最近の号外Vol.412メルマガ

2016-10-10 00:36:15

カテゴリー:ブログ

エベレスト

藤田のブログランキングアップにご協力お願いします。
以下のバナーをぽちっとクリックお願いします。



美白·美肌ブログランキングへ

 
 
 
診療マル秘裏話  号外Vol.412 平成27年12月8日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
目次

1)蛋白分解酵素の異常が関わる悪循環メカニズム
2)日本の多くの高齢者が誤嚥性肺炎のリスク を保持

 
 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 蛋白分解酵素の異常が関わる悪循環メカニズム

 
 
 
 
 
国立精神・神経医療研究セン
ター(NCNP)は11月12日、アル
ツハイマー病の発病や病態進行
プロセスに、蛋白分解酵素「β
セクレターゼ(BACE1)」の
異常が関わる悪循環メカニズム
が潜んでいることを発見したと
発表しました。
この研究は、同センター神経
研究所疾病研究第6部の荒木亘
室長らと、筑波大学の玉岡晃
教授、東京都医学総合研究所の
亀谷富由樹博士らによるもので
す。研究成果は、国際科学雑誌
「Molecular Brain 」オンライ
ン版に11月9日付で掲載されま
した。
アルツハイマー認知症は、脳
内に異常蛋白であるアミロイド
ベータ蛋白(Aβ )が蓄積して
発病することが知られています。
特に、最近の診断技術の進歩に
より、発病の10~20年前からAβ
の蓄積が始まっており、次第に
その程度が増悪していくことが
わかってきていました。Aβ は
正常でも神経細胞から産生され
ていますが、これがどのように
蓄積が始まり進行していくのか
については、いまだ十分な解明
がなされていませんでした。
一方、Aβ の前駆物質である
アミロイド前駆体を切断して、
Aβ を産生する働きを持つBACE
1という蛋白分解酵素の発現が、
アルツハイマー病の脳で上昇し
ていることから、病態との関連
が示唆されていました。しかし、
この上昇のメカニズムについて
も、詳しいことは分かっていま
せんでした。
研究グループは、アルツハイ
マー認知症の病態を反映してい
る神経細胞モデルを使って、Aβ
とBACE1の関係について研究を
行いました。その結果、Aβ の
分子が集合したもの(Aβ オリ
ゴマー)で神経細胞を刺激する
と、細胞障害性の変化が起こる
とともに、BACE1のレベルが
増加する事が示唆されそうです。
そしてその増加は、神経細胞
の突起部分で顕著に起こってい
ることを初めて突き止めました。
この発見から、アルツハイマー
病では、Aβ の集合体が、神経
細胞に作用し、神経突起部でBA
CE1の上昇をきたすこと、その
結果、BACE1の活性が上がり、
より多くのAβ が産生されるよ
うになる悪循環メカニズムが、
形成されていることが判明した
ということです。
この悪循環のメカニズムは、
アルツハイマー病の発病のプロ
セスや、病状の進行に関わって
いることが考えられます。また、
治療の観点からも、極めて重要
な知見であるとして今後の研究
に期待が寄せられています。

アルツハイマー病の研究開発に

ついての動画です。



 
 
常勝の城将の上昇志向。笑

 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
2】 日本の多くの高齢者が誤嚥性肺炎のリスク を保持

 
 
 
 
 
私たちは、普段何げなく食べ
物を食べ、飲み物をのみ込んで
います。しかし、この動作には
多くの筋肉の動きやその指令を
出す脳の働きが必要となります。
この動作が正しく行えなくなっ
た状態を嚥下障害(えんげしょ
うがい)といい、これによって
食べ物や飲み物だけでなく唾液
(だえき)や分泌物がのどから
食道に送られずに誤って気管や
気管支内に落ち込んでしまう事
を誤嚥(ごえん)といいます。

誤嚥性肺炎とは、誤嚥によっ
て細菌が食べ物、唾液、胃液等
といっしょに肺に流れ込んで生
じる肺炎のことを指します。
日本は現在、全人口の25%
以上を、高齢者が占める超高齢
社会と呼ばれていますが、多く
の高齢者が誤嚥性肺炎の危険を
もっています。 それは、嚥下
障害を引き起こす原因となって
いるのが高齢者になると増える
脳卒中や、呼吸器疾患、消化器
疾患、さらに高齢者が服用する
多くの薬だからです。

また、誤嚥性肺炎は再発を繰
り返す特徴があります。誤嚥を
繰り返すことによって、はじめ
の頃は誤嚥により生じていた
むせがみられなくなり(不顕性
誤嚥〈ふけんせいごえん〉)、
さらに体の中に耐性菌が発生し、
治療に抵抗性をもつことで治療
困難になることが多く、高齢者
の主たる死亡原因となっていま
す。

2011年には、肺炎が日本
人の死亡原因の第3位となり、
脳血管疾患にとって代わりまし
た。今後ますます高齢化が進む
中で、高齢者の肺炎に対しては、
治療ではなくその予防が大切と
なります。それには、嚥下障害
や誤嚥などのサインを見逃さな
いことです。

誤嚥性肺炎を発症する前後に
は、発熱、せき、喀痰(かくた
ん)などの一般的な肺炎の症状
は訴えずに、何となく元気がな
い、倦怠(けんたい)感を訴え
ることがあります。他には食事
中のむせ込みやのどのごろつき、
食後のむかつき症状がある、
食事に時間がかかるなども疑わ
しい症状です。本人だけでなく、
周囲も注意を払う必要がありま
す。

誤嚥性肺炎について解説している

動画です。



 
 
 
高齢者の恒例の集会。笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 
 
アルツハイマー病の発病や
病態進行プロセスに、蛋白分解
酵素「βセクレターゼ(BACE1
)」の異常が関わる悪循環メカ
ニズムが潜んでいることを発見
したのは、偉大な業績と言える
でしょう。更なる研究でアルツ
ハイマー病の根本的な治療薬の
出現に期待したいと思います。
誤嚥性肺炎は、とくにアルツ
ハイマー型認知症の末期に起こ
るとされています。私が経験し
た、アルツハイマー型認知症の
患者さんのほとんどが、誤嚥性
肺炎で亡くなっていることを申
し述べたいと思います。 つい
最近も、誤嚥性肺炎を繰り返し、
そのたびに抗生物質の投与で乗
り切ってきた患者さんが、最期
に心肺停止で亡くなるという事
があったばかりです。

鄭氏が停止線を踏み越えた。


 
 
 
 
 
************************

このメールマガジンは以下の配信システムを利用して
発行しています。
解除の手続きは下記ページよりお願い致します。
「まぐまぐ」www.mag2.com/m/0000121810.html
(イジニイワト)

発行者名  医療法人永徳会 皿沼クリニック院長
藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
運営サイト www.eitokukaisalanuma.or.jp/ ご意見・ご感想・励ましのお便りお待ちしております。
sara2162@atlas.plala.or.jp このマガジンの掲載記事を無断で転載・使用すること
を禁じます。
ただしお友達への転送はご自由はご自由です。
このエントリーをはてなブックマークに追加 
 

コメント