最近の号外Vol.212メルマガ

2015-12-15 13:07:38

カテゴリー:ブログ

エベレスト

藤田のブログランキングアップにご協力お願いします。
以下のバナーをぽちっとクリックお願いします。



美白·美肌ブログランキングへ

 
 
 
診療マル秘裏話 号外Vol.212 平成27年4月19日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)ハンチントン病の舞踏運動と遅発性ジスキネジア治療薬
2)遺伝子組み換えカイコで製造するヒト型フィブリノゲン

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
1】 ハンチントン病の舞踏運動と遅発性ジスキネジア治療薬

 
 
 
田辺三菱製薬は、米社から
中枢神経系薬を導入する。希少
疾患であるハンチントン病に伴
う舞踏運動、治療薬が存在しな
い遅発性ジスキネジアを適応症
として開発を進めるそうです。

米ニューロクラインバイオサ
イエンスから「NBI-988
54」の日本・アジアにおける
独占的開発・販売権に関わるラ
イセンスを取得しました。同剤
は神経終末にある小胞モノアミ
ントランスポータータイプ2
(VMAT2)を阻害し、ドー
パミンなどの神経伝達物質のシ
ナプス前小胞への取り込みを減
らすことで、不随意運動の発生
に関わる、ドーパミン神経系の
機能を正常化させます。米国で
はニューロクラインが遅発性ジ
スキネジアで第3相臨床試験
(P3)、トゥーレット症候群
でP2の開発段階にあります。

ハンチントン病は、遺伝性の
進行性神経変性疾患で、国内で
は指定難病に指定されています。
2010年時点で患者数は80
0人程度とされています。遅発
性ジスキネジアは、抗精神病薬
などを長期間服用することで起
こる不随意運動です。国内で数
万人の患者がいるとみられます
が、抗精神病薬の減量といった
対処療法しかなく、同剤が開発
されれば初の治療薬となります。

田辺三菱は、中枢神経系のパ
イプライン拡充を推進する戦略
です。また、他社に先駆けての
画期的新薬を市場に投入する事
を優先する開発・事業戦略をと
っています。今回のVMAT2
阻害剤は、こうした戦略に合致
しており、トゥーレット症候群
や統合失調症などでの適応症で
も、ニューロクラインと開発に
関する協議を進めます。

契約締結により、田辺三菱は、
ニューロクラインに契約締結時
一時金3000万ドルを支払う
予定です。さらに開発、販売マ
イルストンとして総額8500
万ドルの追加一時金を支払う可
能性があるそうです。

遅発性ジズキネジアの治療前後

の動画です。



 
 
 
 
一次試験が難関の大学に一時
期憧れる。笑

 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
2】 遺伝子組み換えカイコで製造するヒト型フィブリノゲン

 
 
 
 
免疫生物研究所(IBL)は、
アステラス製薬との間で遺伝子
組み換え(GM)カイコを用い
て製造するたん白質であるヒト
型フィブリノゲンの医薬品原料
化に向け、新たな共同研究契約
を締結しました。両社は2013年
から研究契約を結び有用な蛋白
質の性状の検討などを進め、
良好な結果が得られたことを踏
まえ、次の研究ステップに移行
します。新契約では同フィブリ
ノゲンを大量生産する製造法に
関わる研究など含まれ、これに
基づきIBLでは群馬県にある
前橋研究所内にパイロットプラ
ント建設に近く着手します。

新たな共同研究契約によれば、
GMカイコによるヒト型フィブ
リノゲンの大量製造法と、パイ
ロットプラントによる試験生産
を行う。パイロットプラントは、
16年春の稼働開始を予定して
います。

フィブリノゲン製剤は、外科
手術で組織の接着・閉鎖、止血
などに使われる医薬品です。
複雑な高次構造のため、微生物
による製造が困難で、現在ヒト
血液由来の製剤が使用されてい
ます。GMカイコは、ウイルス
混入の懸念がなく、カイコ繭
から安全・安定的に大量製造が
可能なことから両社では実用化
に向けた取り組みを進めていく
そうです。

光るシルクのドレスを遺伝子組み

換え蚕によって作ったというニュース

動画です。



 
 
 
 
 
両社が、両者の意見を言う。


 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
編集後記

希少疾患であるハンチントン
病に伴う舞踏運動、治療薬が
存在しない遅発性ジスキネジア
を適応症賭する薬は、現在の所
存在しません。P3まで進んでい
る臨床試験薬があるとは、夢に
も思いませんでした。副作用が
少なく、使えるお薬であること
を祈念いたします。
フィブリノゲン製剤は、外科
手術で組織の接着・閉鎖、止血
などに使われる医薬品で、複雑
な高次構造のため、微生物によ
る製造が困難で、現在ヒト血液
由来の製剤が使用されていると
言うのは、製剤の希少性を感じ
ます。非常に高価であることは、
間違いないでしょう。これを、
遺伝子組み換えの蚕に作らせる
とは、本当にコロンブスの卵で
あると思いました。
蚕を死なせて、解雇される。


 
 
 
 
 
************************

このメールマガジンは以下の配信システムを利用して
発行しています。
解除の手続きは下記ページよりお願い致します。
「まぐまぐ」www.mag2.com/m/0000121810.html
(イジニイワト)

発行者名  医療法人永徳会 皿沼クリニック院長
藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
運営サイト www.eitokukaisalanuma.or.jp/ ご意見・ご感想・励ましのお便りお待ちしております。
sara2162@atlas.plala.or.jp このマガジンの掲載記事を無断で転載・使用すること
を禁じます。
ただしお友達への転送はご自由はご自由です。
このエントリーをはてなブックマークに追加 
 

コメント