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2016-07-22 01:47:15

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診療マル秘裏話  号外Vol.344 平成27年9月20日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
 
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目次

1)胎生期の脳の形成メカニズムの一端を解明
2)腫瘍の発育に関係する、低分子量G蛋白質

 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 胎生期の脳の形成メカニズムの一端を解明

 
 
 
 
 
 
慶応大学は8 月26日、同大学
医学部解剖学教室の仲嶋 一範
教授らの研究チームが、マウス
を用いた研究により、胎生期に
おける、脳の形成メカニズムの
一端を解明したと発表しました。
同研究ではマウスの子宮内胎児
の脳で、次々に誕生する抑制性
神経細胞に遺伝子を導入して光
らせることにより、脳深部で生
まれた神経細胞が脳内でどのよ
うに移動し、脳を形成するかを
明らかにしたということです。
なお、同研究成果は、米国
総合学術雑誌「Proceedings of
the National Academy of
Sciences of the United
States of America」オンライ
ン版に掲載される予定です。
脳の中でも特に記憶や学習、
情動などの高度な機能を担って
いる部分が大脳です。大脳が出
来上がる胎生期では、神経細胞
は脳の深部で誕生し、さまざま
な場所に移動することで大脳の
形が作られます。特に、抑制性
神経細胞は、興奮性神経細胞と
比較し、移動する距離が長く、
脳の中の広い領域に、分布する
ため、各領域に、バランスよく
配置されるためには抑制性神経
細胞が、自らの目的地を適切に
選択して、移動していくこと
が重要です。しかし、これまで
その移動先を選択するメカニズ
ムは明らかになっていませんで
した。
今回研究グループは、子宮内
胎児脳電気穿孔法を用いてマウ
スの視索前野に遺伝子導入し、
そこで誕生する神経細胞を光ら
せて可視化することにより神経
細胞がどのように移動するかを
観察しました。 可視化された
神経細胞は、細いルートを束に
なって連なるように、移動し、
将来扁桃体になる領域に向かっ
て動いていくことを観察しまし
た。更に、その移動経路の途中
の基底核原基と呼ばれる領域に
入る辺りから、ぱらぱらと束か
ら離れるようにして一部の神経
細胞が、移動方向を変えて大脳
皮質に向かっていくことを発見
したということです。
更に、尾側細胞移動経路に強
く発現が認められるCOUP-TFII
という転写因子に着目しました。
COUP-TFII は、扁桃体に移動し
た神経細胞には発現が強く認め
られましたが、大脳皮質に移動
した神経細胞には発現が、ほと
んど認められませんでした。こ
のことから、COUP-TFII が視索
前野由来の神経細胞を大脳皮質
と扁桃体に振り分けるスイッチ
のような役割をしている可能性
を想定し、検討しました。
その結果、COUP-TFII が視索
前野に由来する抑制性神経細胞
が大脳皮質に向かうか、扁桃体
に向かうかの分子スイッチとな
っていることが明らかとなり、
この際、COUP-TFII によって
発現が誘導されるニューロピリ
ン-2という受容体分子が、実際
の主なスイッチ機能を担ってい
ることも明らかになったという
ことです。
近年、興奮性神経細胞と抑制
性神経細胞のバランスの異常が
統合失調症、自閉症、てんかん
等の精神神経疾患と関連してい
る可能性が注目されています。
今後、研究グループは、研究で
明らかになった大脳皮質と扁桃
体への抑制性神経細胞の分配
制御のしくみが、これらの疾患
と関係している可能性を検討し
ていくとしています。 今回の
成果を足がかりに、様々な精神
神経疾患の原因究明につながる
ことが期待されます。

危険ドラッグや麻薬の危険性と

脳内麻薬について解説している

動画です。



 
 
 
 
救命センターでの治療のあと、
病理解剖で死因が究明された。


 
 
 
 
 
 
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2】 腫瘍の発育に関係する、低分子量G蛋白質

 
 
 
 
 
 
筑波大学は8 月25日、遺伝子
改変マウスを用いた解析を行い、
血管内皮細胞に発現する低分子
量G 蛋白質Arf6が、腫瘍血管
新生において重要な役割を果た
しており、腫瘍の成長に深く関
わっていることを明らかにした
と発表しました。これは、同大
学医学医療系の本宮綱記助教、
船越祐司助教、金保安則教授ら
の研究グループと、国立循環器
病研究センター研究所の福原
茂朋室長・望月直樹部長の細胞
生物学グループ他との共同研究
によるものです。 なお、この
研究の成果は8月4日付で、オン
ライン科学雑誌  「Nature
Communications」に公開されて
います。

腫瘍の成長には、血液からの
酸素や栄養素の供給が不可欠で
す。そのため、ガン細胞は血管
誘導因子を放出することで、
周囲の既存血管から毛細血管を
新生させて腫瘍に進入させる
「腫瘍血管新生」を誘導します。
腫瘍血管新生の抑制により腫瘍
の成長を阻害できるため、現在
までにさまざまな腫瘍血管新生
阻害剤が開発されてきました。
しかし、現在臨床応用されてい
る腫瘍血管新生阻害剤は、その
治療効果が限定的であり、より
効果的な抗ガン剤の開発が必要
とされています。

同研究グループは、細胞内
小胞輸送や細胞運動を制御する
低分子量G 蛋白質のArf6に着目
しました。血管内皮細胞のArf6
遺伝子欠損マウスを用いた個体
レベルの解析により、Arf6が、
腫瘍血管新生に重要な役割を果
たすことを明らかにしました。

さらに、Arf6は、ガン細胞が
分泌する肝細胞増殖因子(HGF)
により誘導される腫瘍血管新生
を制御していることが判明しま
した。さらに、HGF シグナルの
下流ではGrp1と呼ばれる蛋白質
がArf6の活性化に寄与しており、
活性化したArf6は接着分子であ
るb1 integrin の細胞膜への
輸送を制御することで腫瘍血管
新生に関与することを明らかに
したということです。

今回の研究で得られた知見は、
Arf6シグナル伝達系を標的とし
た新たな腫瘍血管新生阻害剤
の開発に繋がることが期待され
ます。また、Arf6は乳ガン細胞
にも発現しており、ガン転移に
重要な役割を果たしていること
が報告されています。この報告
と今回の研究で、得られた研究
結果から、Arf6シグナル伝達系
をターゲットにして、腫瘍血管
新生とガン転移の両者を同時に
阻害できる革新的な抗ガン剤の
開発に繋がる可能性があるとい
うことです。今後は、このよう
な革新的な、抗ガン剤の創成を
目指して、研究を展開して行く
予定だとしています。

血管新生療法についての動画

です。



 
 
 
天海和尚が天界で転回して、
展開した。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
胎生期における脳の形成メカ
ニズムの一端が解明されたのは、
画期的な業績といえましょう。
この知見をもとに、ぜひ精神
疾患の原因究明につなげて頂き
たいと思います。
血管内皮細胞に発現する低分
子量G 蛋白質Arf6が、腫瘍血管
新生において重要な役割を果た
しており、腫瘍の成長に深く関
わっていることが解明されたの
は、素晴らしい業績といえまし
ょう。更に、今回の研究で得ら
れた知見を、Arf6シグナル伝達
系を標的とした新たな腫瘍血管
新生阻害剤の開発に繋げて欲し
いものです。

主要な腫瘍の成長に関係する
因子。笑

 
 
 
 
 
 
 
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