最近の号外Vol.183メルマガ

  1. Home
  2. 最近の号外Vol.183メルマガ

2015-10-26 21:08:28

カテゴリー:ブログ

エベレスト

藤田のブログランキングアップにご協力お願いします。
以下のバナーをぽちっとクリックお願いします。



美白·美肌ブログランキングへ

 
診療マル秘裏話 号外Vol.183 平成27年3月16日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)アジア5か国の子どもの特徴ある腸内細菌叢
2)ガンを退縮させる新規核酸免疫アジュバント

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
1】 アジア5か国の子どもの特徴ある腸内細菌叢

 
 
九州大学は2月24日、アジア5
か国の子どもを対象に、ヒトの
健康に大きく関わると言われて
いる腸内細菌叢を調査した結果、
アジアの子どもには大きく2つ
の腸内細菌叢のタイプ(エンテ
ロタイプ)があること、また
日本の子どもの腸内細菌叢は、
特徴的で、他国に比べて豊富な
ビフィズス菌を有し、大腸菌等
の悪玉菌が少ないことを見出し
たと発表しました。
これは、同大大学院農学研究
院の中山二郎准教授、ヤクルト
中央研究所の渡辺幸一博士らの
研究グループが、シンガポール
国立大学のYuan-Kun Lee准教授
らが率いるAsian Microbiome
Projectの研究として行った
ものです。同研究成果は、
「Scientific Reports」に2月
23日付で掲載されています。
研究グループは、アジア5か
国の研究者グループと共に国際
研究プロジェクト「Asian
Microbiome Project」 (AMP)
を設立し、アジア人の腸内細菌
叢についての大規模な調査を
実施しました。今回の研究成果
は、AMP による調査結果の第一
報となります。
調査の対象には、日常の生活
で外国文化の影響が比較的少な
いと考えられる小学児童の腸内
細菌叢を選定しました。調査を
行った国は中国、日本、台湾、
タイ、インドネシアの5か国で、
それぞれ都会と地方の2か所に
おいて実施しました。7歳から
11歳の子どもを対象に、各地域
25名以上、計303名に対し,糞便
の細菌組成と食習慣のアンケー
ト調査を行ったということです。
調査の結果、アジアの子ども
は欧米に比べるといわゆる善玉
菌と言われるビフィズス菌を多
く保有していました。特に日本
と中国・蘭州の子どものビフィ
ズス菌量が多くなっていたとい
うことです。
また、アジアの子どもには大
きく2つの腸内細菌叢のタイプ
(エンテロタイプ)があること
が判明しました。1つは、日本、
中国、台湾の子どもに多い、ビ
フィズス菌とバクテロイデス属
細菌を主体とするBBタイプです。
もう1つは、インドネシアとタ
イ・コンケンに多い、プレボテ
ラ属細菌を主体とするPタイプ
です。 プレボテラ属細菌は、
食物繊維の分解酵素が強いこと
を特徴としており、難消化性で
んぷんや食物繊維の多い東南ア
ジアの食が,Pタイプの要因とな
っていると考えられるという事
です。
さらに、日本の子どもの腸内
細菌叢は非常に特徴的で、他国
に比べてビフィズス菌が多く、
一方で、概して悪玉菌と言われ
る腸内細菌科の細菌が少ない事
も確認されました。また、検出
される細菌の種類は少なく、個
人差も少ないことが分かったと
いうことです。 日本特有の食
習慣や生活習慣が、このような
特有の腸内細菌叢に関係すると
しています。
AMPでは今後、食と腸内細菌叢
と健康について、さらなる詳細
かつ大規模な調査を展開し、何
を食べるとどのような腸内細菌
叢が形成され、それが宿主の
健康にどのように影響するか1
つずつ明らかにしていきたいと
述べています。

腸内細菌叢に関する動画です。



 
 
 
 
 
 
庁内の人の腸内細菌叢。笑

 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
2】ガンを退縮させる新規核酸免疫アジュバント

 
 
 
 
