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診療マル秘裏話 Vol.532 平成26年2月13日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
目次

1) 遺伝性QT延長症候群の専門外来
2)ビタミン  Kの持つ、多様な機能解明

 
 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。
 
 
1】遺伝性不整脈の専門外来

 
 
 
国立循環器病研究センター
(国循)は2月6日、QT延長症
候群(LQTS)を対象とする「
遺伝性不整脈の専門外来」を
開始したと発表しました。毎
月1回、最終週の金曜午後に
開設するそうです。かねて不
整脈科では遺伝子検査を実施
していましたが、外来時間内
では検査や診察体制に限界が
あったため、専門外来を設け
ることになりました。

LQTSは多形性心室頻拍(VT)
により失神や突然死が起きる
難病です。日本には数万人の
先天性LQTS患者がいると推定
されています。遺伝子型ごと
に不整脈の誘因や予後も異な
るため、遺伝子検査の結果に
基づいて、患者さんに応じた
治療選択や生活指導を行うそ
うです。国循は日本人の先天
性LQTS患者さん約1000人の
臨床情報とゲノム情報をデー
タベース化しており、比較的
まれな遺伝子型の患者にも、
最適な医療が提供できる基盤
を整備しているという事です。

不整脈について丁寧に解説

された動画です。



 
 
 
 
 
 
何秒で突然死に至ることも
ある、遺伝性不整脈の難病の
専門外来が開設されその役割
が解説されました。笑

 
 
 
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2】ビタミン Kの持つ多様な機能解明

 
 
 
 
 
東京大学医学部付属病院の
井上聡特任教授や埼玉医科大
学ゲノム医学研究センターの
池田和博講師などの研究グル
ープは、血液凝固因子の活性
化に必要なビタミンKの持つ
多様な機能解明に向け、その
作用を借りて働くγグルタミ
ルカルボキシラーゼ(GGC
X)が肝臓だけで欠損した遺
伝子改変マウスの作製に世界
に先駆け成功しました。ビタ
ミンKは、納豆や緑黄色野菜
に含まれている成分で、これ
が不足すると動脈硬化や認知
症などへの発症リスクを高め
るといわれています。GGC
Xを介して作用を示しますが、
働きの多くが未解明です。
そこで今回のマウス作製技術
では、特定臓器だけを欠損で
きる実験用マウス作製が可能
になり、ビタミンKが、それ
ぞれの臓器でどのように機能
するのか、知る上で、大きな
前進となるということです。

今回の研究成果は、ビタミ
ンKの多様な機能を理解する
ためのツールとなるものが、
開発できたということです。
ビタミンK-GGCXの作用
を受ける分子は血液凝固因子
以外にも10種類以上知られ、
全身に分布しています。ビタ
ミンKが、不足すると出血や
寿命短命になります。しかし、
その作用や伝達経路など不明
な点が多いため、今回の実験
モデル作製技術の開発に挑戦
し、成果を挙げることができ
ました。

研究グループが作製に用い
たのは、「Cre-loxP
システム」と呼ばれる、特定
の遺伝子部位を挟み込んで、
その間の配列を欠損させると
いう技術です。同技術により
作製したマウスとCre酵素
(塩基配列切り出し酵素)が
肝臓で発現するマウスとを
交配させて、肝臓だけでGG
CXが欠損した遺伝子改変マ
ウスに仕上げました。同欠損
マウスを用いて正常マウスと
比較し、ビタミンK不足によ
る血液凝固因子の活性低下、
短命を確認できました。

Cre-loxPシステム
を狙いとする臓器内細胞のG
GCXをターゲットとするこ
とで、特定臓器だけGGCX
欠損が可能になりました。こ
れまでにも全身でGGCXを
欠損させることは可能でした
が、激しい出血を起こし生存
できず、動物モデルになり得
ませんでした。

ビタミンK不足により、が
んのリスクを高めることにも
関与していることから、ビタ
ミンK-GGCX系の経路の
解明は、世界中の医科学研究
者の間で注目され、成果を挙
げる競争が繰り広げられてい
る分野の1つとなっています。

新生児にビタミンKの投与が

行われるという動画です。



 
 
 
 
 
納豆を食べて、納豆食う、
納得。笑

 
 
 
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編集後記

遺伝性QT延長症候群につい
ては、初めて知りました。良
く知られているのは薬剤誘発
性のQT延長症候群です。QTと
いうのは心電図上の変曲点の
ことを指しています。 QTが
延長すると致死性不整脈が起
こりやすいということが知ら
れています。こうした少数派
の病気であっても、専門外来
ができ、遺伝情報がデータベ
ース化されているのは本当に
素晴らしい事だと思いました。
よく分かっていないビタミン
Kが今ホットな研究となって
いることを知りませんでした。
臓器別に遺伝子の発現をコン
トロールされた実験動物が作
られる時代になったという事
は、医療技術の飛躍的発展に
つながる可能性が高いと考え
ています。

秘薬で得られた、飛躍的発見。


 
 
 
 
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