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診療マル秘裏話 号外Vol.234 平成27年5月15日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
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目次

1)肥満で脂肪組織の軽い炎症が生活習慣病の要因
2)イソフラボンに女性の閉経後の軟骨変性の抑制作用

 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
1】 肥満で脂肪組織の軽い炎症が生活習慣病の要因

 
 
 
 
肥満になると体重増加だけで
なく、脂肪組織に軽い炎症が起
き、慢性的に進行して、糖尿病
などの生活習慣病の要因となり
ます。この炎症を誘導する新し
い分子を大阪大学の免疫学フロ
ンティア研究センター(IFR
eC)の石井優教授らの研究チ
ームが発見しました。
「S100A8」という蛋白
質で、独自開発の細胞内をリア
ルタイムで解析できるバイオイ
メージング技術によって突き止
めました。 同蛋白質の動きを
抑制すると、慢性炎症の進行が
抑制できることも明らかにして
おり、慢性炎症の最も初期段階
の引き金となっていることが分
かりました。
今後、生活習慣病の発症を、
根本的に阻止する予防法や治療
法の開発につながる可能性があ
ります。
高カロリーの食事を、数週間
連続して摂取し続けると肥満に
なり、脂肪細胞が肥大化します。
これにともない脂肪組織に軽度
の慢性炎症が起こり、進行する
と糖尿病や高血圧、動脈硬化と
いった生活習慣病を引き起こし
ますが、これまで具体的なメカ
ニズムは分かっていませんでし
た。
研究チームは、このメカニズ
ムの解明を目的に、バイオイメ
ージングの実験系を構築し、
脂肪組織を対象に観察を試みま
した。高カロリーの食事を摂取
して5日目頃(肥満の状態にな
る以前)から、免疫細胞の1つ
である炎症性のマクロファージ
の動きが活性化していることを
突き止めました。
脂肪細胞の外観は、ほとんど
変化していませんが、形質に
変化が起こっており、S100
A8を放出することが確認でき
ました。
S100A8は、マクロファ
ージ遊走・炎症活性化因子とい
う蛋白質に属し、全身から患部
にマクロファージを呼び寄せ、
炎症を増加させます。S100
A8の動きを抑制する実験を行
った結果、慢性炎症の進行その
ものを抑制できることが分かり
ました。
慢性炎症の引き金となるS1
00A8を操作する薬剤や食品
成分等を摂取することで、肥満
と生活習慣病発症との関連性を
断ち切れる可能性が、出てきま
した。
成果は、米国科学アカデミー
紀要「PNAS」に掲載されま
した。

肥満に関する動画です。



 
 
 
 
 
窃取した食品を摂取する。笑

 
 
 
 
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2】 イソフラボンに女性の閉経後の軟骨変性の抑制作用

 
 
 
 
 
フジッコは、ダイズに含まれ
るイソフラボンに女性の閉経後
に起こり得る、軟骨変性の抑制
作用を見いだしました。 軟骨
変性は、変形性膝関節症に深く
関与するといわれています。
モデル動物を用いて実験を行
い膝軟骨組織の評価を実施し、
変性抑制を示すデータが得られ
ました。イソフラボンの新たな
健康機能が示唆されたことを踏
まえ、今後、詳細な機能解明を
進めていくそうです。
今回の研究は、同社と大阪市
立大学大学院医学研究科高齢者
運動器変性疾患制御講座の小池
達也特任教授との共同研究によ
る成果です。イソフラボンが弱
いエストロゲン(女性ホルモン)
様作用を持つことに着目しまし
た。軟骨変性にどのような影響
を及ぼすのかを調べました。
実験によれば卵巣を切除手術
した雌ラットをモデル動物に
使用して、ダイズイソフラボン
1日体重1グラム当たり50マ
イクログラムを摂食する投与群
(OVXiso)、通常食摂食
群(OVXcont)、偽手術
による通常食摂食群(sham)
の3群を用意しました。
9週間後、膝軟骨に対し染色
剤を用いて軟骨変性の染色スコ
ア(数値が高いほど悪化)で
評価しました。また切除前と、
9週後に血清中のコラーゲン
(タイプ2)を指標とする
測定も実施しました。
9週後の膝軟骨の組織評価に
よれば、sham群と比較して
OVXcontでは軟骨変性が
認められました。OVXiso
では、sham群よりは高値と
なりましたが、OVXcont
と比べると低値にあり、有意に
イソフラボンの摂取により軟骨
変性が抑制されていることが分
かりました。
またsham群と比較し、O
VXの2群は体重が増加しまし
た。一方、コラーゲンの測定値
については、3群とも有意差の
ないことが確認できました。
変形性膝関節症は、閉経後の
女性に多く、膝の軟骨にはエス
トロゲンの受容体の存在が認め
られています。エストロゲンの
低下が軟骨変性や関節症発症の
一因となっている可能性が研究
報告されています。
研究成果は、23日から名古
屋で開催されている「第59回
日本リウマチ学会学術集会」で
公表しました。

活性型イソフラボン(エクオール)

でないと意味がないことが分かる

動画です。



 
 
 
 
 
 
公表されている論文は、好評
です。笑

 
 
 
 
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編集後記

肥満になると体重増加だけで
なく、脂肪組織に軽い炎症が起
き、慢性的に進行して、糖尿病
などの生活習慣病の要因となる
メカニズムが解明されたのは、
喜ぶべきことであると私は考え
ています。また、この蛋白質の
抑制実験から、慢性炎症の進行
そのものを止めることができた
ので、慢性炎症の引き金となる
S100A8を操作する薬剤や
食品成分等を摂取することで、
肥満と生活習慣病発症との関連
性を断ち切れる可能性が、出て
きたのは、素晴らしい成果であ
ると考えています。
投与した大豆イソフラボンは、
ダイゼインだったのでしょうか
?それともエクオールだったの
でしょうか?ここは非常に大切
なところです。ダイゼインは、
大豆に含まれる不活型のイソフ
ラボンで、これが腸内細菌の働
きで、活性型のエクオールに変
わるのですが、この変換を担う
細菌を持っていない女性は、イ
ソフラボンの恩恵に預かること
は、できません。その場合は、
活性型のエクオールを摂取する
しか、恩恵を受ける方法はあり
ません。この変換を担う細菌を
保有している割合は、50代女性
で50%、20代女性で20%であり、
アメリカ人女性は、30%にすぎ
ません。

最近の細菌は、エクオールに
変換しない。笑

 
 
 
 
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