 
北海道大学は,2月24日、過剰
な炎症性サイトカインを誘導せ
ず、ガンを退縮させる新規核酸
免疫アジュバントの化学合成と
開発に成功したと発表しました。
これは、同大大学院医学研究
科の瀬谷司特任教授、松本美佐
子特任准教授らの研究グループ
による研究成果です。
微生物成分を認識する Toll-
like receptor(TLR)の活性化
は、樹状細胞に自然免疫応答を
引き起こし、サイトカイン産生
や細胞性免疫の活性化を誘導し
ます。従来、ウイルス2重鎖
RNA(polyI:CなどのTLR3リガン
ド)は強い抗ガン効果を示し、
ワクチンアジュバントとして、
有望視されてきましたが、炎症、
サイトカイン血症などの副作用
のため、臨床適用が断念されて
いました。
研究グループは、50種類以上
のRNA 誘導体をデザインしてイ
ンビトロ合成し、TLR3を活性化
しRNAセンサー(RIG-I/MDA5)
を活性化しない誘導体をヒトお
よびマウス細胞を用いてスクリ
ーニングしました。選択した1
種類のTLR3だけを活性化する、
誘導体を再現的に完全化学合成
し、溶液中での安定性、TLR3
活性化能、サイトカイン産生を
検討しました。
さらに、マウス移植ガンモデ
ルを使って、ガン退縮、NK/CTL
依存的抗ガン活性、抗原特異的
CTL 誘導活性を検討しました。
新規リガンドがTLR3だけを標的
とすることは、野生型および
TLR3、TICAM-1 欠損マウスを用
いて検証したということです。
新規TLR3リガンドは、フォス
フォロチオエート型GpC オリゴ
デオキシヌクレオチド(sODN)
と140merの二重鎖RNA のキメラ
分子(ARNAX)です。 ARNAX は、
細胞外から効率よくエンドソー
ムに送達されTLR3を活性化しま
すが、RIG-I/MDA5は活性化しな
いことが、ヒトおよびマウス
細胞で明らかになったそうです。
ARNAX をマウスの腹腔内に投与
した場合、IFN-βやTNF-α、IL
-6などの炎症性サイトカイン
産生はほとんど誘導されません。
一方、皮下投与では所属リン
パ節でわずかのIFN-β、IL-6、
IL-12産生が誘導されます。
また、マウス移植ガンモデルで
は、ARNAXはpolyI:C同等のNK/C
TL 依存的ガン退縮を誘導し、
その活性はTLR3-TICAM-1依存的
であることが、ノックアウトマ
ウスでの解析から判明しました。
更にガンを移植していないマウ
スにおいて、ARNAX は抗原特異
的CTLの増殖と活性化を TLR3-T
ICAM-1を介して誘導することが
明らかになりました。
これらの結果から、ARNAX は
過剰な炎症性サイトカイン産生
を誘導せず、 NK/CTL などの
細胞性免疫応答を誘導する非炎
症性核酸免疫アジュバントであ
ると機能定義されるとしていま
す。
このような非炎症性のアジュ
バントであれば高齢者に非侵襲
で、高い QOL、簡便、負担の少
ないガン治療を提供することが
可能であるとし、副作用の少な
い非炎症性の核酸免疫アジュバ
ントとして抗ガン免疫ワクチン
への適用ができると、研究グル
ープは期待を寄せています。

ガンの診断・治療の最新医療に

ついての動画です。



 
 
 
 
 
 
機能定義を昨日提議した。笑

 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
編集後記

食と腸内細菌叢と健康につい
て、さらなる詳細かつ大規模な
調査を展開し、何を食べるとど
のような腸内細菌叢が形成され、
それが宿主の健康にどのように
影響するかを最終的に明らかに
して欲しいものです。 ガンを
退縮させる新規核酸免疫アジュ
バントの化学合成と開発に成功
したというのは、画期的発見で
あると認識しました。この発見
により、新たなガン治療法が見
出される可能性が出てきました。
また炎症、サイトカイン血症
などの副作用が少なくとも動物
実験では、認められないのも、
臨床応用に近づいた大きな要因
と言えましょう。

心機一転、新規核酸免疫アジ
ュバントの仕事に関わる。笑

 
 
 
 
 
 
************************

このメールマガジンは以下の配信システムを利用して
発行しています。
解除の手続きは下記ページよりお願い致します。
「まぐまぐ」www.mag2.com/m/0000121810.html
(イジニイワト)

発行者名  医療法人永徳会 皿沼クリニック院長
藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
運営サイト www.eitokukaisalanuma.or.jp/ ご意見・ご感想・励ましのお便りお待ちしております。
sara2162@atlas.plala.or.jp このマガジンの掲載記事を無断で転載・使用すること
を禁じます。
ただしお友達への転送はご自由はご自由です
このエントリーをはてなブックマークに追加 
 

コメント

コメント

コメントがありません。お気軽にどうぞ。