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2016-07-17 01:58:20

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診療マル秘裏話  号外Vol.340 平成27年9月15日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
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目次

1)突発性肺線維症の治療薬で初、分子標的治療薬
2)EBウイルス起源の自己免疫疾患の発症の原因蛋白質

 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
1】 突発性肺線維症の治療薬で初、分子標的治療薬

 
 
 
 
 
日本ベーリンガーインゲルハ
イム(BI)はこのほど、突発
性肺線維症(IPF)の効能・
効果で製造販売承認を取得した
チロシンキナーゼ阻害剤/抗
線維化剤「オフェブカプセル」
(一般名・ニンテダニブ)につ
いて都内で記者発表会を開催し
ました。青野吉晃社長は、「I
PFの死亡率は多くのガン種を
超えているものの、治療法は限
られていた。 全く新しい治療
選択肢を提供できることを誇り
に思う」と話しました。

ニンテダニブは、IPF治療
で初めての分子標的治療薬です。
血小板由来増殖因子受容体(P
DGFR)線維芽細胞増殖因子
受容体(FGFR)など肺線維
症の発症に関わるとされる受容
体に結合します。米国では昨年、
米国食品医薬品局(FDA)か
らIPF治療を適応として承認
を取得、欧州でも、今年1月に
欧州委員会(EC)から承認を
取得しています。日本ではまず
IPFの適応症で、先月3日に
厚労省から製造販売承認を取得
しましたが大腸ガン、非小細胞
肺ガンでも第3相臨床試験(P3
試験)を実施しており、抗ガン
剤としても、価値を高めます。
欧州では昨年末、ドセタキセル
との併用で、初回化学療法を受
けた、局所進行/転移性および
局所再発非小細胞肺腺ガン(N
SCLC)の成人患者での適応
でも承認を取得しています。

IPFは、慢性かつ進行性の
線維化を伴う原因不明の慢性型
間質性肺炎の1つで、予測不能
で多様な臨床経過をたどる重度
の致死的な肺疾患です。診断後
の生存期間の中央値は2~3年
とされており、国内患者数は1
万3000人と推定されていま
す。

特発性間質性肺炎について解説

している動画です。



 
 
 
勝負での勝ちが価値を高める。


 
 
 
 
 
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2】 EBウイルス起源の自己免疫疾患の発症の原因蛋白質

 
 
 
 
 
成人の多くが感染している「
EBウイルス」が、まれに引き
起こす重い免疫疾患の発症に関
わる蛋白質を特定したと、大阪
大と米ハーバード大の共同チー
ムが発表しました。

創薬が期待される成果で、25
日の米科学アカデミー紀要
(電子版)に、論文が掲載され
ます。

EBウイルスは、幼少期に
感染することが多く、体内の
免疫細胞に入り込んで持続感染
します。成人の9割以上が感染
していますが、ほとんどは無症
状か軽症です。 ただ、まれに
全身の臓器に炎症が生じる
「全身性エリテマトーデス」や、
視覚障害などが起きる神経難病
「多発性硬化症」等の重い免疫
疾患を引き起こす一因になると
されています。

チームはマウスを使った実験
でウイルスに感染し、免疫疾患
を起こした状態を再現しました。
その結果、ウイルスが作り出す
蛋白質が免疫細胞内で活発に働
いて異常な免疫細胞が増え、そ
の一部が自分の体の組織を攻撃
していることを確かめました。

チームの安居輝人・阪大免疫
学フロンティア研究センター准
教授は「今回、特定した蛋白質
の働きを抑える化合物を探し、
治療法や予防法の開発につなげ
たい」と話しています。

EBウイルスについて解説している

動画です。



 
 
 
再現は、際限なく続く。笑

 
 
 
 
 
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編集後記

 
突発性肺線維症(IPF)の
治療薬が世に出たのは、大きな
功績といえましょう。何しろ、
突発性肺線維症(IPF)とい
う病気は、ステロイド大量療法
しか治療法が無く、その成績は
非常に悪く、診断後の生存期間
の中央値は2~3年であるとい
う、凄まじく予後の悪い病気で
あることが知られていました。
この病気になったら、生きて
いられないと言われています。
私が研修医の時、リウマチ科
で、突発性ではなく、膠原病が
原因で起こる肺線維症の患者さ
んを担当したことがあります。
入院する時は、歩いて入院し
たのに、すぐに低酸素血症とな
り、ステロイド大量療法を行っ
たものの、薬石効なく、数か月
で、亡くなってしまいました。
何と進行の早い病気かと本当に
驚きました。その治療薬がガン
の治療にも既に使われていると
いうのは、非常に感慨深いもの
があります。
EBウイルスの持続感染が、
自己免疫性疾患を引き起こして
いるというだけでも、驚きなの
に、さらにその自己免疫性疾患
を引き起こしている蛋白質まで
特定されるとは、いやはや凄ま
じい医療医学の進歩であると、
驚嘆致しました。EBウイルスは、
伝染性単核球症という病気を引
き起こしますが、リンパ節腫脹
などの感冒症状を起こすのみで
その後の自己免疫性疾患の導火
線になっていようとは、夢にも
思いませんでした。真実は小説
より奇なりとは、このことを言
うのでしょう。

灌漑施設は、感慨深いもので
ある。笑
 
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職業    医師の箸くれ(はしくれ)
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