機関を受診
しましたが、現在は全員が回復
しているそうです。保健所は14
日の食事が原因とみて調べてい
ますが、食材は特定されていま
せん。     ウエルシュ菌
(Clostridium perfringens )
は、ヒトや動物の大腸内常在菌
であり、下水、河川、海、耕地
などの土壌に広く分布します。
ヒトの感染症としては食中毒の
他に、ガス壊疽、化膿性感染症、
敗血症等が知られていますが、
ここでは、最も多発するウエル
シュ菌食中毒を中心に、記載し
ます。ウエルシュ菌食中毒は、
エンテロトキシン産生性ウエル
シュ菌(下痢原性ウエルシュ菌)
が大量に増殖した食品を喫食す
ることにより、本菌が腸管内で
増殖して、芽胞を形成する際に
産生・放出するエンテロトキシ
ンにより発症する感染型食中毒
です。多くは食肉、あるいは、
魚介類等を使った調理品です。
これは、食肉や魚介類のウエル
シュ菌汚染率が高いためでだと
言われています。さらに、食肉
にはグルタチオン等の還元物質
が豊富に含まれているので調理
食品内は嫌気状態になり易く、
ウエルシュ菌の発育に適するそ
うです。原因食品は大量に加熱
調理された後、そのまま数時間
から一夜室温に放置されている
ことが多いそうです。

カレーは、作り置きしない方が

良いことを警告している動画

です。



 
 
最近の細菌は、生命力が強い。


 
 
 
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編集後記
破傷風は、嫌気性の芽胞形成
菌です。後述のウエルシュ菌も
嫌気性の芽胞形成菌です。芽胞
を形成してしまうと、滅菌器の
中に入れても芽胞を壊して菌を
殺すことは、できません。本当
に堅固な殻の中に籠って籠城戦
をしているイメージの細菌です。
食べ物をのみ込みづらくなるの
に加え歯を食いしばって口が開
けにくくなります。それは専門
用語で、牙関緊急と呼びます。
またこわばりから笑っているよ
うな顔になる症状「痙笑(けい
しょう=ひきつり笑い)」と呼
ばれることもあります。
加熱調理された食品中では、
共存細菌の多くが死滅しますが、
熱抵抗性が強い、下痢原性ウエ
ルシュ菌芽胞は生存します。そ
して、再加熱により芽胞の発芽
が促進され同時に食品内に含ま
れる酸素が追い出されて、ウエ
ルシュ菌の発育に好条件が与え
られるということです。また、
ウエルシュ菌の至適発育温度は
43~47℃と他の細菌よりも高く
増殖速度も速いため(分裂時間
は45℃で約10分間と短い)加熱
調理食品が徐々に冷却していく
間にウエルシュ菌は急速に増殖
するそうです。 そういうこと
から、カレーを一昼夜置く方が
美味しいとする調理法は、非常
に危険ということになります。

急速に休息モードになる。笑

 
 
 
 
 
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