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診療マル秘裏話 Vol.439 平成24年4月26日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
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目次
1) 「難治緑内障」への切り札手術法
2) 生きた1個の肝細胞での薬物代謝

 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
1】 「難治緑内障」への切り札手術法

 
 
 
 
日本眼科学会は,4月18日、
「緑内障チューブシャント
手術に関するガイドライン」
を発表しました。2011年6
月に発表した「緑内障診療
ガイドライン」(第3版)
の補遺に当たります。

緑内障チューブシャント
手術は、いわゆる、「難治
緑内障」への切り札となる
術式です。人工物であるgl
aucoma drainage devices
(GDD )を眼に挿入し、房
水が結膜下へ流出する経路
を作ることで眼圧の下降を
狙います。

日本では長い間、GDD が
医療器具として承認されま
せんでした。 このたび、
海外のGDD の一部が承認さ
れました。 従来の緑内障
手術である線維柱帯切除術
のような濾過手術が無効も
しくは実施困難で、GDD の
使用が効果的と考えられる
症例に限り、緑内障チュー
ブシャント手術ができるよ
うになりました。

白土城照氏らガイドライ
ン作成委員による、今回の
指針では、代表的なGDD に
関する原理、適応、術式、
成績、合併症について解説
しています。

プレートを用いないチューブ

シャント手術についての動画

です。



 
 
 
 
聖路加病院で濾過手術。


 
 
 
 
 
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2】生きた1個の肝細胞での薬物代謝

 
 
 
 
 
理化学研究所は、生きた
生きた1個の肝細胞での薬
物代謝をリアルタイムかつ
10分以内で迅速に分析する
ことに成功したと発表しま
した。生命システム研究セ
ンター一細胞質量分析研究
チームの升島努氏らや広島
大学などの共同研究グルー
プによる成果です。

升島氏らは2008年に生き
た細胞内の分子群を検出す
る、「一細胞質量分析」を
開発していました。今回は、
ヒト肝臓の初代培養細胞を
対象に、緑内障薬タフルプ
ロストの薬物代謝を分析し
ました。顕微鏡下で細胞の
挙動を確認し、見たい瞬間
に細管で細胞内成分を吸い
上げます。細管に高電圧を
かけ、細胞内成分にイオン
化有機溶媒を通り抜けさせ
ることで、細胞成分中の分
子群を質量分析計に導きま
す。分析された質量スペク
トル中の個々のピークから、
細胞内の分子を、網羅的に
検出できることを確認しま
した。

一連の作業は10分以内に
収まります。1個の細胞内
の薬物代謝を、中間代謝物
も含めて網羅的に定量でき、
時間経過で追うことで代謝
経路の調査も可能です。
研究グループは、この手法
が創薬や臨床試験のスピー
ドアップ細胞単位での分子
診断などにつながると推測
しています。

また、今回の研究では、
細胞ごとに分析データが大
きくばらつきました。統計
学的な誤差の範囲を上回る
変動だったことから、細胞
ごとに薬物代謝が量的に異
なる、いわゆる「ゆらぎ」
が発生していることも明ら
かとなりました。研究グル
ープは「ゆらぎは生命現象
の本質の1つであり、今後、
生命分子の学界で、活発な
議論を呼ぶだろう」と予想
しています。

肝臓、胆嚢、膵臓についての

解剖生理学です。



 
 
 
 
細管を通る文章の再刊。


 
 
 
 
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編集後記

昨年12月に亡くなった父
も緑内障にかかっていまし
た。最期の入院の直前には
視野が極端に狭くなってお
り、視力も低下して、箸を
使って食べ物を食べるのが
困難となってしまいました。
その様子を見ているのが辛
かったのを思い出しました。
もっと早くこの手術を受け
ていれば、と悔やまれます。
肝臓の細胞一個を分析する
なんて、とても画期的な
発見だと思います。創薬や
臨床試験のスピードアップ
につながるなら、更に素晴
らしい発見といっても過言
ではないでしょう。

新説里見八犬伝を発見し
た。笑

 
 
 
 
 
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