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2016-02-29 01:35:00

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診療マル秘裏話 Vol.538 平成26年3月27日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
目次

1) ガセリ菌が、子宮内膜症の予防と治療効果
2)C型肝炎治療候補となり得る経口ワクチン開発

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
1】ガセリ菌が、子宮内膜症の予防と治療効果

 
 
 
明治は、自社保有する乳酸菌
ラクトバチルスガセリ菌「OL
L2809株」が、子宮内膜症
の予防と治療効果を示すことを
確認しました。モデル動物を用
いて、病変組織の増殖が抑制さ
れました。自然免疫を司るナチ
ュラルキラー
(NK)細胞の活性化を介して、
こうした効果が得られることが
分かりました。同社では、予防
医学の観点から、乳酸菌による
機能性をさらに追求し、エビデ
ンスを積み重ねていく予定です。

今回の研究によれば、子宮内
膜症を発症したマウスに、OL
L2809株を21日間投与し、
飲用水だけの群と比較し、その
予防効果を調べました。試験後、
患部の組織を解析すると、飲用
水群では子宮内膜組織が腹腔内
に増殖し、病状が進行したのに
対し、同乳酸菌株を投与した群
は病変が有意に抑制されること
が確認できました。また腹腔内
の細胞の遺伝子解析を進めたと
ころ、NK細胞の活性力が効果
に関わることを見いだしました。
同乳酸菌投与群では、飲用水群
に比べNK細胞の活性化の指標
となる、NCR1遺伝子の発現
低下を抑制するデータが得られ
ました。

また病態モデルラットを用い
た試験では、治療効果を確認し
ました。同ラットにOLL28
09株を28日間投与し、マウ
ス同様に飲用水群と比較しまし
た。病変の縮小量を測定すると、
同乳酸菌投与群では、飲用水群
の約2倍、病変が縮小しました。

子宮内膜症は、子宮外に子宮
内膜やそれに似た組織が形成さ
れる疾患です。20~30代の
女性で発症することが報告され、
日本に約13万人の患者さんが
います。その発症例は年々増加
しているといわれています。

成果は21日まで仙台市で開
かれた「第87回日本薬理学会」
で、研究の詳細が報告されまし
た。

子宮内膜症と不妊治療に関する

動画です。



 
 
 
 
盛夏に青果を食べて研究成果
を得る。笑

 
 
 
 
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2】C型肝炎治療候補となり得る経口ワクチン開発

 
 
 
神戸大学大学院医学研究科の
堀田博教授の研究グループは、
ヒトに対し有益な微生物である
プロバイオティクスを応用し、
C型肝炎治療の候補となり得る
経口ワクチンの開発に成功しま
した。ビフィズス菌に、遺伝子
組み換え技術を用いて作製しま
した。マウスに対する試験では、
C型肝炎ウイルス(HCV)に
対する免疫力が高まることを
確認できました。標準治療法と
併用する薬剤への用途化を目指
し、森下仁丹やインドネシアの
企業と連携し前臨床試験を実施
する予定だそうです。

開発した経口ワクチン候補は、
HCVの抗原性の強いNS3蛋
白質の一部が菌体表層に発現す
るビフィズス菌を遺伝子組み換
え技術によって作製しました。
このビフィズス菌では、細胞性
免疫を誘導させることを目的と
し、免疫を司るT細胞が認識す
るように、NS3蛋白質のCD
4とCD8の抗原決定基(エピ
トープ)を、融合蛋白質として
菌体表層に発現できる様に工夫
しました。

マウスに対し経口投与すると、
HCVに対する細胞性免疫が
誘導されることを確認していま
す。しかも加熱殺菌しても、H
CVに、特異的な細胞性免疫が
誘導されることも分かりました。
また細胞性免疫応答の指標とな
るインターフェロンγやインタ
ーロイキン12の産生が有意に
増加する知見も得ています。

研究グループによれば、ビフ
ィズス菌などの有用微生物はヨ
ーグルトなどの健康に良い食品
に使われ、安全性が高いそうで
す。病原微生物に対し、全般的
に抵抗力を高める効果が数多く
報告されていることからプロバ
イオティクスに着目し、研究を
行い、今回の成果が得られまし
た。生産についても大量生産が
可能で、安価に供給することが
可能としています。

C型肝炎の治療にはペグイン
ターフェロンと抗ウイルス剤リ
バビリンの併用療法、またはN
S3プロテアーゼ阻害剤を加え
た3剤併用療法が標準治療とし
て行われています。日本に多い
HCVのジェノタイプ1bの
感染では前者が約50%、後者
が約30%の患者さんが治療に
成功しておらず、より有効な
治療法の開発が求められていま
す。そこで、開発したビフィズ
ス菌は、標準治療法の治癒力を
向上させることに主眼を置き、
これらとの併用による治療薬へ
の実用化を目指していく考えだ
そうです。

また森下仁丹の腸溶性シーム
レスカプセル技術と組み合わせ、
経口ワクチンとしての可能性と
効果、利便性など検討する予定
です。

現在では、経口ワクチンより、経口

新薬のハーボニ-が有望となった

ようです。

 


 
 
 
 
 
経口ワクチンの良い傾向が認
められ、携行が許された。笑

 
 
 
 
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編集後記

子宮内膜症とは、本来、子宮
内腔にしか存在しないはずの子
宮内膜や子宮内膜様の組織が、
子宮以外の場所(卵巣・ダクラ
ス窩・S状結腸・直腸・仙骨子
宮靱帯・腟・外陰部・膀胱・腹
壁・へそなど)にできる病気で
す。 子宮以外の場所にできた
子宮内膜も、本来の子宮の周期
と同じような変化が起こります。
つまり、月経期になると、子宮
以外の場所にできた子宮内膜も
剥離・出血しますが血液や内膜
を体外に出すことができず、体
内に溜まります。結果、チョコ
レート嚢胞ができたり、諸臓器
との癒着が起こります。このよ
うな怖い病気ですが、根本的な
治療法は、見つかっておらず、
治療に難渋する人が多いようで
す。乳酸菌で効果があったとす
れば、本当に、素晴らしい成果
といえましょう。乳酸菌の遺伝
子を組み替えてC型肝炎の治療
に、ワクチンとして用いるとい
うのは非常にエレガントな手法
だと思います。早く臨床試験が
始まって欲しいものです。

子宮内膜症の治療戦略の内幕
を暴く。笑

 
 
 
 
 
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