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診療マル秘裏話 Vol.426 平成24年1月26日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
 
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目次
1) マイクロRNAの補充でガン化した細胞を殺す
2) ポリ乳酸の体内で、吸収されるステントの開発

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
1】 マイクロRNAの補充でガン化した細胞を殺す

 
 
血液のガン「成人T細胞白血病」
(ATL)の細胞では、微小な、
リボ核酸(マイクロRNA)とい
う分子の一種が正常な細胞に比べ
て激減しており、この分子を補充
するとガン化した細胞を殺せたと
の実験結果を、東京大などの研究
チームが1月18日、米科学誌キ
ャンサーセルに発表しました。

マイクロRNAが激減すること
で、ガン細胞の増殖に関わる別の
分子が活性化するといい、渡辺
俊樹(わたなべ・としき)教授
(血液腫瘍学)は「マイクロRN
Aを確実にガン細胞まで届ける薬
を開発できれば、増殖の本丸をた
たくことができる。新しい治療法
につなげたい」と話しています。

チームはATLを発症した患者
約200人のガン細胞を、詳細に
解析しました。全てで、マイクロ
RNAの一種が検出できる限界近
くまで減っていることを発見しま
した。患者さんからガン細胞を取
り出し、この種のマイクロRNA
を入れたところ、殺すことができ
ました。健康な人の細胞に入れて
もほとんど悪影響はなかったとい
うことです。

チームは、数年以内にマイクロ
RNAを体内のガン細胞に届ける
方法を確立したいと話しています。

ATLは、主に、母乳を介して
成人T細胞白血病ウイルス(HT
LV1)に感染するのが原因です。
HTLV1の感染者は国内で約1
10万人に上り、このうち約5%
がATLを発症し、毎年約千人が
死亡しています。

ガンの増殖を抑えるマイクロRNA

に関する講演動画です。



 
 
 
 
 
 
確率の問題と言われていた方法
を確立した。笑

 
 
 
 
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2】ポリ乳酸の体内で、吸収されるステントの開発

 
 
 
 
 
狭窄した血管を拡張するのに、
使用される金属製ステントは永久
に体内に残るため、
(1)MRIやCTで病変を評価しにくい
(2)バイパス手術の邪魔になる
(3)遅発性ステント血栓症が生じる─
などの問題を抱えています。
そこで、体内で吸収されるステン
トの開発が進められています。

材質にはポリ乳酸やマグネシウ
ム、カルシウムなどがあり、最も
開発が進んでいるのがポリ乳酸を
使用したステントです。最初に、
商品化されたものとして有名なも
のが、日本で開発された「IGAKI-
TAMAIステント」です。これは、
下肢動脈閉塞症の治療用として、
2007年11月に欧州でCEマーク(日
本の薬事承認に相当)を取得しま
した。日本でも承認申請に向けて
準備中だそうです。

そして最近注目を集めているの
は、米アボットバスキュラー社が
開発中の「ABSORB」です。これは
経皮的冠動脈形成術(PCI )用の
ポリ乳酸製ステントで体内に留置
後2年以内に分解されて消失しま
す。表面にはエベロリムスを含有
するポリ乳酸がコーティングされ
ており、薬剤溶出ステント(DES)
と同様、血管の再狭窄を防ぐ効果
を併せ持っています。

11年1月、ABSORBは欧州でCEマ
ークを取得し、現在は世界各国の
約100 施設で、1000例の患者登録
を目標に国際共同試験が行われて
います。これに先立って行われた
ABSORBの第2段階試験では、101例
における12カ月時点の心事故発生
率は6.9%で、一般的なDESと大差
なく、血栓症も見られていません。

11年7月には日本でもABSORBの
臨床試験が始まりました。 国際
共同試験の一環で、湘南鎌倉総合
病院(神奈川県鎌倉市)副院長の
齋藤滋氏が、12月上旬までに13例
の患者さんに留置しました。
12年には国内でも治験が始まる
見込みで、順調にいけばあと3年
程度で承認される可能性が、あり
ます。

とはいえ、ABSORBには課題もあ
ります。齋藤氏の元に供給されて
いるのは、直径3mm長さ18mmのサ
イズのみです。このため適応とな
る血管径と病変の長さが限られま
す。齋藤氏は「長さ18mmだと15mm
程度の病変にしか使えない。2本
使えば28mm程度まで使えるが、
素材に厚みがあるためか、2本目
を1本目の中に挿入して連結する
のが難しい場合がある」という事
です。 サイズが限られるのは、
製造の難しさなどに起因するよう
です。

また対象病変の血管径に関して
も2.75~3.3 mmという制約があり、
金属製のステントに比べて範囲が
狭いということです。理由はポリ
乳酸が金属に比べて可塑性に乏し
く、拡張し過ぎると割れる危険性
があるためです。さらに、屈曲部
や石灰化病変などでは、拡張バル
ーンの挿入や拡張がしづらいとい
った問題もあります。こうした事
から齋藤氏は、「現状の製品では、
使用できるのは低リスクの病変で、
治療対象病変の2~3割程度」と話
しています。

もっとも、生体吸収性ならでは
のメリットはあります。齋藤氏は、
「若い患者や、金属アレルギーを
持つ患者は良い適応となるだろう」
と評価しています。今後広く普及
するには、径や長さなど製品ライ
ンアップの充実も、求められそう
です。

バイオマスプラスティックについて

の動画です。



 
 
 
 
 
生体の生態は、難しい。笑

 
 
 
 
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編集後記

「成人T細胞白血病」(ATL)
はウイルスで起こることは、分か
っていますが有効な治療法が確立
されているとは言えず、発症を
予防する手段も分かっていません。
分子生物学的な手法で治療できれ
ば、患者さんにとっては、大変な
福音となるでしょう。また発症し
ていない感染者の方も安心される
ことでしょう。生体吸収型の手術
糸のことは知っていましたが、今
やステントまで生体吸収型になっ
ているとは思いませんでした。も
っと多くの径のステントが用意で
きるようになると実用化も進むの
ではないでしょうか?

旧習を吸収して、九州を急襲す
る。笑

 
 
 
 
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