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2015-11-21 19:43:36

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診療マル秘裏話 Vol.424 平成24年1月12日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
目次
1) 難治性癲癇患者の皮膚細胞のiPS細胞を作製
2) LABA,利尿薬使用が夜間下肢こむら返りのリスク高

 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
1】 難治性癲癇患者の皮膚細胞のiPS細胞を作製

 
 
 
難治性てんかんの患者の皮膚細胞
から、あらゆる種類の細胞に変化で
きるiPS細胞(新型万能細胞)を
作製することに、大阪医療センター
の金村米博・再生医療研究室長など
のチームが、世界で初めて成功しま
した。

病気発症のメカニズムの解明や、
治療薬の開発に役立つと期待され
ます。

てんかんは、脳内の神経細胞同士
でやりとりされる電気信号が過剰に
出てけいれんなどを引き起こす病気
です。多くは薬で治療できますが、
薬が効かないものを難治性てんかん
と呼び、現在は脳の一部を切り取る
手術しか対処法がありません。

研究チームは、この手術を受けた
20人の患者から頭の皮膚細胞を採取
し、iPS細胞作製を試みたところ、
2人の細胞で成功しました。作製に
は山中伸弥・京都大学教授が開発し
た、ウイルスを使って4種類の遺伝
子を導入する方法を使いました。i
PS細胞が神経細胞に変化すること
も確認しました。

てんかん発作通知技術に関する動画

です。



 
 
 
 
 
 
箇条書きが過剰です。笑

 
 
 
 
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2】LABA,利尿薬使用が夜間下肢こむら返りのリスク高

 
 
 
 
 
長時間作用型吸入β2刺激薬
(LABA )、 カリウム保持性利尿薬、
サイアザイド系利尿薬の使用が、
夜間の下肢の有痛性筋痙攣(こむら
返り)のリスクを高める可能性があ
ることが、カナダBritish Columbia
大学のScott R. Garrison 氏らが行
った疫学研究で明らかになりました。
スタチンに
よるリスク上昇は小さく、ループ利
尿薬はこむら返りと有意な関係を示
しませんでした。
論文は、Arch Intern Med 誌電子版
に2011年12月12日に掲載されました。

夜間のこむら返りは、ごく一般的
な症状で、高齢者に多いと言われて
います。こむら返りとの因果関係が
想定されているものとして、利尿薬、
スタチン、LABAの処方がありますが、
これまで、これらの薬剤の使用と筋
痙攣の関係を示した質の高い研究は
ありませんでした。

著者らが今回分析に用いたのは、
prescription sequence symmetry
analysisという新しい方法です。こ
れは、特定の薬剤(今回は利尿薬、
スタチン、LABAの3剤)の処方が、
全く別の病気に対する治療薬(今回
は、こむら返り治療薬としてカナダ
で広く処方されているキニーネ)の
処方に変化をもたらすかどうかを調
べる方法で具体的には、3剤の使用
を開始してから1年間にキニーネの
処方を受けた患者さん(「キニーネ
が後」群)の数と、キニーネ処方か
ら1年以内に3剤の使用を開始した
患者さん(「キニーネが先」群)の
数を比較しました。

3剤の処方とキニーネの処方(=
治療が必要なこむら返りの発生)に
関係がなければ、「キニーネが後」
群/「キニーネが先」群の比
(sequence ratio;SR)は1になる
はずです。この方法を用いると、多
くの交絡因子候補(年齢、性別、
併存疾患、複数の薬剤の使用など)
だけでなく、認識されていない重要
な患者特性の多くが調整できると考
えられます。得られるSR値は、曝露
群と非曝露群のイベント発生率を
比較した相対リスクと基本的に同様
と解釈できます。

著者らは、処方薬に関する情報を
含むブリティッシュコロンビア州
住民約420 万人の医療データベース
を利用して、2000年12月1日(この
日から処方箋がないとキニーネが
入手できなくなった)から2008年11
月30日までに登録された情報を分析
しました。

01年12月1日から06年11月30日ま
でにキニーネの初回処方があった50
歳以上の2万4417人(年齢の中央値
は69歳、62.5%が女性)の中から、
その前1年間、またはその後1年間に
利尿薬、スタチン、LABAが初めて
処方され、再処方もされていた人々
を選出しました。(再処方はこれら
の薬剤を実際に服用した可能性が高
いことを示す)。条件を満たしたの
は、利尿薬使用者1590人(「キニー
ネが後」群956人、「キニーネが先」
群634人)、スタチン使用者1326 人
(それぞれ716人、610人)、LABA使
用者576人(397人、179人)でした。

年齢と時間的傾向で調整したSRは、
利尿薬が1.47(95%信頼区間1.33-1
.63、P<0.001)、スタチンは1.16
(1.04-1.29、P=0.004)、LABAは2
.42(2.02-2.89、P<0.001)になり
ました。

利尿薬についてさらに細かく分析
すると、スピロノラクトンのような
カリウム保持性利尿薬は2.12(1.61
-2.78、P<0.001)、サイアザイド
系利尿薬は1.48(1.29-1.68、P<0.
001)、ループ利尿薬は1.20(1.00-
1.44、P=0.07)でした。

LABAについては、LABAのみを用い
た場合の調整SRは2.17(1.56-3.02、
P<0.001)、ステロイドと併用した
場合には2.55(2.06-3.12、P<0.00
1)となりました。

今回の疫学的な分析では、特にLA
BA、カリウム保持性利尿薬、サイア
ザイド系利尿薬の使用が50歳以上の
人々に対する、こむら返り治療薬の
処方を増やすことが示唆されました。
著者らは、既にこむら返りを経験し
ている患者さんに、これらの薬剤を
処方すると症状が悪化する可能性も
あるとし、医師はこれらの薬剤とこ
むら返りとの関係を心に留めておく
必要があると述べています。

こむら返りのしくみについて解説した

動画です。



 
 
 
 
 
敬虔なお坊さんが、大変な経験を
した。笑

 
 
 
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編集後記

難治性のてんかんは、現在脳の一
部を切り取る手術をするなんて知り
ませんでした。これを期に、難治性
てんかんのメカニズムの解明や、治
療薬の開発につなげて欲しいもので
す。利尿薬とLABAがこむら返りを引
き起こすとはこれも初耳です。これ
らの薬を使っている患者さんに、尋
ねてみたいと思います。こむら返り
の治療は、漢方薬の芍薬甘草湯を使
っています。キニーネよりは副作用
が少ないと思います。しかし、つい
最近芍薬甘草湯でも不整脈の副作用
が出た事がありましたのでキニーネ
と副作用は変わりない可能性もあり
ます。この研究では、人種差もある
かもしれないので、東洋人で同等の
分析を行ってほしいと考えています。

東洋人を登用する。笑

 
 
 
 
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