最近の号外Vol.297メルマガ

  1. Home
  2. 最近の号外Vol.297メルマガ

2016-05-12 01:22:35

カテゴリー:ブログ

エベレスト

藤田のブログランキングアップにご協力お願いします。
以下のバナーをぽちっとクリックお願いします。



美白·美肌ブログランキングへ

 
 
 
診療マル秘裏話  号外Vol.297 平成27年7月27日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
目次

1)難治性の遺伝性不整脈疾患の新たな原因遺伝子候補
2)概日リズムが、同調性にズレが生じ概日時計を対応

 
 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
1】 難治性の遺伝性不整脈疾患の新たな原因遺伝子候補

 
 
 
 
理化学研究所と国立循環器病
研究センター、日本医科大学の
共同研究グループは、突然死を
引き起こす可能性のある難治性
の遺伝性不整脈疾患「QT延長
症候群」の、新たな原因遺伝子
候補を発見しました。患者さん
から、採取した試料をもとに、
個人レベルでの変異を検出でき
る解析技術を使い、11種の遺
伝子を同定しました。原因遺伝
子はすでに複数みつかっていま
すが、すべての遺伝性の条件に
当てはまらない患者さんも存在
し今後、詳細な機能解析を行っ
て新規遺伝子の特定作業を進め
ます。

研究グループは患者さんやその
血縁者、血縁に属さない発症者
の258例の遺伝子試料を対象
に次世代DNA解析装置と、ス
ーパーコンピュータの両方を用
いて個人の変異を検出する「全
エクソームシークエンス解析」
を実施し、新規の原因遺伝子の
同定を試みました。

その結果、11種の原因遺伝
子の候補がみつかり、これらを
調べたところ、5種はカルモジ
ュリンと相互作用する遺伝子で
あることが判明しました。また、
変異があった遺伝子もありまし
た。カルモジュリンはカルシウ
ム結合たんぱく質で代謝、免疫
反応、筋肉収縮などさまざまな
細胞機能に影響を与えている事
が知られています。このため、
みつかった遺伝子はカルモジュ
リンと強い関連性を持つことが
分かったとしています。

QT延長症候群は、2000
人に1人の頻度で発症する疾患
です。これまでに10種を超え
る原因遺伝子がみつかっている
ものの、約2割の患者さんでは、
既知の原因遺伝子に変異がみら
れません。特定遺伝子の変異と
疾患とのかかわりを示す可能性
が十分にあり、新規の遺伝子を
みつけることが発症メカニズム
の解明や治療法開発の手掛かり
になります。

不整脈に関して分かりやすく講義

されている動画です。



 
 
 
 
心機一転、新規の遺伝子を見
つける。笑

 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
2】 概日リズムが、同調性にズレが生じ概日時計を対応

 
 
 
 
 
理化学研究所は7月1日、脳の
視交叉上核の2つの領域にある
概日リズムが、季節による日照
時間の長さで同調性にズレが生
じ、概日時計を対応させて季節
を読み取っていることを発見し
たと発表しました。この研究は、
理研脳科学総合研究センター
精神生物学研究チームの内匠透
シニアチームリーダーらの国際
共同研究グループによるもので
す。研究成果は、米国科学アカ
デミー紀要「Proceedings of
the National Academy of
Science」(PNAS)オンライン
版に6月29日付で、掲載されま
した。
人間の体内時計は、ホルモン
の分泌や代謝、睡眠リズムとい
った概日リズムを制御していま
す。 体内環境の概日リズムの
異常は、時差ボケや睡眠障害等
のリズム障害を引き起こすだけ
でなくガンや生活習慣病、精神
疾患とも関連していると考えら
れています。
脳の視床下部にある、視交叉
上核は体中の概日時計を制御し
ています。これまで視交叉上核
の約1万個の神経細胞は、其々
約24時間周期のリズムを持ち、
それらが同調することで堅固な
概日リズムが形成されると考え
られていました。しかし、これ
まで季節による日照時間の変化
に概日時計がどう対応している
のかは明らかになっていません
でした。
研究グループは、概日リズム
の形成を担う時計遺伝子の発現
量を可視化できる時計遺伝子レ
ポーターマウスを用いて、視交
叉上核の概日リズムを画像解析
しました。 その結果、視交叉
上核の概日リズムは一様に同調
しているのではなく、視交叉上
核の背側領域と腹側領域の2つ
の領域に含まれる細胞群で概日
リズムの位相にズレが生じる事
を解明したということです。
更に画像データの数学的解析
とシミュレーションを組み合わ
せて解析したところ、この2つ
のグループの同調性のズレが、
夏には反発しあって大きくなり、
冬には引き合って小さくなると
いうように季節による日照時間
の変化に伴って変動することを
発見しました。このような多様
性のある同調メカニズムによっ
て、視交叉上核は1日の周期だ
けでなく、1年の周期も読み取
っていることが明らかになった
そうです。
同成果は、概日時計が季節に
よる日照時間の変化に対応する
メカニズムの一端を明らかにす
るとともに、季節性感情障害
(季節性うつ病)など、日照
時間の変化に関連して発症する
と考えられる精神疾患等の解明
につながる可能性もあるそうで
す。

睡眠障害について解説している

動画です。概日リズムは25時間

と言っていますが、正しくは24

時間と数分~数十分だそうです。



 
 
 
 
 
日商岩井ビルの日照時間。笑

 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
編集後記

 
QT延長症候群は、薬剤を使
う事によって発症する場合もあ
るということを医学生の時に習
いました。新規の原因遺伝子の
同定を試みた結果、11種の原因
遺伝子の候補がみつかったのは、
非常に喜ばしいことであると思
います。これらの遺伝子の変異
と薬剤使用との関係もできれば、
調べて頂きたいと思いました。
脳の視交叉上核の2つの領域
にある概日リズムが、季節によ
る日照時間の長さで、同調性に
ズレが生じ、概日時計を対応さ
せて季節を読み取っていること
が分かったのは素晴らしい業績
であると思います。季節性感情
障害(季節性うつ病)等、日照
時間の変化に関連して発症する
と考えられる精神疾患等の解明
に、是非とも繋げて頂きたいと
考えています。

既設の奇説を季節のせいにし
た。笑

 
 
 
 
 
 
 
************************

このメールマガジンは以下の配信システムを利用して
発行しています。
解除の手続きは下記ページよりお願い致します。
「まぐまぐ」www.mag2.com/m/0000121810.html
(イジニイワト)

発行者名  医療法人永徳会 皿沼クリニック院長
藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
運営サイト www.eitokukaisalanuma.or.jp/ ご意見・ご感想・励ましのお便りお待ちしております。
sara2162@atlas.plala.or.jp このマガジンの掲載記事を無断で転載・使用すること
を禁じます。
ただしお友達への転送はご自由はご自由です。
このエントリーをはてなブックマークに追加 
 

コメント

コメント

コメントがありません。お気軽にどうぞ。