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診療マル秘裏話 Vol.428 平成24年2月9日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次
1) 「多発性硬化症」病原性免疫細胞の侵入口
2) 飲酒後の頭部外傷で脳浮腫で死亡する症例

 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
1】 「多発性硬化症」病原性免疫細胞の侵入口

 
 
 
 
自分の神経を攻撃して病気を
引き起こす病原性の免疫細胞は、
腰の血管から入り込んで血流に
乗り、脳や脊髄に到達すること
を大阪大や鶴見大(横浜市)等
のチームがマウスで解明し、2
月2日付の米科学誌セル電子版
に発表しました。

中枢神経系の血管には「血液
脳関門」があって細胞や細菌、
ウイルスは通常入れませんが、
免疫細胞が中枢神経を破壊する
難病「多発性硬化症」や、中枢
神経系のガン、感染症もあり、
侵入口があると推測されていま
した。

チームは侵入口が重力や電気
刺激で形成されることも解明し
ており、開閉を制御できれば、
治療につながると期待されてい
ます。

チームは多発性硬化症に似た
脳脊髄炎のマウスの病原性免疫
細胞を、正常なマウスに注射し
ました。すると第5腰椎(腰の
5番目の骨)の血管に侵入口が
でき脳脊髄炎を発症しました。

第5腰椎には体を支える、ふ
くらはぎのヒラメ筋からの感覚
神経が集中しています。尾を上
にして重力がかからないように
すると、1週間で侵入口がなく
なり症状が改善しました。ヒラ
メ筋を電気で刺激すると再び侵
入口ができました。

刺激が第5腰椎で感覚神経か
ら自律神経に伝わって炎症が起
き、血管組織の結合が緩んで侵
入口となる微小な隙間ができま
した。前脚の筋肉に電気刺激を
与えると首や胸に侵入口が形成
されました。

大阪大の村上正晃(むらかみ・
まさあき)准教授は「はり治療
や運動、ストレスなどの刺激が
病気や体調に影響を与える仕組
みが分かるかもしれない」と話
しています。

多発性硬化症と腸内細菌叢の

関係についての動画です。



 
 
 
 
 
改名の謎を解明する。笑

 
 
 
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2】飲酒後の頭部外傷で脳浮腫で死亡する症例

 
 
 
 
飲酒後に頭部に外傷を受け、
直後の検査では異常がなくても
半日~1日後に脳浮腫で死亡す
る症例の治療について札幌医科
大の松本博志(まつもと・ひろ
し)教授(法医学)のグループ
が蛋白質阻害剤の投与が有効で
あることを実験で確認し、米病
理学会誌に発表しました。早期
の臨床実験開始を、目指してい
ます。

松本教授によると、飲酒後に
交通事故などで頭を打った患者
が、事故直後は意識がはっきり
し、CT検査などでも異常がな
かったにも関わらず、その後、
急死する症例があるとのことで
す。脳神経外科医の間では知ら
れていましたが、メカニズムは
分かっていませんでした。

実験には軽度の脳挫傷を人為
的に起こしたラットを使い、こ
のうち、アルコールを投与した
グループは脳浮腫で24時間後
に約半数が死亡しました。アル
コールを投与しなかったグルー
プは死亡例がありませんでした。
MRI写真などから、前者には
脳浮腫の発症に関連する蛋白質
「AQP4」が発生していた事
も分かりました。

アルコールを投与した別のグ
ループに、AQP4を阻害する
薬剤を投与したところ、脳浮腫
が軽減され、すべてのラットが
生存したということです。

松本教授は「交通事故の頭部
外傷後、自宅で急死したケース
などでは、因果関係が分からず
医療ミスが疑われたケースもあ
る。解決につなげたい」と話し
ています。

飲酒後の頭部外傷に関する動画

です。



 
 
 
 
アルコールがなければ、ノー
浮腫。笑

 
 
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編集後記

多発性硬化症は、病気の原因
および有効な治療が確定されて
いません。 しかし原因となる
病原性免疫細胞の侵入を許す入
口が存在したとは、驚きです。
さらにその入口が、重力や電気
刺激によって開閉するなどとは
驚天動地といわざるをえません。
今後の多発性硬化症の治療に
有効なものが、人間の場合でも
出てくることを期待しています。
飲酒後の頭部外傷で脳浮腫が起
こり死亡率が高いということだ
けでも大発見です。さらにその
原因物質 (「AQP4」)の
特定とその働きを阻害する薬剤
の投与で死亡が防げたのは、画
期的発見と言っても過言ではな
いでしょう。外科医の間の不気
味な伝承を科学的に解明した事
は大きいです。臨床実験の開始
が待たれます。

開始の合図を介し、怪死とな
る。笑

 
 
 
 
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