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2016-07-29 01:29:08

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診療マル秘裏話  号外Vol.350 平成27年9月27日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
 
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目次

1)難病「多発性硬化症」の新薬開発に繋がる成果
2)「ザザムシ」という食用水生昆虫の糸の遺伝子

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 難病「多発性硬化症」の新薬開発に繋がる成果

 
 
 
 
 
脳内の神経回路を覆う細胞膜
が損傷した際、細胞膜再生のブ
レーキ役となる蛋白質と、それ
を解除するために神経細胞から
分泌される別の蛋白質の存在と
役割を愛知県岡崎市の自然科学
研究機構・基礎生物学研究所の
野田昌晴教授(62)らの研究
グループがマウスを使った実験
で突き止めました。細胞膜が失
われてかかる難病「多発性硬化
症(MS)」の新薬開発につな
がる可能性があるそうです。

研究結果は、米国の神経科学
誌「ジャーナル・オブ・ニュー
ロサイエンス」に掲載されまし
た。

この細胞膜は「髄鞘(ずいし
ょう)」と呼ばれ、脳細胞の一
種「オリゴデンドロサイト」が
神経回路を覆うまでに成長した
部分です。 研究グループは、
細胞膜に育つ前の幹細胞の中に
存在する蛋白質「PTPRZ」
が、オリゴデンドロサイトから
細胞膜への発達を妨げるブレー
キ役の物質であることを確認し
ました。

遺伝子操作で脳内のPTPR
Zを欠いたマウスを作製しまし
た。正常なマウスとともに細胞
膜を破壊する毒物を与え、自然
再生する過程を比べると、PT
PRZを持たないマウスの方が、
正常なマウスより1週間で2倍、
3週間で1.5倍の速さで再生
しました。

このブレーキを解除する役割
を果たす蛋白質が「プレイオト
ロフィン」で、正常なマウスの
脳細胞を培養し、水に溶かした
プレイオトロフィンを与えると、
オリゴデンドロサイトの成長は
10日間で1.5倍の速さにな
りました。

過去の研究から、PTPRZ
はプレイオトロフィンと結合す
ると働かなくなることは分かっ
ていました。今回の実験で、P
TPRZが細胞膜への発達のブ
レーキ役、プレイオトロフィン
が解除役と判明しました。

野田教授は「脳内の髄鞘が失
われて起こるMSには、再生を
妨げるPTPRZの働きを抑え
ることが、有効な治療法になる
のではないか」と話しました。

多発性硬化症(MS) 厚生
労働省が定める難病の一つです。
脳内の神経回路の情報伝達を高
速化する細胞膜が壊れ、手足の
まひや視力低下などの障害を引
き起こします。原因は分かって
いませんが、男性より女性の方
がかかりやすく、20〜30代
の発症が多いことが知られてい
ます。厚労省の統計では国内に
1万7000人の患者がいます。
落語家の林家こん平さんが患っ
たことで認知度が高まりました。

 
 
多発性硬化症について解説して

いる動画です。

 


 
 
 
 
 
硬貨が降下する現象を効果的
に把握した。笑

 
 
 
 
 
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2】 「ザザムシ」という食用水生昆虫の糸の遺伝子

 
 
 
 
 
信州大繊維学部の研究グルー
プが、長野県内で「ザザムシ」
として食用にされる水生昆虫が
吐き出す糸の遺伝子を、初めて
発見しました。蛋白質でできた
糸は水中で固まって接着力があ
ります。大量生産できれば、新
しい生物由来の繊維「ざざむし
シルク」として、手術用の器材
や再生医療分野に、応用できる
可能性があるということです。
研究成果は8月28日、オラ
ンダの生化学分野の学術雑誌に
掲載されました。

ザザムシはカワゲラ、トビケ
ラなどの水生昆虫の幼虫を食用
とする時の総称です。同県伊那
地方などで、主につくだ煮や揚
げ物などにして食べられます。
グループは県内各地の比較的
浅い川にすむ体長約2~3セン
チのヒゲナガカワトビケラとい
う種類を研究用に用いました。

幼虫は体内に、糸の元となる
蛋白質を持ち、口から水中に吐
き出すと繊維状になります。糸
は接着力があり、身にまとった
糸に小石をくっつけて、幼虫や
さなぎを守っています。また近
くに糸で作った網を備え、落ち
葉や微生物を捕らえて食べてい
るそうです。網は川の流れでも
壊れない強度があります。

糸をつくる主な蛋白質(Sm
sp)は4種類あるとされ、4
種類のうち2種類はほかに類似
のものが報告されていない未知
の蛋白質でした。 グループは、
蛋白質の設計図となる遺伝子の
配列を読み取るなどして特性を
調べました。

グループはさらに、大腸菌に
遺伝子を導入して人工的に蛋白
質を作らせることにも成功しま
した。新井亮一助教は「工学的
な大量生産に向けた第一歩」と
話しています。将来的には止血
剤や縫合糸などの医療用や再生
医療で細胞培養を助けるための
材料に応用できる可能性がある
ということです。

ザザムシの調達から料理について

の動画です。



 
 
 
法号があれども、外科医が足
りず縫合できない。笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
脳内の神経回路を覆う細胞膜
が損傷した際、細胞膜再生のブ
レーキ役となる蛋白質と、それ
を解除するために神経細胞から
分泌される別の蛋白質の存在と
役割が解明されたのは、すばら
しい業績です。更に、この現象
が多発性硬化症の発症と関係し
ていることから、多発性硬化症
の治療薬につながる可能性がで
てきたようです。 今まで全く
多発性硬化症の原因が分かりま
せんでしたので、大きな進歩と
言えましょう。
蚕の糸は、絹織物となり、カ
ワゲラ、トビケラ等の水生昆虫
の幼虫が出す糸も将来的には、
止血剤や縫合糸などの医療用や
再生医療で細胞培養を助けるた
めの材料に応用できる可能性が
出てきたのは、喜ばしいことで
す。自然は、なんと巧妙に強度
に富む糸を虫たちに作らせるの
かと感心致しました。クモの糸
もまたしかりであると思いだし
ました。

彗星のように現れた水生昆虫
の糸。笑

 
 
 
 
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