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2016-02-17 22:54:33

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診療マル秘裏話 号外Vol.249 平成27年6月1日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
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目次

1)発熱時などに血小板が急増する際のメカニズムを発見
2)抗生物質が効かないチフス菌が世界規模で拡散の実態

 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
1】 発熱時などに血小板が急増する際のメカニズムを発見

 
 
 
自治医大分子病態研究部と
京都大iPS細胞研究所の研究
グループは、発熱時などに血小
板が急増する際のメカニズムを
発見しました。急増を誘導する
因子も特定したため、輸血に代
わる治療法の開発が期待できる
そうです。米国科学雑誌「ジャ
ーナル・オブ・セル・バイオロ
ジー」に11日、オンライン公開
されました。

血小板は止血作用を持つ血液
成分で、骨髄中の巨核球細胞で
作られます。これまで、巨核球
細胞が足を伸ばした、「血小板
前駆細胞」から1個1個放出さ
れると考えられてきましたが、
放出数は非常に少ないため発熱
や炎症時に見られる血小板急増
の理由は、解明されていません
でした。

研究グループが発見したのは、
巨核球細胞が破裂して大量の血
小板を作る「破裂型造血」とい
うメカニズムです。「前駆細胞
型」に比べると、単位時間当た
り20倍の量になるということで
す。更に、炎症を制御すること
で知られる「インターロイキン
1α」という物質がこの現象を
引き起こすことも、確認できま
した。

自治医大の西村智(にしむら
さとし)教授は「出血や感染で
急きょ血小板が必要になった時
の造血メカニズムで『前駆細胞
型と別の造血メカニズムがある
のでは』という以前からの議論
に一つの答えが出せた」と説明
しました。

京都大の江藤浩之(えとうこ
うじ)教授も「医学部の教科書
を書き換えるインパクトがある」
とした上で、iPS細胞からの
血小板作製など実用的な効果も
期待しています。「高齢化によ
って2027年には必要な輸血量の
20%が不足する。今回の発見は、
それを補う非常に重要なツール
になる」ということです。

iPS細胞技術を基盤とする

血小板製剤の開発と臨床試験

に関する講演動画です。



 
 
師範代の代わりに出欠をとっ
て、出血大サービス。笑

 
 
 
 
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2】 抗生物質が効かないチフス菌が世界規模で拡散の実態

 
 
 
 
抗生物質が効かないチフス菌
が世界規模で拡散している実態
を、長崎大など25カ国の国際チ
ームが明らかにしました。63カ
国で採取された1832株の遺
伝子の特徴などを網羅的に解析
しました。国レベルの調査では
よく分からなかった拡散の様相
も見えてきたそうです。11日付
の米科学誌ネイチャージェネテ
ィクス電子版で発表しました。

チフス菌は高熱が続き、下痢
なども引き起こす腸チフスの病
原体です。抗生物質で治療しま
すが、近年は耐性菌が増えてい
ます。チームは耐性菌が見つか
った1990年代初頭から20
13年までに、採取された菌を
共同で解析しました。耐性菌は
全体の4割を占めていました。

その結果、チフス菌の大半を
占める「H58グループ」の
起源はインド周辺と推定され、
東南アジア、オセアニアからア
フリカへと広く拡散した系統と、
インドなど南アジア周辺を中心
に広がった系統の二つに分かれ
たことが分かりました。 東南
アジア周辺とアフリカでは複数
の薬に耐性を持つ多剤耐性菌が
多く、インドでは特定の薬のみ
に耐性がある菌の割合が高い等、
耐性菌の特徴と二つの系統の
分布が重なっていることも見え
てきました。

国立感染症研究所細菌第一部
の泉谷秀昌室長は、「H58の
耐性菌が世界的に広がっている
状況がうかがえる。海外との行
き来が頻繁になるなかで、小規
模の集団感染は日本でも起きて
おり、注意が必要だ」と話して
います。

かるかん饅頭の中にチフス菌

を入れた事件についての動画

です。



 
 
 
 
耐性菌が大勢となる。笑

 
 
 
 
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編集後記

巨核球細胞が破裂して大量の
血小板を作る「破裂型造血」と
いうメカニズムが発見されたの
は、画期的業績と言えましょう。
将来のiPS 細胞からの輸血用
血小板の作製に応用されて輸血
が足らなくなる状況は、回避す
ることができそうです。
抗生物質が効かない耐性のチ
フス菌がそんなに蔓延している
とは、夢にも思いませんでした。
東南アジアなど、衛生状態に
難がある地域を旅行する時は、
十分な注意が必要です。 抗生
物質で全て良くなるというのは、
過去の古き良き時代の妄想に過
ぎません。また耐性菌に対して
強力な抗生物質をいい加減に使
ったあげく耐性菌を出身国に持
ちかえり、新たな感染症を引き
起こすというリスクもあること
を忘れないで、頂きたいと思い
ます。

妄想を申そう。笑

 
 
 
 
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藤田 亨
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