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診療マル秘裏話 Vol.539 平成26年4月3日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
目次

1) ビグアナイド 薬の適正使用に関する勧告
2)非定型抗精神病薬を欧州委員会が許可

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
1】ビグアナイド薬の適正使用に関する勧告

 
 
 
 
 
日本糖尿病学会ビグアナイド薬
の適正使用に関する委員会は、3
月28日、「ビグアナイド薬の適正
使用に関するRecommendation」の
改訂版を発表しました(初版は20
12年2月に発表)。

委員会がビグアナイド薬(BG薬)
服用で乳酸アシドーシスを起こし
た症例を調べたところ、高齢、心
肺や肝、腎機能の障害、脱水や過
度のアルコール摂取といった特徴
が多く認められました。添付文書
の禁忌や慎重投与に反してBG薬を
投与したことが主な原因でした。
これらの特徴を有する患者さんで
は、比較的若年者や少量投与であ
っても注意するよう呼び掛けてい
ます。

当勧告は経口摂取できない患者
さんや全身状態の悪い患者にBG薬
を投与しないことを前提にしてい
ます。脱水状態では全てのBG薬が
禁忌となっています。脱水が懸念
される下痢、嘔吐の患者さんや、
過度のアルコール摂取者も含まれ
ます。また、高度の心血管・肺機
能障害、外科手術前後の患者さん
も禁忌となります。

さらに、メトグルコ以外のBG薬
では肝機能障害、腎機能障害、高
齢者は禁忌です。メトグルコはこ
れらの患者さんでも使用できます
が、肝機能障害は軽度から中等度
であれば慎重投与となっています。
腎機能SCr値が男性1.3mg/dL,女性
1.2~1.3mg/dL 以上なら、投与を
推奨しません。高齢者へも、慎重
投与ですが特に75歳以上への投与
はより慎重に判断する必要があり、
原則として新規患者さんには投与
しないよう推奨しています。他の
医療機関さんから私のクリニック
に移られた75歳以上の患者さんで
やはりメトグルコが処方されてい
る方がおられました。夏場は、お
年寄りが脱水になりやすいことは、
分かっているはずなのに平気でビ
グアナイド剤を出す神経が分かり
ませんでした。速攻、他の薬剤に
変更致しました。 危険な薬剤を
慎重投与という曖昧な形で、漫然
と投与を続けるのは、罪作りな事
だと改めて感じました。

ビグアナイド剤に関して解説して

いる動画です。動画では、乳酸

アシドーシスは、非常に稀と言って

いますが、私はそうは、思いません。

百歩譲って非常に稀であったと

しても、起こってしまえば、人が死ぬ

という重大な結果を引き起こすから

です。



 
 
 
 
原則として、ビグアナイド剤の
使用を減速して欲しいものです。


 
 
 
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2】非定型抗精神病薬を欧州委員会が許可

 
 
 
 
 
大日本住友製薬と武田薬品工業
は3月31日、非定型抗精神病薬
「ラツーダ」(一般名、ルラシド
ン塩酸塩)が、3月21日(現地
時間)付で、欧州での販売許可を
取得したと発表しました。 欧州
委員会(EC)から成人における
1日1回経口投与の、統合失調症
治療剤として許可を得ました。

今回の販売許可は、プラセボや
他の非定型抗精神病薬を用いた
臨床試験の結果に基づいてなされ
たものです。ラツーダ投与群では、
急性期の統合失調症患者の陽性症
状および陰性症状に対する有効性
が示されました。短期および長期
臨床試験においては、ラツーダ投
与群では、症状改善が見られ、代
謝系への影響も限定的でした。統
合失調症患者さんを対象とした主
要な試験での主要有効性評価項目
において、ラツーダは投与4日目
からプラセボと比較し有意な改善
を示したということです。欧州の
統合失調症の患者さんは、約35
0万人といわれています。

日本の厚生労働省の認可は、い
つ頃になるのでしょうか?副作用
少なく症状の改善を認めているな
らば、日本でも早く認可をして欲
しいものです。

統合失調症の症状についての動画

です。



 
 
 
 
 
欧州への出張を巡って応酬を繰り
返し、証拠を押収した。笑

 
 
 
 
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編集後記

私が、研修医の時、ビグアナイド
剤は、使うなと先輩から教わりま
した。乳酸アシドーシスが恐ろし
かったからだと思います。何故こ
れほど条件が複雑で副作用に富ん
だ薬を使いたがるのか理解できま
せん。統合失調症の患者さんは、
管理が大変だと思います。このよ
うな有望な薬剤が出現したのは、
本当に喜ぶべきことだと思います。
早く日本の厚生労働省も認可して
欲しいと思います。

入山して、乳酸アシドーシスを
起こした。笑

 
 
 
 
 
 
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