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2016-07-30 01:47:13

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診療マル秘裏話  号外Vol.351 平成27年9月28日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
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目次

1)TGF-βとリンパ球の制御性T細胞を吸着・除去する,カラム
2)ω-3系不飽和脂肪酸の摂取量多で乳ガンリスクが低

 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 TGF-βとリンパ球の制御性T細胞を吸着・除去する,カラム

 
 
 
 
 
 
東レは医薬・医療事業で腫瘍
免疫領域への参入を目指します。
滋賀医科大学病理学講座の小笠
原一誠教授、大阪鉄道病院の
上田祐二病院長らと免疫機能を
抑制するTGF-βと呼ばれる
蛋白質と、リンパ球である制御
性T細胞(Treg細胞)の
両方を選択的に吸着・除去する
血液循環カラムを共同で開発し
ました。TGF-β、Treg
細胞を取り除くことで免疫機能
が回復し、細胞傷害性T細胞
(CTL)が、ガン細胞を攻撃
できるようになると期待されて
います。 ラットを使った動物
試験で、効果を確認しており、
来年度中にも、治験への移行を
決定し、2017年度中にも、
治験を開始したい考えだそうで
す。

東レの繊維技術、血液浄化
技術を活用して開発しました。
TGF-βを選択的に吸着する
繊維を、カラムに充填してあり
ます。繊維には、TGF-βに
結合する合成レセプターを担持
させています。ガン患者さんの
血液を体外に取り出し、カラム
に通した後に患者さんの体内に
戻します。

ガンの微小環境では、ガン
細胞が、TGF-βを放出し、
ガン細胞を攻撃する、CTLの
攻撃を回避しています。TGF
-βはCTLと、CTLの活性
化を助ける、ヘルパーT細胞の
分化を阻害し、CTLの活性化
を抑制するTreg細胞の分化
を促進するといわれています。

東レなどが、開発した新しい
カラムは、ガン患者さんの血液
からTGF-βとTreg細胞
の複合体を選択的に吸着して取
り除きます。免疫機能のブレー
キ役として働いているTGF-
βとTreg細胞の濃度を低減
することでCTLが活性化し、
抗腫瘍効果を発揮すると期待さ
れています。

担ガンラットモデルを使用し
た試験で延命効果が確認できて
います。現在、治験に開始に向
けて繊維に担持する合成レセプ
ターの改良を進めています。
来年中にも治験に移行できるか
どうか判断する方針だそうです。

将来的には、抗PD-1抗体
など、腫瘍免疫治療薬との併用
療法の開発も検討していきます。

東レで医薬・医療事業を統括
する村山良専務取締役は「腫瘍
免疫分野の期待は大きい。次世
代の血液浄化システムとして、
開発を加速していきたい」と述
べています。

制御性T細胞に関する動画です。



 
 
 
 
 
ジョーカーを浄化する。笑

 
 
 
 
 
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2】 ω-3系不飽和脂肪酸の摂取量多で乳ガンリスクが低

 
 
 
 
 
 
国立ガン研究センターの多目
的コホート研究チームによる、
不飽和脂肪酸の摂取量と乳ガン
との関連について調査結果が、
まとまりました。それによると、
エイコサペンタエン酸(EPA)
やドコサヘキサエン酸(DHA)
といったn-3系不飽和脂肪酸
の摂取量が多いと、ホルモン受
容体陽性の乳ガンに罹るリスク
が低い傾向がみられました。
またn-6系不飽和脂肪酸の
摂取量が多いと、乳ガンのリス
クが高まることも分かりました。

研究チームは1990年から
始まった疫学研究として岩手、
秋田、長野、沖縄等9つの保健
所管内に在住の45~74歳の
女性約3万8000人を対象に、
2011年末まで14年間に、
わたる追跡調査を行いこの調査
に基づき、不飽和脂肪酸摂取と
乳ガン患者さんとの関連を分析
しました。コホート調査は疫学
調査手法の1つです。

14年間の間に乳ガンと診断
されたのは、556人でした。
1995年と98年に実施した
アンケート回答をもとに、不飽
和脂肪酸の多い魚、EPA、D
HA、ドコサペンタエン酸(D
PA)などを含むn-3系不飽
和脂肪酸、それにn-6系不飽
和脂肪酸などを摂取量別にグル
ープ分けしグループ間の乳ガン
罹患リスクを比較しました。

分析にあたり、これまでも、
実施している乳ガンに関連する
他の要因、例えば、出産回数、
喫煙、飲酒などといったグルー
プとの結果に影響が出ないよう
に配慮し不飽和脂肪酸との関連
にだけ絞り込みました。

乳ガンには、ホルモン依存性
と非依存性が知られる。今回の
分析は、この有無も調べ、ホル
モン受容体陽性(エストロゲン
受容体とプロゲステロン受容体
がともに陽性)乳ガンにおいて、
EPA、DHA、DPAそれ
ぞれの摂取量が多いグループに
は、ガンリスクが低くなる傾向
が示されたということです。
一方、n-6系不飽和脂肪酸
の摂取量が多いグループは、最
も少ないグループに比べ、2・
94倍リスクが高まる傾向にあ
ることが分かったとしています。

n-6系不飽和脂肪酸にはリ
ノール酸、アラキドン酸などが
あります。 動脈硬化の予防や
免疫調整機能などが研究報告さ
れていますが、ホルモン受容体
陽性の乳ガンには好ましくない
作用が、みられたといえます。
国内における乳ガンの罹患率
は増加傾向にあり、食事との関
連性はよく分かっていません。
基礎研究によれば、n-3不
飽和脂肪酸には特定のガン細胞
の増殖を抑制する効果が、n-
6系不飽和脂肪酸にはガン細胞
の増殖促進させる可能性のある
ことが示唆されています。しか
し先行の欧米での疫学調査では、
かならずしも一致した結果が得
られず、まして日本人を対象と
する研究報告もこれまで、ほと
んどありませんでした。

えごま油(ω-3系不飽和脂肪酸)

の摂取の仕方に関する動画です。



 
 
 
 
幼生の研究を要請する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
免疫機能を抑制するTGF-
βと呼ばれる蛋白質と、リンパ
球である制御性T細胞(Tre
g細胞)の両方を選択的に吸着・
除去する血液循環カラムが開発
されTGF-β、Treg細胞
を取り除くことで、免疫機能が
回復し、細胞傷害性T細胞
(CTL)が、ガン細胞を攻撃
できるようになるというのは、
画期的な発見と言えましょう。
今後の臨床試験に期待したいと
思います。
n-3系不飽和脂肪酸の摂取
量が多いと、ホルモン受容体
陽性の乳ガンに罹るリスクが低
い傾向がみられ、n-6系不飽
和脂肪酸の摂取量が多いと、乳
ガンのリスクが高まることが分
かったのは、素晴らしい業績で
あると言えます。乳ガン以外の
ガンでも、確かめて頂きたい物
です。

掛かる費用と罹るリスクを、
天秤にかける。笑
 
 
 
 
 
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