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2016-10-04 00:03:00

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診療マル秘裏話  号外Vol.407 平成27年12月2日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
 
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目次

1)記憶愁訴高齢女性は認知機能障害等のリスク高
2)band3膜蛋白質の立体構造を原子レベルで解析

 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 記憶愁訴高齢女性は認知機能障害等のリスク高

 
 
 
 
 
米国神経学会(AAN )は10月
28日、記憶愁訴のある高齢女性
は数十年後に、記憶障害や認知
機能障害と診断されるリスクが
高いことを示唆する最新の研究
結果を紹介しました。Neurology
誌オンライン版に掲載されまし
た。

研究では、平均年齢70歳の認
知症のない女性1107人を対象に、
「他の人よりも記憶障害が多い
と感じるか」という質問を18年
間で数回調査しました。 調査
最終に記憶障害検査を実施し、
記憶障害あるいは、認知障害の
有無について診断しました。
教育年数、うつ症状、高血圧、
糖尿病、脳卒中および心疾患等
のその他の重要因子についても
考慮しています。

調査開始時に記憶愁訴があっ
た女性は89人(8%)でした。
記憶障害もしくは、認知機能
障害と診断されるリスクは、
調査開始時に記憶愁訴のあった
女性の方で70%高かったそうで
す。 また、調査終了の10年前
および4年前の記憶愁訴の有無
で同様に比較すると、10年前で
は記憶愁訴のあった女性の方が
90%、終了4年前では3倍診断さ
れるリスクが高いという結果が
でました。

研究著者のAllison Kaup氏は、
「数年でも将来の認知機能障害
や記憶障害の初期兆候として
高齢の記憶愁訴には注意すべき
というエビデンスが得られた」
と述べています。また、今回の
研究は対象者が、ヨーロッパ系
米国人女性のみだったため、こ
の研究結果は男性や他の人種や
民族に一般化することはできま
せん。

記憶のメカニズムと記憶障害に

ついて解説している動画です。



 
 
 
研究の対象者が対照を見て、
大勝を確信した。笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 band3膜蛋白質の立体構造を原子レベルで解析

 
 
 
 
 
京都大学は11月6日、岩田想
同大医学研究科教授、濱崎直孝
長崎国際大学薬学部客員教授ら
が、ヒトの赤血球における酸素
の輸送に重要な役割を担ってい
る「band3」(バンド3)という
膜蛋白質の立体構造を原子レベ
ルで解析することに成功したと
発表しました。この研究成果は、
米科学誌「Science」に11月6日
付で掲載されています。
血液中に含まれる赤血球は、
酸素を肺から体内に循環してい
ます。これまでの研究では、赤
血球は血液中の二酸化炭素を取
り込み、赤血球内で重炭酸イオ
ンと水素イオンに分解し、赤血
球内のpHを変化させることによ
りヘモグロビンに結合した酸素
の放出を促すことが分かってい
ました。
赤血球の膜(赤血球膜)に
存在する膜蛋白質のバンド3は、
赤血球内で生成した重炭酸イオ
ンを外に放出し、代わりに塩素
イオンを取り込む「交換輸送」
を担っており、赤血球が適切な
量の酸素を組織へ供給するのに
欠かせない役割を担っています。
研究グループは、抗体フラグ
メントを結晶化の促進因子とし
て用いる独自技術により、ヒト
のバンド3を結晶化することに
成功しました。その立体構造を
原子レベルで解明しました。得
られた立体構造は、赤血球膜を
貫通する7本のヘリックスの束
でドメインを構成し、2つのド
メインが逆向きに繰り返す構造
を持っていたということです。
このような、2つのドメイン
構造は、アミノ酸配列はあまり
似ていないものの、ウラシル輸
送体の立体構造と似ていること
が明らかになりました。そこで
バンド3と、ウラシル輸送体の
立体構造を詳しく比較したとこ
ろ、片方のドメイン(コアドメ
イン)が動くことで、バンド3
は塩素イオンを取り込み、重炭
酸イオンを放出することが示唆
され、赤血球の疾患に関係する
変異がこのコアドメインに集中
して存在することも明らかにな
ったとしています。
赤血球の酸素や二酸化炭素の
運搬機構や遺伝性貧血等の血液
疾患の解明がさらに進むことで、
将来、バンド3の機能を制御す
るための薬剤の分子設計や人工
血液の開発などにもつながる事
が期待されます。

膜蛋白質及び膜受容体の構造の

解明について解説している動画

です。



 
 
 
雪渓で、薬剤の分子設計を思
い出す。笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
数年でも将来の認知機能障害
や、記憶障害の初期兆候として
高齢の記憶愁訴には注意すべき
という結論が得られた事を今後
の認知症診療に生かして頂きた
いものです。
ヒトの赤血球に、おける酸素
の輸送に重要な役割を担ってい
る「band3」(バンド3)という
膜蛋白質の立体構造を原子レベ
ルで解析することに成功した事
は、偉大な業績と言えるでしょ
う。この成果をバンド3の機能
を制御するための、薬剤の分子
設計や、人工血液の開発などに、
ぜひ活かして頂きたいものです。

懐石料理の解析。笑

 
 
 
 
 
 
 
 
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