2016-06-06 00:34:46

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診療マル秘裏話　Vol.552 平成26年7月3日作成
作者　医療法人社団　永徳会　藤田　亨

 
 
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目次

1) ﾛﾀｳｲﾙｽﾜｸﾁﾝ接種で、下痢症の小児の入院が激減
2）重症敗血症性ショックの持続緩徐式血液ろ過器

 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
1】ﾛﾀｳｲﾙｽﾜｸﾁﾝ接種で、下痢症の小児の入院が激減

 
 
 
 
米国小児科学会（AAP）は６月9
日、ロタウイルスワクチン接種に
より、重度のロタウイルス下痢症
による小児の入院件数が激減した
という、米国疾病対策センター
（CDC ）の研究を紹介しました。
Pediatrics誌7月号（オンライン
版）に掲載されました。

同研究では、初めてロタウイル
スワクチン接種が推奨された2006
年前後の下痢症関連の入院データ
を分析しました。2007年から2011
年までに、5歳未満の小児（特に1
歳児）のロタウイルス関連の入院
件数および全ての下痢による入院
件数は大幅に減少しました。2009
年から2011年には救急および外来
の件数も大幅に減少しました。

2009年～2010年のロタウイルス
シーズンには、ワクチン接種前と
比較してロタウイルス関連の入院
件数が94％減少しました。 ワク
チン接種開始後には、未接種小児
の入院件数も減少しており、ワク
チン導入による間接的予防効果も
認められました。

研究者はロタウイルスワクチン
接種により、2007年から2011年の
下痢による医療機関の受診件数が
150 万件減少し米国における医療
費が９億2400万ドル節約されたと
推計しました。「ロタウイルスワ
クチン接種は、下痢関連のヘルス
ケアとその費用の削減に大幅かつ
持続的な効果があった」と結論付
けました。

ロタウイルス（経口）ワクチン接種

の様子です。



 
 
 
 
利根川水系の水景は美しく水量
を推計および推量した。笑

 
 
 
 
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2】重症敗血症と敗血症性ショックの持続緩徐式血液ろ過器

 
 
 
 
 
ガンブロ日本法人は急性期治療
分野に参入します。　持続緩徐式
血液ろ過器　「セプザイリス」を
今秋から国内市場に本格投入しま
す。　世界で初めて重症敗血症と
敗血症性ショックの適応を取得し
た持続緩徐式血液ろ過器で、急性
腎不全を合併、または合併する前
の重度の敗血症患者の治療に使用
することが可能です。ガンブロが
これまで日本で上市していたのは
慢性腎不全患者の治療に使う血液
透析製品だけで急性期治療に使用
する製品はセプザイ
リスが初となります。

セプザイリスは、アクリロニト
リルとメタリルスルホン酸ナトリ
ウムとの共重合体である
「ＡＮ６９」と呼ばれる素材でで
きたハイドロゲル膜です。持続
緩徐式血液ろ過器として急速に腎
機能が低下した患者さんの血液を
持続的にろ過できる機能を持つ
ほか、膜全体に負の電荷を持たせ
ることで敗血症の炎症状態を引き
起こすサイトカインをイオン結合
によって吸着除去できる特徴も兼
ね備えています。

集中治療室（ＩＣＵ）などでは、
重度の敗血症患者が急性腎不全を
引き起こす場合が多くあります。
従来の持続緩徐式血液ろ過器は
急性腎不全を有していない敗血症
患者さんの治療には使用できませ
んでした。そのため、急性腎不全
の有無に関係なく重度の敗血症
患者さんの治療に使える持続緩徐
式血液ろ過器に対して医療現場の
強いニーズがありました。

ガンブロは国内の医師の要望に
応えるために国内臨床試験を実施
しました。昨年９月に厚労省から
重症敗血症と敗血症性ショックの
適応を持つ持続緩徐式血液ろ過器
として薬事承認を取得していまし
た。ガンブロは、同製品は欧米
などでも上市していますが、重度
の敗血症治療の適応を有するのは
日本だけということです。

国内では年間３万１０００人が
重度の敗血症を発症します。うち
同製品の適応となる患者さんは約
８０００人と推定されています。

また、ガンブロはグローバルで
昨年、米バクスターに買収されて
います。　バクスター日本法人は
今秋にもガンブロ日本法人を統合
する計画で、同製品もバクスター
日本法人として本格的に上市する
ことになります。バクスター日本
法人は、現在、医療機器分野では
腹膜透析事業が主力ですが、ガン
ブロの血液透析事業、持続緩徐式
血液ろ過事業を加えることで透析
領域で急性期から慢性期までトー
タルで製品を提供できる体制を整
えていくことになりました。

敗血症など、重症感染症のバイオ

マーカーについての動画です。



 
 
 
魔界の製品を買ったために正賓
が清貧となった。笑

 
 
 
 
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編集後記

 
ロタウイルスとノロウイルスは、
違うウイルスですが、急性胃腸炎
の症状を起こすことでは共通して
います。どちらのウイルスも早く
ワクチンを作って欲しいと思い
ます。重度の敗血症の患者さんに
適応のある透析装置が使用可能に
なることは、喜ばしいことですが
外国からの輸入に頼らざるを得な
いのは、残念というべきでしょう。

上司の命令で上市する。笑

 
 
 
 
 
 
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