2016-09-29 00:56:22

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診療マル秘裏話　 号外Vol.403　平成27年11月28日作成
作者　医療法人社団　永徳会　藤田　亨

 
 
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目次

1)ﾒﾗﾉｿｰﾑの分解で蛋白質分解酵素ｶﾃﾌﾟｼﾝＶが関与
2)2014年実施の人工妊娠中絶が、過去最少を更新

 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 ﾒﾗﾉｿｰﾑの分解で蛋白質分解酵素ｶﾃﾌﾟｼﾝＶが関与

 
 
 
 
 
 
富士フイルムは、シミの原因
となるメラニン色素を含む細胞
小器官である「メラノソーム」
が表皮細胞（ケラチノサイト）
で分解される際に、蛋白質分解
酵素「カテプシンＶ」が関与し
ているという新たな知見を見い
だしました。今回得られた研究
成果を、機能性化粧品の開発に
応用します。

カテプシンＶは細胞内の消化
器官「ライソソーム」に存在す
る酵素で、その量が減少すると
ケラチノサイトにメラノソーム
の蓄積が多くなり、ケラチノサ
イトの細胞分裂が抑制される事
を確認しました。カテプシンＶ
の増減がターンオーバーによる
メラニンの排出に関与している
ことを示唆しているということ
です。

また、米ぬか脂質に含有され
る成分「オリザノール」に、カ
テプシンＶ産生促進作用とメラ
ノソーム分解促進作用がある事
を確認しました。オリザノール
を世界最小クラスの２０ナノメ
ートルサイズで安定的に分散し
た「ナノオリザノール」の開発
に成功し、粒子径を小さくする
ことで、皮膚への浸透性向上が
期待できるとしています。

同社は従来、ケラチノサイト
内でメラノソームが分解する事、
さらにその分解にはライソソー
ムが関与していることを明らか
にしており、そのメカニズムに
ついて研究を進めてきました。
培養ケラチノサイトでメラノソ
ーム構造蛋白「ｇｐ１００」が
分解されること、さらにメラノ
ソームがライソソームに取り込
まれることを確認しました。
今回、メラノソームが分解さ
れる機構を検証するため、ライ
ソソームが持つさまざまな消化
酵素の中でカテプシンＶに着目
しました。カテプシンＶがケラ
チノサイトに受け渡されたメラ
ノソーム周辺に存在することが
報告されており、メラノソーム
の分解に関与するのではないか
と考えて実験に取り組みました。

米油に含まれるγーオリザノール

について解説している動画です。



 
 
 
 
機構の話を聴こう。笑

 
 
 
 
 
 
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2】 2014年実施の人工妊娠中絶が、過去最少を更新

 
 
 
 
 
２０１４年度に全国で実施さ
れた人工妊娠中絶が１８万１９
０５件だったことが、厚生労働
省の集計で分かりました。前年
度より４３４８件（２．３％）
減少し過去最少を更新しました。
母体保護法などで都道府県知
事に届け出が義務付けられてい
る妊娠２２週未満の中絶件数が
対象となります。
中絶は、女性のからだと心に
さまざまな影響をもたらします。
やむをえない選択であっても、
中絶手術の内容やリスクについ
て知っておきましょう。　また
中絶をくり返すと、将来の妊娠
にも影響することがあります。
パートナーともよく話し合い、
避妊の知識をしっかり身につけ
ておくことも大切です。
法律（「母体保護法」）で中絶
が認められているのは、次のケ
ースです。
１．母体の健康上の理由、ある
いは経済上の理由がある場合。
２．レイプ被害などによる妊娠
の場合。
中絶手術を受けられるのは、
妊娠22週未満（21週６日）まで
です。妊娠初期（12週未満）と、
それ以降とでは手術方法が異な
り、母体に与える影響にも違い
があります。もし中絶を選択す
るなら早く決断するほうが負担
は少なくなります。
月経が遅れ、「妊娠かな」と思
ったときは、すでに妊娠4週～7
週になっているケースがほとん
どです。（市販の妊娠判定薬で
は子宮外妊娠などを見逃す場合
があるので、かならず病院で再
確認して下さい）。

人工妊娠中絶手術についての

動画です。



 
 
 
 
藩邸で、殿様の判定を聞く。
笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
シミの原因となる、メラニン
色素を含む細胞小器官である
「メラノソーム」が表皮細胞
（ケラチノサイト）で分解され
る際に、蛋白質分解酵素「カテ
プシンＶ」が関与しているとい
う新たな知見が得られたのは、
素晴らしい業績です。米の胚芽
や、米ぬかに含まれるオリザノ
ールを世界最小クラスの２０ナ
ノメートルサイズで、安定的に
分散した「ナノオリザノール」
の開発に成功したのも画期的な
業績と言えましょう。オリザノ
ールには、多彩な生理作用が、
あることが分かっています。
化粧品への応用だけではなく
多彩な生理作用の全容解明に、
邁進して欲しいものです。
２０１４年度に全国で実施さ
れた人工妊娠中絶が過去最少を
更新したのは、本当に喜ばしい
ことです。　一旦妊娠したら、
色々な壁は、あっても、女性が
子供を産んで、育てようという
努力の現れではないかと私は、
考えています。

交信の更新を行った。笑

 
 
 
 
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藤田　亨
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