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診療マル秘裏話 Vol.556 平成26年7月31日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
 
目次

1) ダウン症治療薬の国内臨床試験
2)脳内のω3系脂肪酸の濃度変化

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】ダウン症治療薬の国内臨床試験

 
 
 
 
 
 
中外製薬は、ダウン症治療薬の
臨床試験を日本で開始しました。
ロシュが創製した低分子化合物
「RG1662(開発コード)」
で、ダウン症の知的能力を改善
する薬剤として製品化を目指し
ています。ダウン症の知的能力
障害に有効とされる薬剤は、まだ
ありません。開発が順調に進めば、
RG1662が同適応症の治療薬
として、ファーストインクラスの
新薬になる見通しだそうです。

ダウン症では、抑制性神経伝達
物質である「GABA(ガンマ・
アミノ酪酸)」を介して抑制性の
中枢神経伝達が、優位になるため、
効果的な学習・記憶が妨げられる
とされています。 GABA-A
受容体が持つサブユニットのうち、
認知や記憶に重要な役割を果たす
海馬・前頭前皮質に多く存在する
のが、「α5サブユニット」で、
RG1662は同サブユニットに
結合します。  サブユニットと
GABAの結合を弱めてGABA
が過剰に働かないようにすれば、
抑制されていた認知・記憶能力を
高められるものと推測されていま
す。

5月に日本で第1相臨床試験
P1試験)を開始しました。6~
30歳のダウン症患者さんを対象
とし、読み書きや言語、金銭概念
の理解、対人関係の構築、着衣等
日常生活行動を含む、適応行動・
認知機能について評価します。ダ
ウン症では症状の変化を定量的に
測定できる指標のようなものが、
確立されていません。今回の試験
では症状改善について医師・家族
からみた評価などを用いる方針だ
そうです。

海外では後期P2試験を始めた
ところで、1日2回投与で26週
後の症状を評価する予定です。
グローバル開発する他のロシュ品
と同様に、現在の臨床試験結果を
みてP3試験からは日本も参加で
きるよう調整したいという事です。

ダウン症は最も頻度の高い染色
体異常症で、新生児の650 ~1000
人に1人の割合で発生するとされ
ています。 先天性心疾患などの
合併症のほか、身体的な発達遅延
や知的能力障害を伴います。合併
症のケア向上により平均寿命は伸
びていますが、ダウン症にともな
う知的能力障害に対する薬物療法
は存在していないので、自立した
生活の障壁になっているそうです。

ダウン症治療薬では、エーザイ
もアルツハイマー型認知症治療薬
「アリセプト」を用いた開発を行
っています。以前より動作がゆっ
くりになった,」会話が減った,閉
じこもるようになった、睡眠障害
があるなど、ダウン症候群の退行
様症状を対象にした開発で、約1
年前に、P2試験を始めました。
日本の大学が独自に開発した心身
機能チェックリストを用いて症状
の改善度を評価するそうです。

ダウン症について知っておくべき

ことに関する動画です。



 
 
 
 
 
ダウン症の退行症状に対抗する
薬。笑

 
 
 
 
 
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2】脳内のω3系脂肪酸の濃度変化

 
 
 
 
 
 
米ハンティントンメディカル・
リサーチ インスティテューツの
研究グループは、アルツハイマー
病(AD)に関して、脳内のω3
系脂肪酸の濃度変化が、AD患者
さんの場合、有意に減少し、病状
の悪化レベルに関与する可能性が
あるという新知見を得ました。ω
3系脂肪酸の濃度変化は、治療法
を決めるうえで重要な指標になり
得るそうです。

研究グループは、過去に行われ
た調査研究から、青魚などに含ま
れる、ω3系脂肪酸の摂取が多い
ヒトでは、ADの発症率が低いと
いう傾向があることを踏まえ今回
の研究に着手しました。脳脊髄液
に含まれる多くの脂肪酸の詳細な
濃度分析を行い、軽度認知障害(
MCI)やAD患者さん、健常者
を比較し、新たな知見を見いだし
ました。

成果は科学雑誌「PLOS O
NE」電子版に掲載されました。

ω-3系脂肪酸の一つ亜麻仁油の

健康効果についての動画です。



 
 
 
 
 
ω3系脂肪酸の摂取が多い人では、
アルツハイマー病の発症率が低く、
それにより死亡する確率が低くな
る。笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
ダウン症の、知的障害に対する
薬剤が出現したのは、本当に喜ば
しいことだと思います。 画期的
発見と言っても、過言ではないと
思います。今まで染色体の病気に
は、治療法がなく、全くお手上げ
状態でした。患者さんには、大き
な福音となることでしょう。ω3
系脂肪酸の濃度変化は、アルツハ
イマー病の治療法を決めるうえで
重要な指標になり得ることが分か
ったことも本当に素晴らしい発見
であったと考えられます。 臨床
試験が成功に終わり、実際の患者
さんにその恩恵がいきわたるよう
にして頂きたいものだと考えてお
ります。

師表の指標となる。笑

 
 
 
 
 
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