最近の号外Vol.317メルマガ

2016-06-16 01:34:25

カテゴリー:ブログ

エベレスト

藤田のブログランキングアップにご協力お願いします。
以下のバナーをぽちっとクリックお願いします。



美白·美肌ブログランキングへ

 
診療マル秘裏話  号外Vol.317 平成27年8月19日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)骨髄移植後再発した成人T細胞白血病の新治療法
2)世界初のマラリアワクチンのMosquirix 実質的な承認勧告

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
1】 骨髄移植後再発した成人T細胞白血病の新治療法

 
 
 
 
 
三重大学大学院医学系研究科
遺伝子・免疫細胞治療学の池田
裕明教授らは、腫瘍免疫療法の
1つとして、期待されるT細胞
受容体(TCR)遺伝子導入リ
ンパ球療法において、骨髄移植
後に再発した成人T細胞白血病
(ATL)の新治療法開発を進
めます。ガン細胞のNY-ES
O-1抗原をターゲットとする
TCR療法で、まずは10例程度
で実施する計画だそうです。
日本医療研究開発機構(AME
D)事業として、非臨床試験と
治験準備がスタートしており、
プロトコルを作成中だそうです。

池田教授らは、ガン抗原を
認識するT細胞受容体(TCR)
遺伝子導入リンパ球を用いたT
CR-T療法の臨床開発を進め
てきました。これまでにMAG
E-A4という抗原を発現して
いる食道ガン患者で実施した第
1相臨床試験(P1試験)では、
10例中2例が3年程度生存中
である実績があります。ただし、
化学療法、放射線療法といった
前治療により腫瘍が縮小してい
た患者さんであることからTC
R-T療法の効果のみとは言い
切れない面がありました。

次に試みているのが、MAG
E-A4またはNY-ESO-
1という抗原を発現している、
食道ガン、滑膜肉腫などの固形
ガン治療を目指す医師主導治験
です。抗ガン剤のフルダラビン、
サイクロスフォスファミドで、
患者さんのリンパ球を減少させ
る前処理した患者さんを対象と
するP1試験として医薬品医療
機器総合機構(PMDA)に、それ
ぞれ治験届を提出しました。
三重大学、慶応大学などが参加
し、3例ずつを4つのグループ
に分け計12例で実施、比較試験
とすることを考えています。
遺伝子導入にはタカラバイオが
開発したレトロネクチン法を用
い、同社と三重大学が共同開発
したTCR遺伝子導入用レトロ
ウイルスベクターを使用します。

新たに計画している、ATL
対象の医師主導治験は腫瘍抗原
にNY-ESO-1を用います。
骨髄移植後に再発した、ATL
患者さんに対して、抗原を認識
する受容体遺伝子を移植ドナー
のリンパ球に導入、患者さんに
戻して安全性、臨床効果をみる
ものです。

再発ATLでドナーリンパ球
移植療法を行うと移植片対宿主
病(GVHD)を発症します。
それを避けるためにはT細胞の
内因性の受容体を抑える必要が
あり、RNA干渉(RNAi)
を起こす低分子二本鎖RNA
(siRNA)4種類を使い
GVDHを発症しないように
する工夫を加えた独自開発ベク
ターを用いてチャレンジします。

RNA干渉について解説している

動画です。



 
 
 
 
RNA干渉の治療法で、病気に
完勝した。笑

 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
2】 世界初のマラリアワクチンのMosquirix 実質的な承認勧告

 
 
 
 
 
英グラクソ・スミスクライン
(GSK)は24日、世界初の
マラリアワクチン「Mosqu
irix」(一般名・RTS,
S)で、欧州医薬品審査庁(E
MA)欧州医薬品委員会(CH
MP)が肯定的な見解を出した
と発表しました。実質的な承認
勧告にあたり、世界保健機関
(WHO)でも政策勧告されれ
ば、新たな定期接種ワクチンと
して世界各国に推奨されます。

Mosquirixは、マラ
リア原虫の感染、成熟、肝臓で
の増殖を防げるように設計され
たワクチンです。マラリア感染
を予防するワクチンは世界初だ
そうです。GSKがビル&メリ
ンダ・ゲイツ財団から資金援助
を受けた非営利団体(NPO)
と共同開発しました。

CHMPが同ワクチンについ
て肯定的な見解を出したことで、
マラリア感染が蔓延しているア
フリカ地域での薬事申請が可能
になります。 またWHOでも
評価され、政策勧告が出れば、
世界各国で定期接種するワクチ
ンとして推奨されることになり
ます。

マラリアに対してワクチン開発を

試みる日本人研究者について

の動画。



 
 
 
 
 
韓国に対する勧告。笑

 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
編集後記

 
抗ガン剤の治療はガン幹細胞
を殺すことは、できません。し
かし、免疫療法なら可能かもし
れません。ただし、免疫療法は、
一般に高価であり、患者さんが
動かせない程、重症である場合
は、適応から除外される可能性
があります。そうした免疫療法
の長所と短所を見極めて、臨床
試験をするべきではないかと思
いました。ですから、抗ガン剤
の治療や骨髄移植などの身体に
負担のある治療を実施した後の
患者さんでは、身体に負担の少
ない治療を行っても効果が現れ
ない場合があることをいやと言
うほど経験させられました。
Mosquirixは、マラ
リア原虫の感染、成熟、肝臓で
の増殖を防げるように設計され
たワクチンであることを考えれ
ば、画期的なワクチンであると
言えましょう。私が医学生の頃
マラリアのワクチンの製造は、
不可能であると考えられていま
した。医療医学の進歩が、日進
月歩であることを実感した次第
です。

清蔵さんが聖像を製造した。


 
 
 
 
************************

このメールマガジンは以下の配信システムを利用して
発行しています。
解除の手続きは下記ページよりお願い致します。
「まぐまぐ」www.mag2.com/m/0000121810.html
(イジニイワト)

発行者名  医療法人永徳会 皿沼クリニック院長
藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
運営サイト www.eitokukaisalanuma.or.jp/ ご意見・ご感想・励ましのお便りお待ちしております。
sara2162@atlas.plala.or.jp このマガジンの掲載記事を無断で転載・使用すること
を禁じます。
ただしお友達への転送はご自由はご自由です。
このエントリーをはてなブックマークに追加 
 

コメント